とんでもない暑さが続いている2025年の夏。涼しいはずの北海道の北見市で39度を記録したりと、とんでもないことになっている。

各社から高機能な日傘が続々と登場する中、なんとユニクロから遮熱効果がある日傘が発売された! 

UVカット99%や遮光率99%の日傘は増えたけど、遮熱効果があるのはすごい! しかも東レとの共同開発だという。

3990円とユニクロの小物にしてはなかなか高価なこの日傘。実際に購入してみてその実力をはかってみたぞ。

・UVカットコンパクトアンブレラ/遮熱

ユニクロから登場した高機能日傘の名前は「UVカットコンパクトアンブレラ/遮熱」(3990円)。NATURAL(白)と BLACK(黒)の2色展開になっている。


ポイントはUVカットや遮光だけでなく、暑さから体を守る遮熱率が45%あるところ。

公式サイトからスペックを引用すると……


– UVカット率 約99%/UPF50
– 遮光 約99.9%
– 遮熱 約45%
– 耐水圧10,000mm
– 力を受け流す回転機能付きなので壊れにくい


といった特徴があって、晴雨兼用になっている。


ちなみに、ユニクロには9色展開の「UVカットコンパクトアンブレラ」(1990円)という安価な日傘もあるが、こちらは素材が異なるので注意。


・東レとの共同開発がすごい理由

高機能な日傘を探している人にとって、魅力的なポイントは化学メーカー「東レ」と共同開発しているという点である。

もともと、東レは「サマーシールド」という遮光率・UVカット率だけでなく、遮熱率が高い素材を開発していて、体感温度−4℃をうたっている。

サマーシールドは日傘ガチ勢の間で人気なのだが、サマーシールドを使った日傘は安くても6000円、高いものなら2万円近いから、庶民にはおいそれと手が出なかったわけで……。

そんな東レと共同開発した日傘が3990円で買えるというのは破格。日傘ガチ勢からすれば「めっちゃええやん!」って感じなのである。

・使用感はどうなんだい?

スペックも大事だけど、もっと大事なのは使用感である。私はもともと100%遮光の日傘を使っているので、厳しく採点させてもらうぞ!

まず、見た目とかサイズ感。日傘にありがちなフェミニンさはなくて、男女兼用で使えるシンプルさは◎。

親骨55cmとけっこう長めに設定されているほか、傘の持ち手にも腕にひっかけられる紐がついてるのもいい感じ。

傘袋にも取っ手がついてるので、カバンなどにつるせる。

傘の開閉は手動式。

生地は厚みがあって、開いた時のシワもそこまで気にならない。

ちなみに裏地は真っ黒。


・最高気温36度の炎天下で使用

さっそく外で使っていく! 今日の気温は最高気温36度の猛暑日の真昼間! 日傘の実力をはかるにはピッタリである。


今回は、会社を出て、広大な新宿御苑の中を1時間ほど散歩してみることにした。


照りつける日差しは厳しく、こんな猛暑日に外を歩き回るなんて正気の沙汰ではない。

日傘をささずに会社の外を数分歩いただけで暑くて死にそう。


しかし……。日傘をさすと暑さが少し和らぐから不思議。


御苑は木陰があるから街に比べると涼しいのだが……それにしたって、いつもより随分と快適に過ごせている。他の日傘を使っているときよりも暑さを感じにくく、景色を楽しむ余裕があったのだ。


私は髪が多いので、頭から汗をダラダラかくのだが、この日は1時間歩き回っても頭が熱い感覚はほとんどなし。


帰りに髪の毛を触ってみたら、いつもなら髪がアッツアツで汗だくになっているのだが、1時間歩いたとは思えないほど汗の量が少なかった。


というか、頭は暑くないんだけど、むしろコンクリートの照り返しで足元が熱いという不思議な現象に。これは日傘の遮熱効果で頭部の熱がガードされていたからこそだと思う。

そんなわけで遮熱効果に関しては「かなりすごい!」と思った。確実に3990円以上の実力はある。


・地味に使いづらいポイント

しかし、日傘を使っていて地味にストレスを感じる場面も多かった。

ひとつは、300gという重さ。

カバンの中でノートパソコンやペットボトル、ポーチの重さに加えて日傘の重みが加わるとズッシリ感が増す。生地の厚みがあるから仕方ないんだけど……。


そして、もうひとつがとにかく畳みにくいこと。

外出中もずっと外にいるわけではなく、店に入ったり、電車やバスに乗ったり……と、傘を閉じてカバンにしまう場面も多いが、生地の厚みや傘の骨の反発もあってめちゃくちゃ畳みづらいのだ。

専門メーカーの折りたたみ傘に比べると、畳むのに3倍くらい時間がかかるので、不器用な人だと厳しいかも。駅で階段降りながらモタモタしてしまった。こういうストレスからだんだん使わなくなるパターンのものって多いような……。


あとは、ちょっと強めのビル風で骨がひっくりかえってしまったので、風が強い雨の日とかは使いづらいかも。


この遮熱日傘はオンラインで先行販売していたのだが、ユニクロ公式サイトの口コミだと、評価は3.1(5点満点) とそこまで高くない。傘としての使いづらさがあるからだと思う。

「生地は100点、骨は30点」と評している人がいたけど、一理あるなと思った。生地はいいから、傘の骨、改善希望です……!

・サマーシールドとユニクロの生地の違い

最後にユニクロの遮熱日傘に使われている生地と、東レ・サマーシールドの生地との違いにも触れておきたい。

ちなみに、ユニクロの遮熱日傘には「ヒートシールド」というタグが付いていた。2025年に発売された最新の「サマーシールドSP」と比較するとこんな感じ。


【ユニクロ】
2層構造
遮光率 約99.9%
UVカット率約99%
遮熱率 約45%
耐水圧10000mm(通常の雨程度ならOK)


【東レ サマーシールドSP】
3層構造
遮光率100%
UVカット率100%
遮熱率69%以上
耐水圧27000mm(大雨でもOK)

※サマーシールドにはさまざまなバージョンがあります


遮熱率とか耐水圧の数値を見るとさすがに本家・サマーシールドの方が機能性は高く、まったく同じとはいかなかった。ユニクロのはジェネリック版サマーシールドって感じだろうか。それでも、遮熱率45%はダテじゃないなあと使っていて感じた。

というわけで、使いやすさには改良の余地ありだけど、暑さを和らげる遮熱タイプの日傘を試してみたいって人にはよいと思う!

私は死ぬほど暑い日とか、長時間外に出る日に使おうと思います。


参考リンク:ユニクロユニクロ プレスリリース
執筆:御花畑マリコ
Photo:RocketNews24.

▼ユニクロのプレスリリースにあった遮熱効果の仕組み