筆者は物心ついた時から、絵を描くのが好きだった。

長年絵を描いてきて、少し意識するだけで絵のクオリティが上がったように見える方法を自分なりにいくつか見つけて実践している。

本記事では、その方法を4つほどご紹介しようと思う。どれもちょっとした裏技みたいな方法なのだが、気になった方は是非試してみてほしい。


・1つ目 外側の線を太く描く

まずは「外側の線を太く描く」という方法。人物や物体の外側の線を太めにすると、メリハリがついてなんだかうまい絵が描けたように見える。


全部同じ太さの線で描いたイラストと並べてみるとこんな感じ。太めの線で描いた方が目につきやすいのがお分かりいただけるかと思う。

線が太ければ太いほどくっきりとした印象になるので、筆者は目立たせたいものがあったら思い切って結構太めの線で描いている。

描いている時は「本当にこの太さで大丈夫か……?」と思っていても、離れて見ると意外としっくり馴染んでいることが多い。


・2つ目 段差をつける

続いて「段差をつける」という方法。どういうことかというと……


こういうこと。服と肌が重なっている部分などの段差を省略せずに描くだけで、一気にクオリティが上がったように見える。


衣服の重なりだけでなく食べ物などを描く時にも幅広く使える方法で、筆者の場合はこれを覚えてから絵がそれらしく見えるようになった。


・3つ目 線画の色を変える

これは裏技ではなく「色トレス」ときちんと名前がついている正攻法なのだが、簡単なうえに一気に仕上がりが変わるのでここでご紹介させていただく。

その方法とは、カラーイラストを描く場合に「線画の色を変える」こと。これだけで線画がイラストに馴染み、クオリティを上げられるのだ。

基本的に、その線のいちばん近くにある色を暗くしたものを線画の色にすれば間違いないと思う。

人間の肌の場合は指先や目元などに少し朱色やオレンジなどを入れると、血色がアップしたように見えるぞ。


・4つ目 いっそ描かない

最後の方法は色トレスとは対照的にThe・裏技の方法だ。


本の表紙や仕事で依頼されたイラストなど、ベストの仕上がりにしたい作品の場合は「苦手なものはいっそ描かない」のもアリだと思う。

もちろん画力を上げるためには苦手なものを描くのも大事だけど、それは練習用の作品で描けばいいのかな……と。

頑張って描いたのに納得のいかない仕上がりになってしまう方がモヤモヤしそうなので、筆者は本気の絵を描く時には なるべく苦手なものを描かなくて済むような構図を考えることが多い。


・細かいけど……

────以上、絵がちょっとうまく見える4つの方法でした。

今回ご紹介したものは、「描く物の形をしっかりとらえる」とか「質感を意識する」などといったデッサン教室で習うような正攻法ではない。

だけどこういった細かいことを意識するだけでも、絵のクオリティはぐっと変わってくるから面白い。

これからももっと腕を上げて、絵がうまく見えるコツをどんどん見つけていきたいな~!!

執筆・イラスト:うどん粉
Photo:RocketNews24.

▼「CLIP STUDIO」などのペイントソフトを使う場合は、素材に頼るのもアリだと思う。このイラストの自画像以外の部分は全部素材でできています