
ネパールの国民食であるダルバートを紹介する連載【ダルバート行脚】を担当している筆者だが、ネパールだけではなく各国の料理を好んで食している。
ミャンマー料理もその1つだが、最近になってミャンマー人が経営するイタリア料理店が日本に進出したという聞き捨てならない情報を耳にしてしまった。
・ミャンマー発のイタリア料理店がついに日本上陸
この度、足を運んだのは京成電鉄本線の新三河島駅から徒歩8分、JR西日暮里駅から徒歩10分ほどの住宅街に店を構える「ナポリミャンマー(Napoli Myanmar Restaurant)」。2025年3月25日にオープンしたという。
看板にはバッチリ「Italian & Burmese Restaurant(イタリア&ビルマのレストラン)」とある。しかし、イタリア料理とミャンマー料理を提供するレストランが東京の、しかも下町エリアに開業するなんて何とも不思議な感覚だ。
店内の棚には大量のワインや調味料が並ぶ。
お店の方に話しを聞いてみたところ、同店はミャンマー最大都市のヤンゴンと首都のネーピードーに店舗を構えており、満を持して東京にも進出してきたという。
都内で在日ミャンマー人が多いエリアというと高田馬場や大塚がよく知られているが、実は日暮里界隈もその1つ。周辺のミャンマー人客を狙ってこのエリアに出店したのではないか。
このお店のシェフと店員さんはともにミャンマー人。 “ミャンマーイタリアン” といったところだろうか。
・イタリア料理とミャンマー料理が混在する新鮮すぎるラインナップ
着席してメニューをチェックしていく。まずはイタリア料理店らしくピザや
パスタといったメニューが並ぶ。ラザニアやグラタンなどもラインナップしているが、メニューの表記は英語、日本語、ビルマ語と超変則的。
サーモンソテー(1450円)やラムチョップ(2350円)、アンガス牛のビーフステーキ(2350円)といったメイン料理もあるが、かなりリーズナブルな価格設定。
イタリア料理を謳いつつもスペイン料理の代表格・パエリアも3種取り揃えている。かなりの人気メニューだそうで、米は短粒種ではなく東南アジアでよく食されているジャスミンライスを使用しているという個性派だ。
最終ページにはミャンマー料理が並ぶが「カチン」と付くメニューが多い。同店のオーナーもしくはシェフがミャンマー北部のカチン州に住むカチン族なのではなかろうか。
店内に掲げられたホワイトボードや
写真付きのミャンマー料理も食欲をそそってくる。
・2500円でボリュームたっぷりなNo.1メニュー
そんな中にあって人気No.1だという料理(2500円)を注文してみることに。ビルマ語の表記しかなく全く読めなかったので店員さんに尋ねたものの、一言一句聞き取れなかった……。
生ビール(490円)で喉を湿らせつつ料理を待つ。
十数分後、提供されたのが何とも豪胆な面々。ハレの日の料理といった印象だ。
中央上から白キクラゲの和え物、ライス、チキンのスパイシー炒め、ライス、ポークのスパイシー炒め、中央にオクラとタロイモのスープが並ぶ。
ちなみに今回は色々な料理を楽しみたいため、御花畑マリコ記者とそのご友人に同行していただいた。同行していただいたが……3人でもこの量はなかなかに手強そうだ。
白キクラゲの和え物はゴマ油と塩味ベースで韓国料理や中国料理の方向性。肉厚なキクラゲのシャクシャクとした食感が心地いい。
チキンのスパイシー炒めは大きめの唐辛子やハーブ類が入っているが “辛すぎる” という感じではなくビールやライスが進む。
ポークのスパイシー炒めもチキンと同様。しかしながら味つけは少々異なる。それに豚肉の脂が美味い。チキンよりポークが好みかも。
オクラとタロイモのスープには豆や小松菜なども入っていて具沢山。オクラとタロイモの成分が溶け出しているせいか、スープには結構なトロミがある。タロイモはサトイモ以上にネットリしていて面白い食感だ。
・ミャンマーで広く食されるナマズ料理
早々に生ビールを飲み干してしまったのでシンガポール発の「タイガービール(600円)」を追加。麦の味が濃くて美味しい。
メニューの中でも特に気になった「ナマズスープ(650円)」を追加。ミャンマーではナマズや川魚で出汁をとった「モヒンガー」という麵料理が国民食として広く親しまれている。ナマズ料理を避けては通れないだろう。
スプーンを持ち上げるとぶつ切りされたナマズの身がゴロゴロと入っている。スープの味は……タイのトムヤムクンを思わせる酸っぱ辛い方向性。魚の出汁やパクチーの香り、肉厚なキクラゲの食感なども楽しい。これは美味しい。ライスにかけて食べても間違いなかった。
・ミャンマー発のイタリア料理店でハワイアンピザを食べるって……?
ここまでミャンマー料理を食べ進めてきたが、イタリア料理も食べておかないといけないだろう。
というわけでミャンマー店でも東京店でも最も人気があるという「ハワイアンディライトピザ(1050円)」をオーダーしてみることに。日本のミャンマー&イタリア料理店でハワイアンピザを食べる──冷静に考えれば考えるほど頭がこんがらがってくる。
ピザを前に白ワイン(300円)を追加。グラス300円は何ともありがたい。
パイナップルとベーコン、オリーブが乗ったピザは複数のチーズを使用していて香ばしくて塩気もちょうどいい。パイナップルの甘みとベーコンの塩味がちょうどいい。自分から進んでパイナップルのピザを食べることはない筆者だが久々に食べてみるとなかなかいいものだ。御花畑記者もご友人も「不思議な甘み……」と驚いていた。
最後はタイ発の甘めなワインクーラー(カクテル)「スパイ(600円)」で〆。ミャンマー料理もイタリア料理もしっかり本格派で楽しめる唯一無二のレストランに出合えた。
・今回訪問した店舗の情報
店名 ナポリミャンマー(Napoli Myanmar Restaurant)
住所 東京都荒川区西日暮里6-48-5 B1F
営業時間 11:00~23:30
定休日 水曜日
執筆:ダルバート研究家・田中ケッチャム
Photo:RocketNews24
▼御花畑記者はバニラシェイク(500円)で、ご友人はストロベリーアイスクリーム(300円)で〆ていたぞ。次回はカチンライスやパスタ、メイン料理にもたどり着きたい。
田中ケッチャム


























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