
名古屋メシといえば、ひつまぶしや味噌煮込みうどん、手羽先、きしめん、鉄板スパなどなど、いろいろあるが、非常に特殊な経緯で名物になった料理があるのをご存知だろうか? それは「海老フライ」である。
その海老フライに特化したお店が、名古屋駅直結の「エスカ地下街」に存在した。ここには驚くべきサイズの海老フライがある。全長35センチ、日本最大級といわれる特大海老ふりゃ~だがや! 実際に食べてみたがね!!
・タモさんがきっかけ?
若い人はご存知ないと思うので、海老フライが名古屋名物になった経緯をカンタンに説明させて頂こう。海老フライの発祥は東京だ。明治時代に銀座の洋食店「煉瓦亭」がその始まりであるとする説があるため、名古屋がその起源ではないと言われている。
では、どうして名物になったかというと、1980年代当時にタモリさんがずいぶん名古屋イジリをしていた。「名古屋では海老フライをよく食べる」だとか「名古屋では海老フライを『海老ふりゃ~』」という。そんなイジリを繰り返しているうちに全国的にそのイメージが定着。のちに海老フライを売りにするお店が増えた結果、実際に名物になってしまったのだ。
私もタモリさんがイジっているのをテレビで見た覚えがある。ネットもないような時代だから、それが本当のことであると思っていたけど、実際は当時「海老ふりゃ~」なんていう人はいなかったそうだ。
勝手につけらたイメージを逆手にとって、海老フライを名物化してしまった、名古屋の人々のたくましさに驚かされる。
・35センチの海老フライ
さて、先日名古屋を訪ねた私(佐藤)は、昼食を食い逃してしまって猛烈にお腹が空いていた。とはいえ、食えれば何でも良いってわけではなく、ここでしか食えないものでお腹を満たしたかったところ、たまたま目に入ったのが、このお店「海老どて食堂」だった。
「名古屋大名物 日本最大級 大海老フライ 35cm」、ほう~、名古屋で最初に食うにふさわしい名物じゃないか。
ところでこの看板、どこかで見かけた記憶が……。そうだ、編集部の亀沢が昨年1月にこのお店について触れていたな。彼女はこの日、近くのあんかけスパ専門店の「あんかけ太郎」に行っている。では、私がここについて紹介させて頂くとしよう。
入店すると、最初に目に飛び込んできたのが、宙づりの特大海老フライ。迫力、ハンパない! これほどまでにインパクトのある店内装飾はなかなかないな。
メニューの表紙には、看板商品の海老フライ各種がサイズ付きで紹介されている。大・特大もさることながら、ひらき(開き)まであるなんて!
1ページ目にいきなりデカ盛りメニューの「タワー丼」。35センチの特大海老フライが3本乗って、税込1万780円。
私が15歳若ければ、頼んだかも。今は1人で完食できる気がしないので、見送らせて頂きます……。
ページをめくると趣向をこらした海老フライメニューがズラッと並んでいる。ひと口に「海老フライ」といっても、いろんな提供方法と食べ方があるんだなあ。タモさんのイジリから約40年を経て、こんなに進化しているなんて、タモさんも知らないんじゃないかなあ。
頼んだのは「特大海老ふりゃ~定食」である。3本はムリでも1本ならいけるはず。価格は税込3949円だ。サイズを考えると、このくらいの価格になるのかな。まあ、めったに食えない代物だから、奮発して頼んじゃいました。
それにしても凄まじいサイズだ。1本ならいけるとは思うんだけど、本当に食い切れるのかなあ……。
・タルタルにダイブ
さっそく頂きたいのだが、箸で持つと重い……。これをこのまま口に運ぶのは難しそうだ。重いうえに長すぎて口に届かんのでね。仕方ないので、ハサミでカット。
カットすると、薄衣に身がビッチリと入っている。長さだけでなく、味にもかなりのインパクトがありそう。
「海老どて」と名付けられたお店なので、本来はどて味噌ソースにつけて食べるべきだろう。だが、どて味噌ソースは別料金(税込319円)だ。幸い、自分で卵と合わせるタルタルソースがついていて、卓上にはウスターソースもある。どてソースなくても美味しく食べられそうだ。
海老フライをタルタルにダイブさせて、たっぷりとディップ。そのまま口の中に放り込むと、まずはタルタルのドロリとした食感があって、ザックリした衣がそれに続く。最後に海老のプリップリがやってきた。
いろんな食感が畳みかけるように押し寄せて、口の中が忙しい。味覚が情報過多に陥ってしまう。でも、間違いなくこう言える。美味い! と。
タルタルもいいけど、スッキリとしたソースのキレのある味でも味わいたい。ってことで、衣の上からソースをドバ~。
ソースの酸味も合いますねえ。むしろ海老の甘さが引き立って、個人的にはこっちの方が好みかも。今回は見送ったが次に来た時は、どてソースにも挑みたい。
ということで、タモさんのおかげでこのメニューは誕生したといっても過言ではない。ある意味、特大海老フライのルーツはタモさんといっても良いだろう。海老好きなら存分に海老を食えて幸せなはず。ぜひ、1度食べてみてちょ~よ。
・今回訪問した店舗の情報
店名 海老どて食堂 エスカ店
住所 愛知県名古屋市中村区椿町6-9 エスカ地下街
時間 11:00~21:30(L.O.20:30)
定休日 1月1日、2月の第3木曜、9月の第2木曜は休業、その他不定休(施設に準ずる)
参考リンク:海老どて食堂、なごやめし普及推進協議会
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]
佐藤英典













【B級すぎる】もはやどこ名物なのかビタイチ分からん名古屋グルメ『台湾スパゲティ』がよく分かんないけどウマいのよ!
【極太】大エビでも特大エビでもない「超特大海老焼きかつ丼」の正体がスゴすぎた! 日本橋はなれ
【理解不能】ステーキガストが伊勢海老をフライにしたと聞いて…食べる前から「え?」の連続だった
松のやの新商品「有頭大海老フライ」を1月4日まで食べない方が良い理由
【かわいそう】モスの「海老エビフライバーガー」がこんなに美味しいのにほぼ話題にならないのは何故なのか?
【中国渡航自粛】今なら「一蘭」に並ばず入れるのではないか? いつも中国人で大行列の新宿中央東口店に行ってみた結果…
【狙うは3億8000万円】生成AIにロト6の過去全データを学習させ「理論的な予想」をしてもらった結果…
【4コマ】魔王軍はホワイト企業 1829話目「勇者アルティ㉕」
【本日発売】「ローソンの福袋」(2160円)があまりにパンパンに詰まってて、持って帰るのちょっと恥ずい
ステーキ宮で「平日ランチ(980円〜)」がスタート / 牛ハラミじゅうじゅう焼きが危険なウマさ & グランプリ受賞コーンスープも飲み放題で最高!
中国「渡航自粛要請」から2週間が経った京都市内「祇園」「清水寺」「錦市場」の様子を見に行ってみた
中国の「渡航自粛勧告」から2週間、現在の「奈良公園」で目の当たりにした意外な光景
【中国渡航自粛】ガチ中華だらけの上野・アメ横に行ってみたら → 取材拒否の連続に…
【納得】ガストの「ジョブチューンで唯一不合格だった」メニューを食べてみた → 不合格にする気持ちがわかった
中国「渡航自粛勧告」から1週間経った、東京・浅草を見に行ってみた
【検証】10年間ほぼ毎日飲んでる「コーヒー」を1週間断ってみたらこうだった
【は?】楽天で見つけた「在庫処分セール半額おせち」を買ってみた結果 → 届いた数日後にブチギレかけた
【雑草対策】カインズで598円「撒くだけで防草できる人工砂」の効果がヤバ過ぎた / お財布にも環境にも優しい超画期的アイテム
【検証】「スタバはどのサイズを頼んでも量は一緒」という動画が出回る → 実際に試してみた
【事故】楽天で買った『訳ありB級フルーツ福袋』を開封した翌日、妻から信じられないLINEが来た「メロンが…」
【男のロマン】伊勢海老で「エビフライ」を作ってみた! 1キロ超えの巨大エビフライ最強すぎィィィイイイ!!
【嘘だろ】かつやで「タレカツ丼」を注文 → 本気で厨房のミスを疑った理由 / 長年通っているがこんなタレカツは見たことがない
ガストの宅配・持ち帰りに「オードブルプレート」が新登場したので、この際だから独り占めしてみた
ひつまぶしに代わる名古屋の新名物になるか!? 「海老まぶし膳」が怒涛の海老づくしで海老料理専門店の本気を見た / 桂新堂 百福庵
【カオス】6900円の天丼「イセエビ天丼」を食べてみたら衝撃! 中から発掘されたのは……
【壁】とじないカツ丼屋「#カツ丼は人を幸せにする」神田店の海老丼がそびえ立ちすぎて心臓を捧げるレベル! 海老丼界のウォールマリアや
【困惑】かつや、満を持して新商品『海老マヨとチキンカツの合い盛り丼』を発売するもエビフライにしか見えない
大阪駅にて『税込600円』の破格すぎる怪しいランチを発見 → 頼んでみたら…これはさすがにマジかよ!?
【プロ直伝】騙されたと思ってやってみろ! 1度食べたらやめられない「マヨネーズの裏ワザ」3選!!
【事件】かつやの新商品「海老カツと鶏カツの合い盛り丼」発売の裏で、ひっそり “謎の物体” が爆誕していた話
ロブスター1尾がラーメンにドーンッ! モノマネ芸人「HEY!たくちゃん」の経営するお店に行ったら本人降臨 / なぜラーメン屋を始めたのか熱い思いも聞いてきた