私が毎年最も楽しみに、かつ最も憂鬱に感じているのが『SLY(スライ)』の福袋だ。SLYの福袋を一言で(いい感じに)表現すると「古き良きギャル福袋」、言い方を(悪意を持って)変えれば「売れ残り詰め合わせ」といったところになる。

最近のギャルブランドは無難な福袋を作成しがちな傾向にあり、そんななか売れ残り詰め合わせ(いい意味で)を販売し続けているSLYは貴重な存在といえるだろう。この憂鬱な気持ちはSLYを尊敬しているからこそ……今後もどうか変わらないでいてほしい!

ってことで憂鬱な開封作業、いっきま〜す!!!!

・叩き売りにもほどがある

SLYの2025年福袋は税込1万1000円。事前情報は「約7万円相当、約7〜8点」という、非常にザックリしたものであった。やっぱSLYはこうでなくちゃいけねぇや。

ウワァ〜! 今年もゴチャッとしてるゥ〜! 私が引いた個体の中身は以下。


・黄色くて薄いコート(定価2万6400円)
・真っ赤なデニム(定価1万3970円)
・謎のパンタロン(定価9900円)
・黄緑のミニワンピ(定価6996円)
・バルーン袖のシャツ(定価8998円)
・茶色のカーディガン(定価7700円)
・ウエスト丸出しノースリーブ(定価4400円)


定価合計7万8364円(税込)!!!!


理論上は6万7364円トクしたことに!!!!


・そう、理論上はね!

メインはもちろん定価2万6400円の黄色くて薄いコート。

事前情報がなければ私はコレを「カッパ」と認識したのではないだろうか。コレに2万6400円出した人、実在してる? マジで?

あと個人的に期待値高めなのは真っ赤なジーンズ。最近の若者はどうか知らんが、少なくとも20年前のギャルにとってジーンズといえば「SLYかマウジー」だった。絶大の信頼である。

お! 上下のバランスがギリギリだけど、意外と悪くないんじゃない!?

コートも実際に着てみると、なんとなくオシャレな人っぽくなった。だからといってコレに2万6400円出すファッションセンスは持ち合わせていないけれど、上級者なら着こなせるかもしれない。



・SLYの福袋よ永遠に

つづいてレトロでカワイイ黄緑色のミニワンピ。

もちろん私にとってはミニすぎるのだが、ギャル服らしくて非常に好きです。

諸事情によりヒザをお見せすることができず心苦しい限りであります。

残ったのは妙なパンタロン。

妙な丈感のカーディガン。

妙な部分が丸出しのノースリーブ。


これらを全部合わせると……

なんかもうワケ分からん感じになった。お疲れさま、わたし。

今年も我々に “SLYの生きざま” を見せつけてくれたSLY2025年福袋。メッチャ疲れたけど充実感もハンパない。SLYの福袋が無難な内容になった時、おそらく私は本当の意味でギャルを卒業するのだろう……SLYが1年でも長く、古き良きギャル福袋を作成し続けてくれることを願ってやまない。

執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.