まだ傷が完全に癒えたわけではないが、そろそろ2024年のクリスマスに編集部で起きた悲劇の騒動を振り返りたい。一言でいえば地獄。まさに「地獄への道は善意で舗装されている」なんて言葉が当てはまる事件だった。

先に結論を言っておくと、誰も悪くない。誰も悪くはないが、当サイトの偉い人・Yoshioがクリスマス騒動を巻き起こした張本人である。まずはYoshioが半年ほど前から用意してくれたクリスマスプレゼントを紹介しよう。

・2024年5月〜

所ジョージさんに憧れを抱くYoshioが用意したのは、リーバイスのジーンズ。所さんがYouTube「所さんの97チャンネル」で、家の外壁にジャケットを数カ月間干してヴィンテージ加工していたらしい。


Yoshio「どの動画か忘れたけど、天日干しでジャケットにダメージを与えて古着っぽくしていたの。それだったら埼玉の山奥にあるロケット荘でデニムを干したら最高のデニムができると思って……」


という理由で、自然豊かなロケット荘の玄関脇にジーンズを吊るし始めたのが2024年5月15日

その後、Yoshioは撮影等でロケット荘を訪れる度にこっそり変化を楽しんでいたという。写真が残っているので以下で紹介したい。


2024年6月20日


7月21日


10月10日


そして12月23日。


──約半年間放置されたジーンズは色落ちが進行し、表面が白っぽくなっていた。埼玉の山奥で育まれ、ワイルドな姿に変化したのが分かるだろう。いや、厳しい修行を積んだ高僧のようでもある。真の静寂を感じさせる風貌だ。



・2024年12月25日


そして迎えたクリスマス当日。Yoshioは完成したジーンズを持参し、自信満々の表情を浮かべて事務所にやってきた。そして……



満面の笑みを浮かべながら色落ちデニムを披露。約半年前からクリスマスプレゼントを用意してくれた上司に感動した瞬間だった。ちなみに翌日には半年以上前から準備をしていた「松屋貸し切り忘年会」も開催されることになる。まあそれはさておき……


・ここから地獄タイムへ

事件が起きたのはこの直後だ。山奥で放置していたジーンズの後ろポケットからカメムシがひょっこりと姿を現したのである(モザイク処理をしています)。

温かい場所を好むカメムシは、日当たりの良い屋外に干してある洗濯物を好むらしい。自然豊かな場所に放置していたのだから虫が1匹や2匹ついていて当然だろう。


しかし……


1匹どころの騒ぎではなかった。


ギャァァアアアアア!


ポケットからカメムシが大量発生……臭いを抑えるためにガムテープでひたすら捕獲。貼っても貼っても無限に出てくるカメムシ。


・大量発生

ポケット内のカメムシを出すためにベランダでジーンズを振り回すYoshio。もはやクリスマスプレゼントの扱いではない。完全に『こち亀』である……号泣待ったなしの「メリー苦しみます」的展開。


ハァ、ハァ、ハァ……


臭いをチェックするYoshio……


Yoshio「クッセェェェエエエエエ!」


・悪夢


その後、ジーンズを裏返してカメムシがいなくなったことを確認。ただポケット内にはカメムシの死骸 & 血が付着していた。完全に悪夢である。また当然ながら事務所はカメムシの臭いが充満しまくっていた



…………


……だとしても、クリスマスプレゼントなら履くしかないでしょう! 埼玉の山奥育ちのリーバイスがこれだァァァアア! 


気絶しそうなレベルの臭いを写真で伝えられないのが非常に残念だが、半年間屋外で天日干ししただけあり、タフでワイルドな色落ちを実現している。洗えば使えるかも……


しかし……


私にはサイズが合わなかった。サイズ違いは「上司からのプレゼント」という絶対に受け取らなければならない状況を回避する唯一の手段……奇跡的にカメムシジーンズを持って帰らずに済んだぞ! 危ねぇぇっ!


・誰が受け取るか問題

しかしこのままYoshioにプレゼントを返すのは申し訳ない……こうなったら隣のサンジュン先輩に受け取ってもらうしかないだろう。


うん、ほんのちょっと臭いだけだから問題ないと思う。逆に胸躍るクリスマスギフトになっちゃうかも。感謝の気持ちが伝わったらいいな〜。なんてね。


ツーン


…………



サンジュン「ふざけんなァァアアア!」

ウギャァァアアアアアアア!


ダメだった。それなら原田記者だ。彼はだいたい何でも喜んで受け取るタイプである。なんならカメムシが入ったままでも良かったかもしれない。


しかし……


死にかけていた。


・伝説になれ

となれば、あの男しかいない。編集部イチのガチ変態として名高い営業担当のジュンくんである。熱心な読者の皆さんは “伝説グルメ「雨茶漬け」を考案した男” として認識しているだろう。彼ならきっと……


クンクン


クンクンクン


クンクンクンクンクン


ジュンくん「いい香りでやんす」

変態過ぎるだろ。


──以上が騒動の一部始終である。地獄のクリスマスを見事収めたのは営業担当のジュンくんだった。教訓としては、デニムやジャケットの天日干しをする際にはカメムシ対策をした方がいい。おかげで編集部は年末まで大騒ぎだったので。


執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.

▼5月の様子

▼12月(約半年経過)