毎年正月に私(佐藤)は必ず上野・アメ横を訪れる。二木の菓子の福袋を買うためである。ところが今年はなんと! 福袋を売っていなかった~ッ!! にわかには信じがたく、店頭・店内を何度も行きつ戻りつしながら、探し回ったが、子ども用のお菓子セット以外にそれらしきものを見つけられなかった……。
そこで魚介専門店「吉池」を覗いてみたら、いいのがあったんですよ。塩干コーナーに3240円の激渋な福袋がね。そのブルージーな内容にグッと来てしまったよ。
・福袋終了もやむなし
少し二木の菓子の話をさせて頂こう。二木の菓子では毎年税別1000円のお菓子福袋の販売を行っていた。昨年は税込3300円相当の品を税込1080円で販売していたのである。
あの当時ですら、「1000円で大丈夫?」と心配していたのだが、皆さんご承知のように昨年は猛烈な速度で物価高が進んだ。原材料費の高騰と急速な円安の影響で、あらゆる業種で値上げを余儀なくされたのだ。
二木の菓子も例外ではない。そろそろ福袋を値上げしても全然不思議でなく、私はむしろ値上げして欲しいとすら思っていたくらいだ。そうして2025年を迎えてみると、店頭に福袋はなかった。終売もやむなし、いずれ復活することを陰ながら願っている……。
・ブルージーな福袋
さて本題に入るとしよう。二木の菓子で買いそびれたので、吉池を訪ねてみることにした。
きっとここなら何かあるはず。そう思いつつ、地下1階の鮮魚コーナー周辺を探し歩いていたところ。ありました! 3240円の福袋、コレを買うしかない!!
中身はこちらです。珍味を中心に全8点。
まずは「むきみあさりみそ汁」と「やわらかチーズ帆立」。
続いて「カズチー & 焙煎一味」と「かにみそ」。
それから「海鮮珍味えびみそ」と「職人塩かげん 粒うに」。
最後に「金目鯛煮付け風味ふりかけ」と「海苔屋のまぜ飯」。
渋い! 渋すぎる!! ツマミと珍味とご飯の友。どれをとっても酒のツマミになりそうなものばかり。
さすが吉池、大人な商品の数々にグッと来てしまう。この内容を音楽に例えるなら、ギターが泣きまくるブルースアルバムのようだ。さしずめ、ワンコードで延々とアドリブを回すライブ作品といったところか。しかも1曲10分超えが当たり前、それが20曲くらい入ってるくらいの濃さがある。
そんなわけで、正月飲みのツマミにお困りのようなら、吉池へゴー! この福袋さえあれば、ほかに何もいらない……。
・今回訪問した店舗の情報
店名 吉池 本店
住所 東京都台東区上野3丁目27-12
時間 9:30~20:00
参考リンク:吉池
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24