我先日旧青鳥於面白物発見。名前「対多」。今話題新掲示板。
……一見中国語のように見えるこちらの文章。しかしよく見てみると、思いっきり日本語なのがお分かりいただけるかと思う。
「偽中国語」と呼ばれるこの文体は、しばらく前からX(旧Twitter)などを中心に使用されてきた。
なんと先日、そんな偽中国語しか使えない掲示板がリリースされたそう。いったいどんな感じなんだろう? と興味本位で見に行ったところ……なんだこの平和な世界。
・対多(ついた)
掲示板の名前は「対多(ついた)」。なるほど、Twitterを漢字表記にしたのか。こちらのサービスは、アプリをインストールしていれば匿名・登録不要で利用することができるそう。
気軽に始められてありがたいな~! ということで、さっそく見てみようとしたところ……
……? 何も出てこないが……?
あ、落ちてる。
なんと話題になりすぎた影響で人が殺到し、一時的にサービスがストップしているようだ。Xの影響力、恐るべし。
それにしても、公式からの謝罪文も偽中国語なんだ……徹底してるな~。
しかし数日後、再び対多を開いてみると「新環境構築完了」のお知らせが。どうやら無事にサービスが再開したみたいだ。
復活したタイムラインを見てみると……おお、本当に偽中国語だらけだ!!
全部漢字なのに、ちゃんと意味が伝わってくる。みんな偽中国語の使い方がうまいなぁ。
筆者も投稿をしてみようと思ったのだが、実際に漢字だけで文を作るとなるとこれが意外と難しい。
「この漢字の組み合わせは本来の使い方と違うけど、ちゃんと伝わるかな?」とか、「この漢字を足すと逆に伝わりづらくなりそうだな」とか。
日本語で書けば十数秒で書き終わりそうな内容でも、対多では数分考えないと完成させられなかった。適度に頭を使うので楽しい。
また、匿名掲示板というとなんとなく治安が悪いイメージがあったのだが、対多では比較的平和な話題が多く流れてくるように感じた。
「妻が妊娠した!」とか「可愛い犬を見つけた!」とか。その投稿に対するコメントもポジティブなものが大半で、見ているこちらもほっこりした気持ちになれる。
なんでだろう? と思って、試しに誹謗中傷めいた文章を漢字だけで表現しようと試みたところ……なるほど、超難しい。
乱暴な語尾や言葉を使おうとしても漢字以外の言葉が使えないため、相手にダメージを与える文章を考えるのにめちゃくちゃ時間がかかる。
それなら手っ取り早く投稿ができる他の匿名掲示板の方が、そういった内容を投稿するには都合がいいのかもしれないな。まさか漢字縛りがフィルタリングの役割を果たすとは。
投稿の返信には「草」「親指」「飴」の3つのボタンでリアクションをすることができるぞ。
「草」は「面白い」、「親指」は「いいね」、「飴」は「元気出して」とか「お疲れ様」といった意味で使われることが多いようだ。
Xだとこのリアクションが全部「いいねしました」って表示されるから、細かいニュアンスを伝えづらいんだよな。かゆい所に手が届くの、助かる~!!
・唯一無二の掲示板
ということで「対多」は、みんなの工夫が詰まった投稿と平和な話題を楽しめる唯一無二の掲示板だった。
ひねりが加えられている文章を解読できた時には、なんだかクロスワードパズルを解けた時のようなスッキリ感がある。その内容が自分好みの話題だった時はより嬉しい。
今年も年末が近づいてきて、のんびりとした時間を過ごす方も増えてくるだろう。そんな時は、この掲示板で偽中国語での交流を楽しんでみるのも面白いかもしれない。
参考リンク:対多 App Store、Google Play
執筆:うどん粉
ScreenShot:対多(iOS)、© 40yd.app
▼App StoreやGooge Playに書かれているアプリの説明も偽中国語