ここ最近、独特のうどん文化で何かと話題の福岡県。ソフトな口当たりの “やわやわうどん” は、一食の価値があるご当地グルメと言えるだろう。個人的に福岡ではラーメンよりうどん派だ。

さて、今回ご紹介する『弥太郎うどん』をご存じの方は、相当な福岡ツウ。というか、むしろ福岡市にお住まいの方だろう。地元の友人が「結局1番行っている」という弥太郎うどんの実力とは……。

・好きです、福岡うどん

私(サンジュン)は今年に入ってから立て続けに福岡県で “やわやわうどん” を食べている。「資さんうどん」「ウエスト」「牧のうどん」を経験したが、どれも間違いなくウマかった。

福岡県出身の原田記者によれば「福岡のうどんはチェーン店だけで事足りる」とのこと。私もつい先日、最後の砦「牧のうどん」をクリアしたため、すっかり福岡うどんをわかったつもりになっていた……のだが。

・弥太郎?

生れも育ちも福岡県の友人と、向こうで食事をしたときのこと。時刻は0時を回っており、そろそろお開きにしますか的な雰囲気になったのだが、友人が「最後にうどん行こう」と言い出したのだ。

福岡うどんを制覇したつもりでいた私が「資さん? ウエスト? 牧の?」と聞くと、友人の口からは「弥太郎」との答えが。弥太郎? 情報収集は怠っていないつもりだが「弥太郎」は聞いたことが無い。


友人「あ~、1店舗しかないけんネットでは有名じゃないかもね~。でも福岡市の人はみんな知っとうと思うよ。逆に福岡県全体だと知らない人も多いかもしれんね。

サンジュンが行った3つの店も普通に行くけど、結局俺は弥太郎に1番行ってるよ。ちょっと最近行けてなかったから〆で弥太郎行こう」


どうやら「弥太郎」とは福岡ローカルどころか “福岡市ローカル” のうどん店のよう。地元の人間がそこまで言うなら……というわけで『弥太郎うどん』へと向かうことにした。



・驚異の24時間営業

さて『弥太郎うどん』は天神と中州の真ん中くらいにあり、どちらからも徒歩5~6分といったところ。看板を見ると、なんと24時間営業のお店らしい。

カウンターだけの店内で注文したのは「肉ごぼう天うどん」で、価格は830円。どうやら「おでん」も名物のようだが、この日はお腹がかなり満ちていたためうどんだけオーダーした。

さっそく食べてみると……むむ! お出汁が染みる……!! 福岡うどんらしい琥珀色のスープは、いりこ(?)の出汁が効いたしみじみとした優しいウマさ。パンチではなく、淡いウマさが印象的だ。

うどんも硬くは無いものの、そこまでやわやわでもない。どちらかといえば主張はさほど強くなく、スープの邪魔をしないうどんではないだろうか? なるほど、福岡にはこういううどんもあるのか……!



友人は中州や天神で飲んだら『弥太郎うどん』で〆ることが多いそうで、若かりし頃はしょっちゅう立ち寄っていたらしい。立地の良さとこのウマさ。さらに24時間営業であることを思えば「弥太郎うどん最強説」まであるかもしれない。

とにもかくにも、もし天神や中州で食事をする機会があったら、〆は『弥太郎うどん』がオススメだ。優しいお出汁が染みわたること間違いなし! やわやわなだけが福岡うどんではないようだ。

・今回訪問した店舗の情報

店名 弥太郎うどん
住所 福岡県福岡市中央区渡辺通5-1-18
時間 24時間営業(土曜のみ朝6時まで)

執筆:P.K.サンジュン
Photo:Rocketnews24.

▼甘めの肉と、香ばしいゴボウ天も最高だった。