先日、浅草橋の宿をチェックアウトして駅に向かっていたら、昭和の香りが漂う喫茶店を発見した。浅草橋駅西口を出てすぐの場所。お店の名前は「SMELL(スメル)」という。

言うまでもなく、スメルとは「匂い」を意味する英単語……美味しいコーヒーの香りに誘われるまま入店すると、やはり店内も昭和のまま。作り物ではない “ガチレトロ” な空間が広がっていた。

・浅草橋駅

JR浅草橋駅の高架下には飲食店が立ち並んでいる。昨晩はスメルの向いにある餃子の王将で「炒飯セット」を食べた。まさか昭和から続く純喫茶が目の前にあったとは……ちょっと調べたところ、昭和30年代に中央区で創業したらしい。

んで、その頃から付き合いがあるのがパンの名店「ペリカン」だそうだ。ペリカンとは開店前から行列ができて昼には完売してしまう超人気店。つまり熱狂的なファンも多い老舗ベーカリーの味を楽しめるってこと。


・喫煙可

木造の壁に革張りのソファといった昭和らしい店内。席に着くや否や、お冷と一緒に灰皿が提供された。店内にタバコを吸っている人はいなかったが喫煙はOKとのこと。苦手な人は注意。駅前という立地だからタバコ休憩で立ち寄る方も多そうだ。

注文したのは「チーズオムレツトーストのセット(800円)」。コーヒーか紅茶付きでホットコーヒーをお願いした。待っていると常連と思しきサラリーマンが入店。ブレンドを注文して奥の席でタバコを吸い始めた。やはり休憩にはもってこいなのだろう。


・トーストセット

注文したチーズオムレツトーストがレトロなプレートにのって運ばれてきた。チーズが伸びているぞ……これはうまそうだ。間違いなくうまい見た目をしている。


トーストにチーズオムレツとキュウリ、マヨネーズをサンド。みっちりとした弾力のある食感がたまらなく美味しかった。これがペリカンなのか……最高ですな。勉強になります。


んで、パンの美味しさを引き立てるようにオムレツは薄め。きゅうりもいい仕事をしている。昭和からの歴史を感じる味だ。


コーヒーもうまい。苦味は少なく、やや酸味のある純喫茶らしい味わい。忙しい朝こそコーヒーの味と香りをゆっくりと堪能したいものだ。

お支払いは現金のみ。レジでお会計を済ませると「いってらっしゃい」と送り出してくれた。また帰ってきたくなる純喫茶。また浅草橋で用事がある時は立ち寄りたい。皆さんも機会があればぜひ!


・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名:SMELL
住所:東京都台東区浅草橋1-24-2
時間:7:30〜16:30頃
休日:日曜・祝日

執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.