道玄坂中腹という最高の立地でサウナまでついてた「カプセルホテル渋谷」。渋谷に引っ越してきて閉店を知った時はショックだった。ホームのサウナにしようと思ってたのにー!
そう、あの辺りはフラッと入れるサウナがないのだ。重ね重ね閉店が悔やまれる……。と思いきや、そんなカプセルホテル渋谷をリノベした『渋谷文化進化』が2024年10月15日にオープンするという。なんでも、サウナや宿泊機能もあるらしいから内覧会に行ってみた!
・1階飲食フロア
確かに、ずっと工事してんなとは思ってたんだけど、リノベしてたとは。外の看板によると、1階「Ramen/Beer stand」、2階「Stay」、3階「Sauna」と割り当てられているようだ。
1階のメニューを見せてもらったところ、どうやら基本は居酒屋のようである。スタッフさんの話によると、ディナーは居酒屋でランチタイムにラーメン屋を営業するスタイルらしい。
出すラーメンは横浜の行列店『丿貫(へちかん)』の創業者さんが監修したもの。にぼしの風味の強さにこだわりを感じた。特に、つけ汁がにぼしの旨みが凝縮されたような味で美味しい。価格は1200円にする予定なのだとか。
・宿泊
ところで、看板を見て気になった人もいるのではないだろうか? そう、「Stay」が1フロアしかないのである。以前の記事でもお伝えしているが、カプセルホテル渋谷の時は5階~10階までカプセルルームだっただけに、同じノリの施設ではないと言える。
この2階がどうなっているかと言うと、オートロックの入口の先は2段ベッドが並んでいた。ベッドの数は10床。
カプセルルームのようにベッドごとに壁と天井で囲まれているけど、寝転がってみたところ圧迫感は感じない。むしろ、枕元には電源もあって居心地が良さそうだ。
ちなみに、1泊5000円~とのこと。案内してくれたスタッフさんの話によると、「渋谷で1番安く泊まれる場所に」と考えての価格設定なのだとか。
それにしても、たった10床というのも相まって、寝るためだけの場所というより秘密基地っぽさが漂っている。こういう雰囲気の変化はリノベの良さと言えるだろう。
・サウナ
一方、事業責任者であるヒトカラメディアの遠藤さんによると「サウナはリノベせずに、カプセルホテル渋谷時代のものを引き継いだ」という。
その理由として、「人々の記憶に残るものなだけではなく、作っているメーカーが日本のサウナをけん引してきた『メトス』でちゃんと良いものだったから」とのこと。
確かに入ってみると、サウナ室は綺麗にはなっているものの壁や温度計などからレガシーな雰囲気が感じられる。
なお、サウナ室以外の部分に関しては、かなり現代的になっていた。真ん中にはリクライニングチェアーが7つ並び窓際にも1つと、ととのいのためのスペースがしっかり確保されていて、水風呂は1人用のものが2つ。
ちなみに、サウナ室は87度で水風呂は10度に設定する予定だという。浴場の定員は15人で、宿泊者全員が利用してもあと5人余裕があるから、これはベッド10床になって良かった点と言えるだろう。余裕を持って使えそうだ。
・交差点
湯舟が1人用の風呂釜なため、浴場自体にはカプセルホテル渋谷の銭湯感はないのだが、遠藤さんいわく「サウナメインとかホテルメインではなく、複合施設であることを重視した」とのことなので、そもそも想定している機能がホテルの浴場ではないのだと思われる。
例えば、2階でも宿泊機能以上に秘密基地感を感じたことを書いたけど、3階のサウナにおいてもただ体を洗う場所というよりもチルが重視されている。要するに、嗜好品的楽しみの交差点という雰囲気を感じるのだ。
というわけで、歴史を引き継ぎながらも新しい方向性を打ち出している『渋谷文化進化』。10月15日に飲食フロアのディナーとサウナがオープンした後、簡易宿泊施設とランチ営業が11月8日から開始の予定だ。
ただのホテルやサウナとは違うだけに、オープンした後どうなるのかが気になるところ。とは言え、サウナー的な立地はマジで欲しかったポイントにできたので、とりあえずオープンしたら行ってみようかと思っている。日帰り入浴は1時間1300円とそんなに高くないしな。
・今回紹介した店舗の情報
店名 渋谷文化進化
住所 東京都渋谷区道玄坂1丁目19−14 COERU渋谷道玄坂 1F~3F
営業時間 飲食フロア11:00~15:00(11月8日から) / 18:00~23:30(10月15日から)、宿泊15:00~11:00(11月8日から)、サウナ15:00~11:00(10月15日から)