もしかしたら「2024年9月」は、歴史に刻まれる “世代交代” が起きる月なのかもしれない。みなさんは現在「ブルボン」で、強烈な世代闘争が繰り広げられていることにお気付きだろうか?

長年、ブルボン王国には「ルマンド」が王者として君臨し続けてきたが、この9月に驚異のスーパールーキー『ラングレイス』が宣戦布告(というか発売)。ここに熾烈な新旧世代闘争の火ぶたが切って落とされたのである。

・ブルボン王国

数あるお菓子王国の中でも、実力者揃いとして知られるブルボン王国。「ルーベラ」「チョコリエール」「バームロール」「ホワイトロリータ」などなど、名だたる猛者たちをねじ伏せてきたのが、我らが王「ルマンド」である。

王国の中でルマンドと対抗できるのは「アルフォート」くらいだが、ルマンドは袋菓子として、そしてアルフォートは箱菓子としてそれぞれ別の道を歩んできた。1974年の誕生以来、ルマンドによって王国の平和は保たれていたのである。


……ところが。


・スーパールーキー

ルマンド王が即位して節目の50周年に当たる今年9月『ラングレイス』がデビューした。通常なら王国入りを祝う宴が開かれるところだが『ラングレイス』だけはそうならなかった。

なぜなら『ラングレイス』がルマンドと同等の……いや、ルマンドを凌ぐかもしれない驚異のポテンシャルの持ち主だったからである。

上品なクレープ生地で構成された「ルマンド」に対し『ラングレイス』はラングドシャ生地の焼き菓子。しかも恐ろしいことに “ルマンド製法” で作られた、折り重なるラングドシャのお菓子だという。

さらにそのラングドシャ生地をチョコレートでコーティングしていることから、ある意味で『ラングレイス』は「強化版ルマンド」と言っていいのかもしれない。かつてルマンドがこれほどピンチに陥ったことはないだろう。

・王座決定戦

果たして世代交代は起きてしまうのか? 今回はロケニュー編集部にいた総勢6名で「ルマンド」と『ラングレイス』の食べ比べを行うことにした。以下で各自のジャッジをご覧いただきたい。


中澤: ラングレイス「ココアの風味が好きだった」


砂子間: ラングレイス「ほぼ変わらない。先に食べた方を美味しく感じたのかも」


古沢: ルマンド「ルマンドの方が濃厚だった。風味がずっと口に残っていた」


佐藤: ルマンド「ルマンドの二番煎じだ。話にならん」


Yoshio: ルマンド「たくさん食べるならルマンドかな?」


サンジュン: ルマンド「ラングレイスは思ってたのと違った。ラングドシャ感がなかったからルマンド」


・えっ?

ざっくり申し上げると期待していた『ラングレイス』のラングドシャ感はほぼ皆無。クッキー自体が薄すぎるためなのだろうか、ラングドシャの持ち味であるホロホロとした特徴が感じられなかった。

正直、何も知らないで食べた場合「ルマンドのチョコ味」と感じる人が多いのではないだろうか? もちろん美味しいお菓子であることは間違いないが、強化版ルマンドというよりは「ルマンドのクローン」という感じであった。

結果的にルマンドの牙城を崩すほどの完成度とは思えないため、個人的には「世代交代ならず」といったところか。最強の挑戦者と目された『ラングレイス』を退けたルマンド王に死角は見当たらない。

参照元:ブルボン
執筆:P.K.サンジュン
Photo:Rocketnews24.