地震や大雨、火事などの災害はいつ襲ってくるか分からない。
日常生活では当たり前のように行える食事も、災害時には調理道具が使えなかったりそもそも食材が手に入らなかったりで、なかなかハードルの高い行為に変わってしまう。
しかし……今回見つけたレシピでなら、もしそんな状況になってしまってもなんとか主食を錬成することができそうだ。
なんせ、小麦粉と水さえあれば作ることができてしまうのだから──……!!
・混ぜて焼くだけ
そのレシピは、NHKの公式ホームページに掲載されていた。タイトルは「小麦粉と水だけのホットケーキ風」。
レシピ内の記載によると、東日本大震災による避難生活中に現地の方が作り出したものだそうだ。
小麦粉と水の分量などはこちらに書かれているので、気になった方は是非見てみてほしい。
タイトル通り、2つの材料を混ぜて焼くだけで簡単にホットケーキのような食べ物が完成するそうなのだが……
味付け用の砂糖はともかく、ホットケーキには必須だと思っていたベーキングパウダーまで使わなくていいんだ!?
材料の種類を究極に絞ったホットケーキ風の料理は、いったいどんな仕上がりになるんだろう。実際に作って確かめてみることにした。
作り方は至って簡単。まずは小麦粉を用意して……
そこに既定の量の水をいれ、混ぜる。
あとはフライパンで焦げ目がつくまで焼けば……
完成!!
・もちもち
焼き上がった「ホットケーキ風」は、なんだか平べったいおもちみたいな見た目をしている。
断面はこんな感じ。やっぱりベーキングパウダーを使っていないと、かなり密度が高い仕上がりになるんだな。強力粉を使ったことも拍車をかけているかも。
まずは何もつけずにかじってみると……
うん、素材の味……!!
小麦粉と水しか入っていないもんね、まあそうなりますよね……!
「これぞプレーン!」といった感じのあっさりした味がそこにはあった。強いていうなら、焼き目の香ばしさが若干のアクセントになってたかな。
食感は普通のホットケーキとは違ってもっちもち。ナンのもちもち具合をさらに強化した感じ、と言ったら伝わるだろうか。
たくさん噛むから、同じ量の普通のホットケーキよりお腹は膨れやすいかも。
・味変してみた
災害時には栄養が摂れるだけでもありがたいんだけど、さすがにこれでは味気ない。
ということで、レシピ内で紹介されていたとおりケチャップをつけていただいてみることにした。
あ、これはめちゃくちゃいい!!
ケチャップの強い味がホットケーキ風のあっさりした味によく合っていてちょうどいい濃さになっている。甘さ控えめのアメリカンドッグの衣を食べてる感じだ。
ちなみにマヨネーズやカレーをつけてもおいしく食べられるそう。
「ホットケーキ風」ならはちみつも合うのでは? と思い挑戦してみたのだが、個人的にはこちらはあまり合わないように感じた。
確かに甘さは追加されていたけど、なんだかケチャップの時と比べて物足りないというか。
かけるにしても量をかなり多めにしないと、ホットケーキ風のプレーンさをカバーできないように感じた。
・ちゃんと作れた
本当に水と小麦粉だけで、しっかり主食が完成しちゃったな……
小麦粉なら常温でも保存ができるから、避難生活中でも比較的安心して使うことができるんじゃないかな。
おいしく食べたいならケチャップやマヨネーズなどの調味料がほぼ必須だけど、避難生活中にできたての食べ物を味わえるだけでもかなり大きいと思う。
災害時にもなんとか手に入れられそうな、身近な材料2つで作ることができるホットケーキ風。覚えておいて絶対に損はないレシピだった。
参考リンク:NHK
執筆:うどん粉
Photo:RocketNews24.