これは考えた人はおそらく天才……もしくは大馬鹿野郎であろう。古(いにしえ)の時代から「天才と馬鹿は紙一重」と言うが『ナンのサドルカバー』を考えた人も間違いなくその類だ。
今や日本でもすっかりお馴染みとなった「ナン」であるが、まさか自転車のサドルカバーにされるとはナン自身も思っていなかったハズ。日本よ、インドよ、そして世界よ。刮目せよ、これが『ナンのサドルカバー』である!
・カオス
ガチャガチャがあからさまにカオス化したのは、いつのことだっただろう? 今では逆に「普通のガチャガチャ」を見つけるのが難しいほど、世のガチャガチャはエッジが効いたものばかりとなっている。
そのため相当ぶっ飛んだガチャガチャでないと、人目に付くことすら困難。ある意味でガチャガチャの世界は「カオスの果て」が凝縮されているのかもしれない。
・……え?
さて、つい先日のこと。娘がガチャガチャを選んでいる最中、私もガチャガチャをチラ見していると、ズバッと目に飛び込んできたアイテムが。それが『ナンのサドルカバー』である。
ナンの……サドルカバーだと? ナンのサドルに共通する “三角形” に目を付けたそのガチャガチャは、どう考えても普通の発想ではない。私は迷わず400円を投入し、1つだけ『ナンのサドルカバー』を購入した。
調査によると製作元は「ターリン・インターナショナル」なるカプセルトイブランドとのこと。同社のホームページによると「シルバニアファミリー」などの王道も扱うメーカーのようだ。
・つけてみた
で、ナンのサドルカバーは全部で4種類。「プレーンナン」「タンドリーチキン付きナン」「サグシーフードカレー付きナン」「バターチキンカレー付きナン」である。この中から私が当てたのは「サグシーフードカレー付きナン」であった。
ではさっそく開封してみよう。
ナン……っぽい。
サグ(ほうれん草)のグリーンが特徴的ではあるものの、この時点ではまだ “ナンっぽい布” である。だがしかし実際にサドルに装着してみたところ……
……
……
……
ナンやッッ!!!!!!!!
それは完全体のナン。100人が見たら100人が「ナン」と答えるであろう、混じりっけなしのナンである! さっきまでの布がここまでトランスフォームしてしまうとは。三角形の魔力、恐るべし。
・存在感ヤバい
また先ほどまでは普通だった自転車が、サドルカバー1つでここまで存在感を放つものなのだろうか? ちょっぴり人目が気になることはさておき、これなら遠目からでもマイ自転車を見つけられるに違いない。
なお、ナンのサドルカバーは無駄に肌触りがいいこともお伝えしておく。ツルツルと滑らかな生地は、こだわりの証なのだろう。見た目のみならず、素材にもこだわりを感じるカプセルトイであった。
もし自転車置き場で、ひと際目を引くサドルがあればよく目を凝らしてみよう。実はあなたのすぐ近くにも『ナンのサドルカバー』がある……のかもしれない。
参考リンク:ターリン・インターナショナル「ナンのサドルカバー」
執筆:P.K.サンジュン
Photo:Rocketnews24.