先日、富士急ハイランドから「新アトラクションを体験してみませんか?」と、お誘いを受けた。富士急ハイランドといえば2024年7月に開業60周年を迎え、様々な記念プロジェクトを実施している真っ最中。
きっとアニバーサリーイヤーにふさわしい絶叫アトラクションが楽しめるのだろう。ってことで、前日から眠れないほど楽しみにして富士急ハイランドにやって来たのだが……まさかの地獄が待っていた。
というのも、この夏に全面リニューアルしたのは……
戦慄迷宮だったのだ。
・マジかよ
世界最長・史上最恐のホラーアトラクションとして知られる富士急ハイランドの「戦慄迷宮」。2003年の開業以来、530万人もの入館者等を恐怖のどん底に陥れてきた “世界一有名なお化け屋敷” である。
今回のリニューアルでは “廃病院としてのリアリティ” にさらなる磨きをかけ「口腔外科」や「病理検査室」などの部屋が複数新設されるほか、名物の「長い廊下」も55メートルと過去最長にパワーアップされたらしい。って……
全然入りたくないんですけど。
・戦慄迷宮 〜闇に蠢く(うごめく)病棟〜
ちなみにコースの全長は約900メートル、所要時間は約50分とのこと。たしかにアニバーサリーイヤーにふさわしい絶叫アトラクションと言えるだろう……でもやっぱり全然入りたくねぇぇええええええええ!
今回は軽いノリで「新アトラクションを体験してみませんか?」と誘われたため、風を浴びながら爽やかに「イエーイ!」と叫ぶタイプのアトラクションが待っていると思っていた。しかし実際には……
ギャァァアアアアアアアア!
イヤァァアアアアアアアア!
ウギャァァアアアアアアア!!
泣いた……なんせ1人である。病院で聞いたことのあるような金属音や子供たちの笑い声、身体に響く重低音や照明の効果に加え、消毒液の匂いなども超リアル。パワーアップした恐怖が絶え間なく360度から襲いかかってくるのだ。
演出を抜きにしても、コースが異常に長いうえに実際に人が亡霊を演じて脅かしてくるからマジで無理。あまりに怖さにリタイアする人が続出するのも納得。「リタイア扉」を見つける度にガチで逃げ出したくなる。
その後も恐怖は続いた。
イヤァァアアアアアアアア!
ハァ、ハァ、ハァ……
……マジで地獄だった。
・今作のストーリー
なんとか生きて帰って来れたようだ。体力が残っているうちに今作のストーリーをざっくり紹介しておこう。
舞台となる「慈急(じきゅう)総合病院」は、1893年に設立された大規模な総合病院。小規模な診療所としてスタートし、次第にその規模と名声を拡大していたのだが……
1989年に臓器売買や非倫理的な医療実験など、多くの犠牲者を伴う前代未聞のスキャンダルが発覚して閉院。今では廃墟化……当時の犠牲者たちの強い怨念が渦巻くこの廃墟は、都市伝説の源泉となっているという。
・2024年夏の思い出に
──戦慄迷宮シリーズは2003年に現在の場所に設置され、世界最長のウォークスルー型ホラーハウスとしてギネスブックに登録。先にも述べたように、これまで多くの挑戦者たちに強烈なトラウマを与え続けてきた。
驚愕の恐怖体験と、現在地がわからなくなるほど立体的で複雑に入り組んだ迷宮のようなコースレイアウトによって50分が永遠に感じられるだろう。
利用料金はフリーパスを持っていたら1組(最大4名)4000円。フリーパスがなければ1組8000円となる。異次元の恐怖体験を味わいたい方はぜひチャレンジしてみてほしい。
参考リンク:富士急ハイランド
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.
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▼50分は長かった……