やきそば、あるいはお好み焼きはおかずなのか? ネット上でもたびたび話題になる定番ネタだが、総じて関西地方では「おかずである」という意見が多いらしい。ふむ、味の濃さによっては確かにおかずになり得るのだろう。

一方で、関東地方では「焼きそばをおかずにする文化」が一般的とは言い難い。そんな中、サラリーマンの聖地・新橋に焼きそばでライスを食べさせるパワー系焼きそば『頂上 TEPPEN』がオープンしたという。

・ニュー新橋ビル

美味しい飲食店が集うことで知られる新橋だが、ことランチに関しては「ニュー新橋ビル」こそが、その中心地だと断言する。なにせSL広場の真横にしてJR新橋駅の真ん前! 立地条件は最高オブ最高だ。

そのニュー新橋ビルには「豚大学」「かつや」「いっぺこっぺ」「岡もと」などなど数々の有名店が軒を連ねているが、何と『頂上 TEPPEN』もニュー新橋ビルの一角に出店したらしい。

オセロで例えるなら、これは角を取ったも同然の快挙。いきなりニュー新橋ビルを押さえるとは『頂上 TEPPEN』の並々ならぬ決意を感じずにはいられない。ならば試してみよう、その焼きそばとやらを。



・東西焼きそばの違い

で、ここで説明しておくと『頂上 TEPPEN』の焼きそばには「ライス・みそ汁・きゅうりの漬物」の3点セットが無料で付いてくる。つまり焼きそばで白飯を食べる「王道関西スタイル」の焼きそば店だ。

また使用されているのは北海道産小麦を使用した太麺で、生麺から茹でて鉄板で焼き上げているんだとか。関東は「蒸し麺 + ウスターソース」が主流であるが、関西では「茹で麺 + 甘めの濃厚ソース」が一般的だそうだ。

要するに『頂上 TEPPEN』は、味付けも食べ方もゴリゴリの関西スタイルというワケ。果たして新橋のサラリーマンたちに「炭水化物 × 炭水化物」のパワー系焼きそばは受け入れられるのだろうか?



・食べてみた

というわけで、今回は人気だという「目玉焼き焼きそば」を注文。1人前1140円で、ライスなどの3点セット込みの価格となっている。ついでに言っておくと現金は使用不可なので注意して欲しい。

で、お世辞にも広いとは言えない店内で待つこと10分ほど。目玉焼き焼きそばがやって来た。麺はツヤツヤの太麺で、ライスや味噌汁もごくごくあたり前かのようにトレーの上に陣取っている。

さっそく無料のマヨネーズ・紅ショウガ・青のりをトッピングしてから食べてみると、確かにいつも食べている焼きそばよりも甘く「ご飯が進みそうな味」であることは間違いない。

また麺も評判通りモチモチで、食べ応えはかなりあった。加えてお米自体がかなり美味しいことも印象的で「とりあえず米を出しておきます」的な気配を感じなかったことは記述しておきたい。

新橋のサラリーマンが「炭水化物 × 炭水化物」の文化に慣れるのかは未知数だが、濃いめの焼きそばはビールやハイボールと合いそう。そういう意味でランチタイム以外でも活躍しそうなお店ではあった。

さらにインパクトは強い味なので、中毒性もあるのかもしれない。提供時間がやや長いことと、席がキツキツである点は気になったが、しばらくは『頂上 TEPPEN』の今後を見守ることにしよう。

・今回訪問した店舗の情報

店名 頂上 TEPPEN
住所 東京都港区新橋2-16-1 ニュー新橋ビル 1F
時間 11:00~23:00
定休日 不定休

執筆:P.K.サンジュン
Photo:Rocketnews24.