Wikipedia(ウィキペディア)といえば、ハンパない情報量が掲載されていることで有名だが、一方でハンパない “寄付してアピール” をしてくることでも知られている。では、その “寄付してアピール” に応えてみたら どうなるのだろうか?

──と気になって、実際に寄付をしたのが2017年9月のこと。それから2021年までの5年間、私は毎年Wikipediaへ寄付をし続けた。しかし2022年は「もういいかな」となったので寄付をストップ。

昨年2023年も寄付していない……にもかかわらず! 今年2024年も寄付催促メールが来たのである。もはや1周まわって嬉しいぞ!

その内容をザックリ言うならば、「寄付してくれたあなたは特別な存在です。Wikipediaも特別なことやってます。だから寄付してください」という感じ。


このあたりは平常運転のWikipedia。過去に何度もお伝えしているように、アツいと言えばアツいのだが何かが微妙にズレている感じ。

ただ、さすがに8年間も寄付催促メールを受け取っていると驚きはない。今年も同じような内容だな……と思いながら読み進めていたとき! 

気づいてしまったのだ。マジで大事なポイントに。これを見逃すと損失が倍増するかもしれないので、注意喚起しておこう。

まず、寄付催促メールには「寄付をする」のボタンがあり、クリックすると寄付ページに飛ぶ仕組みになっている。


これはよくあるパターンで、今回は「1558円(※過去に私が寄付した金額)の寄付を更新する」と「今年は減額して寄付する」の2種類が用意されていた。


「減額して寄付する」のボタンを用意するなんて、Wikipediaも丸くなったんだな……とおもうかもしれないが、そうとも言い切れないのだ。



というのも、「1558円の寄付を更新する」をクリックすると……


こんな感じ。一方、「今年は減額して寄付する」をクリックしたら……



こう。違いにお気づきだろうか?



表示されている金額が違う? それもあるが、もっと重要な違いがあるのだ。引っ張るものではないから言ってしまおう。何かというと……



そう! 「1558円の寄付を更新する」をクリックしたら「今回のみ」にチェックが入っているのに対して、「今年は減額して寄付する」を選んだら「毎月の定額寄付」がデフォ設定になっているのである。


これは怖い! 下手したら、自分が寄付しようと思っている金額の何倍もの額をWikipediaに渡すことになってしまうではないか。クレジットカードの明細を見てすぐ気づければまだいいが、何ヶ月も気づかなければ……最悪である

もちろん、「今年は減額して寄付する」を選んでも手動で「今回のみ」に切り替えればいいだけの話。ただ、「1558円の寄付を更新する」をクリックしたときは「今回のみ」に設定されているから、ややこしいのだ。

ミスが起きやすい……というか、ミスを誘発していると受け取られても仕方がない仕様ではないだろうか?



というわけで、「Wikipediaには毎日お世話になっているから寄付しようかな」と考えている人は、設定が「今回のみ」か「毎月の定額寄付」になっているかをしっかりとチェックした上で手続きを進めていただきたい。現場からは以上だ。

参考リンク:Wikipedia「寄付のお願い
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.