男には、角煮を食べずにはいられない時がある。日夜、発作的に角煮丼を検索してしまうことがある私(中澤)。アルゴリズムにマッチしたのかTikTokで凄い角煮丼が流れてきた。丼からはみ出す豚の角煮。そびえ立つ角煮はまるで壁だ。
一瞬、「これは!」と思ったのだが、よく見ると丼自体は大きくないようにも見える。はたして、この角煮丼は本当にデカイのか? それとも対比的にデカく見えるだけなのか? そこで角煮を確認しに行ってみることにした。
・もつ煮込みみつ子食堂
話題になっていた角煮丼は埼玉県入間市にある「もつ煮込みみつ子食堂」のメニューであるようだ。調べたところ、「もつ煮込みみつ子」は基本的には自動販売機で冷凍もつ煮込みを展開していたが、2023年10月21日に初となる食堂が入間市にオープンしたのだという。
・行ってみて分かったこと
最寄り駅は西武鉄道池袋線の狭山ヶ丘駅。ただし、最寄り駅と言っても「もつ煮込みみつ子食堂」まで3kmある。行ってから気づいたこととして、近所に三井アウトレットパークがあって入間市駅からバスが出ているのでバスで行った方が良い。なにせ……
道中には特に何もない。強いて言うなら、畑と古びたラブホが良い味を出していたくらい。そんな哲学的なコンクリートロードをとぼとぼ歩いていくと、「もつ煮込みみつ子」の看板が見えたので店の前まで行ったところ……
めっちゃ並んでる……!
この立地で行列はちょっと凄い。やはり話題なのは間違いないようである。道行く人の少なさから突然現れた日本橋みたいな行列に一瞬狐につままれたような気分になった。しかし、よく見ると駐車場は車でいっぱい。車社会だからこうなるのかもしれない。
・メニュー
20人くらい並んでいたため1時間ほど待ったけど、行列の人用にお茶のサーバーがあるのが親切だ。店の横にあった割烹着でもつ煮をよそいでいる女性が映ったイメージ看板から受ける印象とマッチするサービスである。季節的に冷たいお茶であったが、どことなく温かさを感じた。
さて置き、メニューはやはりもつ煮メイン。ただの「もつ煮定食(税込760円)」だけでなく、高級牛もつ&厳選豚もつの「Wもつ定食(税込1200円)」や「高級牛もつ回鍋肉定食(税込1000円)」など色んな種類がある。
・角煮を確認
一方で角煮メニューは「一本角煮定食(税込1200円)」のみ。逆に言うと、SNSで話題だった角煮丼は間違いなくこれだろう。というわけで、一本角煮定食を注文してみたところ、こういう感じだった。
思った通り丼は小さめ。ただ、SNSのショート動画では分からなかった情報として、ご飯と味噌汁がお替り自由であることが判明した。別にケチってるわけじゃなさそうだ。そして何より……
角煮は間違いなくデカイ。実物でもそびえ立つ角煮は丼が小さいからはみ出してるとかそんなタマじゃない。むしろ、実物の方が壁みたいだ。超大型角煮が降臨している。
それだけデカイので食べても食べても無くならない。まるで「これからはずっと一緒だね」と言われているかのように、どこまでも続く角煮。ずっと角煮のターン。
まさしく角煮好きにとっての夢の国……と言いたいところだが、半分くらい食べたところでこう思った。「角煮すぎてヤバイ」と。胃袋の悲鳴が聞こえるようだ。エターナル角煮すぎんよ……!
・危機一髪
結果、ご飯のお替わりをしている余裕はなかった。むしろ、味噌汁がお替り自由なのが非常にありがたい。味噌汁のスッキリ感に何度救われたことか。3杯くらいお替わりしてしまった。それどころか……
店を出た後、速攻でウーロン茶を買った。
隣がファミマじゃなきゃ危なかったぜ。
というわけで、SNSで話題になっている「もつ煮込みみつ子」の角煮は小さいとか大きいとかそんな次元の話じゃない。ガチで殺りに来てる角煮だから気をつけろ。現場からは以上です。
・今回紹介した店舗の情報
店名 もつ煮込みみつ子食堂
住所 埼玉県入間市宮寺2663-2
営業時間 10:50~20:00
定休日 無休
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.