好きだった給食によく挙げられるミルメークだが、私が通っていた小学校ではどれも出たことがない “夢のメニュー” だ。給食の牛乳に混ぜて飲むとコーヒー牛乳味になるので、牛乳嫌いの子にも人気だったと聞く。

その味を知ることは一生できないだろうと思っていたのだが、先日訪れたダイソーで初めて、ミルメークに遭遇。秒でカゴに入れた。45歳にしてついに、初ミルメークを堪能することができたので聞いてほしい。

彼の姿は、初手から想像と違った。私の脳内のミルメークは、コーヒーフレッシュみたい小さなプラスチック容器に入った濃い茶色の液体だ。でもダイソーにいた本物のミルメークは薄くて軽い。これはもしかして……粉!?


パッケージを開けて中身を出してみると……

この袋、振るとサラサラいう。

果たしてその通り、ミルメークは粉だった。コーヒー味の袋をあけてみると、粒がけっこうデカい。匂いをかぐと焙煎した麦芽のような香り。麦芽は入っていないのだが。



粉をお皿に空けてみると漢方薬のような雰囲気だ。これ、ちゃんと冷たい牛乳に溶けるんだろうか? 本当に美味しいのかな? 不安が募る。


作り方を確認すると、冷たい牛乳150ccに溶かすようパッケージの裏に書かれている。計量カップで牛乳を150ccきっちり測り、いざ、コーヒー味のミルメークを投入!


コップに入れた牛乳に、ミルメークの粉をサラサラサラサラ……


牛乳の膜の上に粒が浮いている。やっぱ溶けないんじゃ……

と思った瞬間、スッっと溶け始めたあああああ!!!!


スプーンでよく混ぜたら、完全に溶けた!!!!!!


粉が多少残るかと思っていたが、しっかり溶け切ったようだ。45歳、初めてのミルメーク完成である。


いよいよ実飲だ。ゴクリ……。


おっ!? 

香りはやっぱり麦芽っぽい。味は……ほんのり甘いけれど、甘すぎない。すっきりした甘さでゴクゴク飲める。

もっとコーヒー牛乳っぽいガツン味を想像していたけれど、優しい味と香りだった。これはウマい! 一気に飲み干してしまった。

ウマイね!



続けていちご味も試してみた。

袋を開けると「果汁0%のイチゴ風味のお菓子」のような、イカニモ系な甘酸っぱい香りがする。色も濃いピンクで “人工” 感がすごい。

牛乳に溶かすとやっぱり「果汁0%のイチゴミルク」っぽい味と匂いだ。

飲んでみると、コーヒー味より甘くて少し喉に残る感じで、なんとなく懐かしい気持ちになった。

銭湯で飲める瓶のイチゴミルクってこんなんだったっけな。違ったっけな。そもそも銭湯ではフルーツ牛乳派だったし、イチゴミルク飲んだことない気がするな。子供のころの記憶をねつ造してしまいそうになる味だ。

今後の人生で学校給食を食べる予定がなく、一生味わえないと思っていたミルメークの味を、たった108円(×2)で知ることができて感無量だ。



製造元である大島食品工業の公式サイトによると、ミルメークは「牛乳をより美味しく飲んでほしい」と昭和42年に発売。現在は、コーヒー味だけでも「粉末状」「顆粒状」「減糖タイプ」などいろいろ種類がある上、パック牛乳用には液体タイプも出ているらしい! それも試してみたいな。


参考リンク:大島食品工業「メルミークとは」
執筆:岡田ゆかたん
Photo:RocketNews24