これは先日聞いたばかりの話で、にわかに信じられないのだが、実は「ハードコンタクトレンズの汚れは蓄積し、長く使用するほど視力に影響する」らしい。ソフトレンズユーザーの私にとって、ハードは “長く使用するのが当たり前” というイメージだ。

なんなら “長く使用できることがハード最大のメリット” と思っていたのに……その根底が覆るとなると「じゃあハードのいいところって何ですか?」ということになる。気になりすぎるのでコンタクトショップへ直接聞きに行ってみよう。

・メニコンのお店へGO

この日、やってきたのはMeniconMiru高田馬場店。

ちなみにウチの父はハードレンズユーザー。幼いころから父のレンズ着脱シーンを見て育ったが、いざ自分がコンタクトを作りに眼科へ行くと、当たり前にソフトを勧められた。なんとなく「大人になったらハードに替えるのかな?」と思い、そのまま25年が経過した。

MeniconMiruの人の話によると、ソフトレンズは「装着しやすく、割れづらいのでスポーツ時も安心」、対してハードレンズには「視力補正効果が高く、目の異常に気づきやすい」というメリットがあるのだそう。

またソフトレンズのデメリットは「目の異常に気づきにくく、重大な眼障害に至る場合がある」、ハードには「単価が高いので割れたり無くしたりするとショックがデカく、慣れるまでに時間がかかる」という問題がある。

う〜む……思わず「いいとこ取りのヤツは無いんかい」と叫びそうになるほど、どちらも一長一短だ。


・企業努力の果て

んで、冒頭で申し上げたとおり、ハードレンズは衛生的ではない等の状態で使い続けるとヤバい。


メニコンの調べによると「ハードレンズユーザーの多くが、つけ心地や見え方に我慢しながら、理想の期間より長くレンズを使用している」のだそう。一般的なハードレンズの寿命は “2〜3年程度” と非常にザックリしており、「つい長く使っちゃう」って人が多いらしい。


ここまでの話をふまえて「そういうことなら、とりあえずソフトでいっか〜」と感じた読者もいるはずだ。


が……ちょっと待て!!!


このたびメニコンのたゆまぬ企業努力の果てに……なんと! 先ほど申し上げた “いいとこ取り” に近いレンズが登場したのである。その名も『クロスシー』。常識破りの「3ヵ月使い捨てハードレンズ」だ。これなら経年劣化を恐れる必要がないというワケ。

せっかくなので軽い気持ちで人生初のハードコンタクレンズにチャレンジしたところ……眼科で小一時間もレクチャーを受けることになりビビった。ハードは形状も着脱方法もソフトと全く異なり、初心者はイチから教えを乞う必要がある。

おそーるおそるレンズを眼球に乗せれば、意外とスンナリ成功! 


が…………違和感がヤベェ!!!!!! 


「無理しないで」と心配そうに繰り返すスタッフのお姉さん。聞くところによれば、この違和感は至って普通の現象。1日2〜3時間を目安に装着し、徐々に慣れていくのが初心者の歩く道なのだそうな。ちなみに、従来のハードレンズよりも薄型化・軽量化しているため、ハードレンズに慣れている人にとってはつけ心地が良いらしい。

不思議なもので、言われるがままに少しづつ慣らした結果、私は何の違和感もなくハードレンズを装着できるようになった。これで目が見えやすくなって、健康が保たれて、衛生的なら何も文句はありませんって感じ。でも……お高いんでしょうね?


・そうでもなかった

クロスシーの値段はズバリ、1枚5500円。3ヵ月おきに交換なので、1ヵ月あたり約3666円(両目)の計算になる。ソフトと比べても全然高くない!!

その値段ならうっかり無くしても安心だし、それでいてハードレンズのメリットは据え置き。おまけに従来品より軽量・超薄型、メニコン史上最高の酸素透過係数で瞳に酸素がたくさん届く。あまつさえブレに強い光学デザイン、紫外線までカットしてくれるのだとか。

これって結構、かなりスゴイ発明だと思うのだが……まだまだ認知度は高くないらしい。長年使ってきたコンタクトを変えるのは確かにメンドくさいが、少なくとも視力や目の健康に不安を抱えている人であれば、いつかは乗り換えを検討する日がくるだろう。

ならば……「早いほうがよくない?」って気もするよな! 幸い初期費用がお安いので、悩めるハードレンズユーサー、ならびにハードレンズ初心者は早めにクロスシーを試してみるべし!

参考リンク:クロスシー
執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.

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コンタクトレンズは「高度管理医療機器」です。必ず眼科医の指示に従って正しく使用してください。/装用時間・使用期間を正しくお守りください/添付文書を必ずお読みいただき、正しくご使用ください。/眼の検査は定期的に必ずお受けください。/取り扱い方法を守り、正しくご使用ください。/少しでも異常を感じたら直ちに眼科医の検査をお受けください。/破損等の不具合のあるレンズは絶対に使用しないでください。/見え方には個人差があります。