「かつや」を運営する「アークランドサービスホールディングス」の から揚げ専門店ブランド「からやま」から、2023年10月27日に新メニューが販売された。その名も『濃厚つけから定食』。
コンセプトは「もしも “つけ麺” が からあげになったら」という、かつやの運営会社らしいブッ飛んだ発想のメニューに期待しかない。過去にも「らーめんからあげ」なるものが販売されたが、個人的には「つけ麺 → から揚げ」という転換に理解が追いつかない。
この疑問を解消するには、食べてみるしかない! ということで、果たしてどんな変化球を投げてくるのか? 実食した率直な感想をお伝えしよう。
・「つけから」の意義
もう一度言おう。この新メニューのコンセプトは「もしも “つけ麺” が からあげになったら」というもの。このコンセプトから、あなたはいったい何を想像するだろうか? 私(耕平)は少なくとも「麺が から揚げに変換される」と予想した。
その答えを確かめるべく、地元の千葉県船橋市にある「からやま 船橋市場通り店」に足を運んだ。
個人的な印象だが、どうも「からやま」はいろいろと麺類に変換したい傾向があるのではないか? と勘繰ってしまう。
理由は前述の「らーめんからあげ」に加えて、過去には定食を頼むとついてくる「キャベツの千切りをナポリタンに変換する」といったトリッキーなことをやってのけた事実があったからだ。
そもそも「かつや」も「からやま」も「肉を揚げたメニューがメイン」で運営会社が同じなのだから、方向性が大きくブレることは考えにくいだろう。
よって、私が味わった「かつや」の狂気を「からやま」でも体感できるのではないか? そんな期待を胸に『濃厚つけから定食(税込869円)』を注文。
・いざ実食!
注文して待つこと約5分。『濃厚つけから定食』が目の前に姿を現した。
一見普通の唐揚げ定食に、つけ麺のつけ汁がついているだけのようだが、香りは魚介系のつけ麺そのものだ。
ちなみに私は数多くのから揚げチェーン店を訪れたが、から揚げ単体のクオリティだったら「からやま」が1番だと思っている。とにかく、からやまのから揚げはジューシーさがすごい。そして衣に味がついているので、何もつけなくても十分に美味しい。
それでは実食に移ろう。つけ汁にから揚げをつけて……
口に運んでみる。
うん、うまい。
魚介系のつけ汁との相性はバッチリ。ご飯に乗せても十分に映える。
そして、からやまといえば「イカの塩辛」。これ目当てに訪れる人も多いと言われているくらいだ。
ぶっちゃけ、これとご飯だけでも3杯は軽く平らげる自信があるくらい、からやまの塩辛は美味い。
今度は海苔と一緒に食べてみる。
つけ汁につけて……
ご飯と一緒にガブリ。
これも美味い!
海苔につけ汁が染み込んでいて、ご飯とから揚げに良い方向のアクセントが加わっている。これは丼ものとしても成り立つのではないか?
というわけで、ミニ丼にしてみた。
先ほど同じ組み合わせで食べたばかりだが、つけ汁を増やして再度口に運ぶと……
つけ汁の量を増やした分いい感じに仕上がってて、さっきより風味が増した感じだ。特に味の濃さなどは感じず、ペロッといけてしまった。
・率直な感想
というわけで、「からやま」の新メニュー『濃厚つけから定食』は、普通に美味かった。会計後に「100円割引券」をもらったので、また近くに来たらリピートしてみようと思う。
ただ……「もしも “つけ麺” が からあげになったら」というコンセプトは、何か違和感を覚えた。たしかにから揚げをつけ汁につけて食べるという点では、何もおかしいことはない。しかし逆に「から揚げ定食に魚介系のつけ汁がついただけ」とも取れる。
つまるところ、「ブッ飛び具合が期待はずれだった」というのが感想だ。これは「かつや」系列のお店というだけあって、勝手に変化球を期待していた個人的な見解である。
前述したとおり定食自体は本当に美味しかったので、近くに「からやま」があるようなら一度食べてみることをオススメするぞ!
参考リンク:からやま
執筆:耕平
Photo:RocketNews24.