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【ガチ検証】JR東日本の「休日おでかけパス」を使って12時間で1都5県を回れるか試してみた結果…

2023年10月20日

「土日休みに日帰りでプチ旅行したい……」そんな人に最適なのが、JR東日本提供のフリーきっぷで旅することだ。例えば、『休日おでかけパス』。これがあると、土日祝日はエリア内の普通列車(快速含む)普通車自由席、東京臨海高速鉄道線全線、東京モノレール全線が乗り降り自由になる。

私(耕平)も年に数回は『休日おでかけパス』を使ってプチ旅行を満喫しているのだが、ある時ふと思い浮かんだ。『休日おでかけパス』を使って、どれだけの駅を回れるのだろう? と。

そこで、東京、千葉、茨城、埼玉、栃木、神奈川の1都5県を全部制覇できるのかどうかガチで検証してみたので、その一部始終を見ていただこう。

・ルールは6つ

今回の検証を行なうにあたり、普通に下調べをすれば、どう回るかは簡単にわかってしまう。ただ、それでは面白くない。ということで、今回は6つのマイルールを設けてみた。


1.時間は11:00〜23:00の12時間以内で回る
2.乗換案内などのアプリやサイトを使うことは一切禁止
3.「休日おでかけパス」の券面に記載してある駅以外は降りない
4.特急、新幹線は使用禁止
5.降りた駅の看板である「駅名標(えきめいひょう)」の写真を撮る
6.改札は必ず出て、駅の周辺案内図と駅前の街並みの写真を撮る


この縛りで、どれだけ回れるかを検証してみる。まずは「休日おでかけパス」を購入。金額は2720円だ。


出発は私の地元である、千葉県のJR船橋駅から。


ここから千葉駅に向かう。コースは「休日おでかけパス」の券面に記入してあるエリアを右回りで旅するイメージだ。



・超弾丸プチ旅行

それではここから、私も人生で初めて経験する超弾丸半日ツアーの様子をご覧いただこう。


まずは、11:04船橋駅発の快速列車でスタート。


11:20に千葉駅着。


個人的には約半年ぶりの千葉駅。やっぱり県内最大の都市だけあって人の数もすごく、政令指定都市ならではの風景だ。


市街地の広さも、千葉市はマジで凄い。


次に向かったのは、成田空港駅。千葉駅を11:31に出発。


12:20に成田空港駅着。


こちらは国際線のターミナルなので、外国人観光客の姿が目立っていた。


空港内なので、周辺案内図の代わりに航空会社一覧をパチリ。


次に茨城県に向かうため一旦、成田駅に移動する。出発は12:34だ。


14分後の12:48に成田駅到着。


観光地ということもあり、駅を降りると観光案内が周辺にあり、飲食店の多さも目立つ。また空港から近いこともあって、ビジネスホテルが周辺の駅に比べて多いイメージだ。


外国人が多いからだろう。周辺案内図は多言語で表記されていた。


ここから千葉県の北部に位置する我孫子駅に向かうため、13:14発の電車に乗り込む。


常磐線に約40分乗車して、我孫子駅に到着したのは13:55。


我孫子駅と言えば駅構内にある立ち食いそば店「弥生軒」が有名だ。駅前は特に大きな建物も無く、今まで降りた駅の中では1番素朴な感じがした。


周辺案内図も今までの駅とは違い、何か歴史を感じるものがある。


ここからいよいよ県をまたぎ、茨城県に入るべく土浦駅を目指す。


のどかな風景を堪能しながら、電車に揺られること約40分……


13:55に土浦駅到着。


駅前には市役所があり、商業施設やオフィスビルが立ち並ぶ。土浦に最後に来たのは、おそらく30年前とかなので、ずいぶん開発されたイメージがあった。


次に栃木県に向かう。券面の路線図を見る限り、土浦から近いイメージがあったが、よく見たら……

離れてた。


そうなると東京、埼玉を経由して移動しなければならない。目指すは小山駅だが東京を経由するので、上野駅に行くことにした。


ここから長旅が始まる。土浦駅を14:57に出発。常磐線1本で行けるが、途中間違えたと思い北千住駅で下車してしまったこともあり、移動時間は1時間15分。上野駅に着いたのは16:12だった。


公園口の改札を出ると、ものすごい人だかりだ。


周辺案内図は公園口なので、上野恩賜(おんし)公園の周辺図しかなかった。


ここから栃木県の小山駅に向かうべく、16:27発の上野東京ラインに乗車する。


途中で間違いに気付き、大宮駅で宇都宮線に乗り換え。小山駅に到着したのは、約1時間20分後の17:50だった。


せっかくなら宇都宮まで行きたかったが、あいにくエリア外だったため断念。ちなみに小山市には初上陸だが、そろそろ時間が危ない。向かいのホームで17:57の宇都宮線が待機していたので、速攻で改札を出て周辺案内図を撮影。


駅前には白鴎大学があり、ビジネスホテルなどの建物が立ち並ぶ。ただ街を深掘りする余裕はなく、撮影後ダッシュで改札に向かう。初めて来たにもかかわらず、滞在時間はたったの7分だった。

そして先ほど経由した埼玉県で下車すべく、熊谷駅に向かうため一旦、大宮駅を目指す。


復路は1時間かからず、約50分後の18:48に大宮駅到着。


乗り換えして熊谷駅に向かおうとしたものの、駅の路線図を見ると大宮から10駅ある。


往復したら、確実に1時間以上かかるだろう。残りの神奈川県を経由して帰ろうとしたら、23:00には間に合わない可能性が高い。そこで大宮駅の改札を出ることにした。

実は大宮駅を出るのも初めてだが、駅前は人で溢れていて、スタートの船橋駅とほとんど変わらない光景に思えた。


駅の周辺案内図を撮影して……


18:59発平塚行きの湘南新宿ラインに乗車して、ここで一気に神奈川県に向かう。


これまで最長の乗車時間である、約1時間40分後の20:40。ようやく終点の平塚駅に到着した。


このままエリアの端っこに位置する小田原駅に行ってみたいと思ったが、路線図を見たところ時間的に間に合いそうもない。


ということで、神奈川県の下車は平塚駅にした。最後の改札口を出る。


駅前のロータリーにはバス待ちの人が目立ったが、先ほどの大宮に比べると人の行き来はそれほどない。


周辺案内図を見る限り施設が密集していることもなく、湘南新宿ラインの始発駅になっていることもあって、住みやすそうな印象を受けた。


これで1都5県を完全制覇だ。ここから地元に戻る。ただしスタートの船橋駅は券面に載ってないので、隣の西船橋駅で下車することにした。


21:00発の湘南新宿ラインに乗り、途中で総武快速線 → 総武線に乗り換え、22:38に西船橋駅に到着。


地元で終着駅だが、一応ルールなので西船橋駅周辺の様子と周辺案内図を撮影しようと思う。

西船橋駅はJRだけでも総武線、武蔵野線、京葉線の停車駅であり、同じ構内にある東京メトロ東西線、東葉高速鉄道の終点ということから、県内のハブ的役割を果たしている。

乗降者数も千葉県で1番だ。にもかかわらず、地元民の私が言うのもなんだが、駅前は飲食店は多いものの大きな施設もなく、繁華街としての規模は小さい方だ。


周辺案内図も今まで回ってきた駅に比べて、閑散としている。


逆を言えば、交通の便が非常に良く、比較的のどかな環境だから住みやすいのでは……と思う。実際に私もそういった理由で、数十年住み続けている。



・チャレンジした結果

今回の検証で、12時間あれば1都5県を回ることができると証明された。ただ率直な感想を言うと……


「苦行でしかなかった」


という結論だ。実際費やした時間は11時間30分だが、乗車していた時間は合計で9時間以上だった。降りた駅は10駅あったものの、滞在時間も最大で成田駅の26分。全くその土地の楽しみを味わうことはできなかった。

なお金額的なところで言うと、今回の検証で「休日おでかけパス」を使わず、普通に乗車した場合の交通費の合計は9130円だったので、お得度が凄いことはわかる。

ただ「休日おでかけパス」を使ってプチ旅行したい人には、あらかじめ目的地を決めてちゃんと下調べしてから、行くことを強くオススメする!

【追記2023年10月20日】
当初、『休日おでかけパス』の対象エリアを東京・千葉・茨城・埼玉・栃木・神奈川の1都5県と記載しておりましたが、正しくは山梨県を含めた1都6県です。大変失礼いたしました。

参考リンク:JR東日本「休日おでかけパス
執筆:耕平 
Photo:RocketNews24.
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