その絶大な効果(?)から、女性たちの間で人気の「おいせさん お浄め塩スプレー」なるルームスプレーをご存知だろうか。
嫌いな人間のデスクに吹きかけてたら相手が異動した、ブラックだった会社が潰れた……など、すさまじいデトックス現象からネットで「死ねどすスプレー」などと呼ばれて何度もバズっている商品である。
その人気から、縁結び向けの商品などバリエーションがさらに増えていたのだが……。ひとつ、ただならぬ雰囲気を醸し出しているものがあるではないか。
・ついに縁切りスプレーが発売される
ちなみに「おいせさん お浄め塩スプレー」は、もともと気分や場の空気を浄化することを目的として作られたもので、他人との縁切りなどを目的に作られたものではない。
さて、着物姿の女性の真っ黒なシルエットだけが描かれた不気味な新作スプレー。商品名も一切書かれていないところがまた謎めいている。
新作の正体はずばり「縁切スプレー」
ついにおいせさん自ら縁切りに特化したスプレーを発売したのである。もっとヤバいの作ってください……みたいなリクエストでもあったのだろうか。ちなみに、公式サイトでも大々的な宣伝はされておらず、オンラインショップにひっそり売られている感じがまた本気感があって怖い。
おいせさんの「お浄め塩スプレー」がすでに「死ねどすスプレー」と呼ばれていることを考えると、縁切りスプレーの方はどうなるのか。「皆殺しスプレー」とか……?
まあひとくちに断ち切るといっても、他人との縁切りだけじゃなくて、辛い仕事とか、病気や金欠、自分の弱い心とかいろいろありますけどね。
・中身はどう違うのか
さて気になるのは「お浄め塩スプレー」と「縁切スプレー」の違いである。
どちらもお浄めのために天然塩が入っているところは同じなのだが、違うのは香り。配合されているエッセンシャルオイルが違うのだ。
「お浄め塩スプレー」に入っているのが
・フランキンセンス
・レモン
・ローズマリー
・パチョリ
シュッと一吹きすると、グリーン系の爽やかな香りがする。まさかこれが「死ねどすスプレー」などと言われるとは思えないほど……。フランキンセンス(乳香)は古くから宗教儀式などで使われてきた香りで、古代エジプトの神殿や、一部のキリスト教の教会では、場を浄化する聖なる香りとして使われているそうな。
「縁切スプレー」に入っているのが
・ハッカ
・セージ
・ユーカリ
・レモングラス
・レモン
・クロモジ
お浄め塩スプレーより使われてるハーブの種類が多い。こちらは柑橘の香りが強い印象。さっぱりした落ち着く香りで、「縁切り」のような激しさとは無縁の香り……。香りの中でも注目したいのは「セージ」。こちらも「けがれを祓う神聖なハーブ」として、ネイティブアメリカンが儀式で場を清めるためにいぶしたセージの葉っぱを使っていた。ちなみに、クロモジには鎮静や抗不安作用があるリナロールという化合物が含まれている。
どちらも昔から宗教儀式で浄化に使われていたハーブが入っている……という感じ。塩も昔から葬式の帰りなどに背中に撒いたり、力士が土俵を清めるために撒いたりしてるので、成分的に「浄化」のいわれはあるのだろう。
シュッとスプレーした感じ、ハーブの種類が多いからか「縁切スプレー」のほうが香りが長く残る感じがした。より強力……といえば強力なのかもしれない。
・お守り代わりに
こういうものが「効果がある」とは断言できないけど、個人的にお守り感覚で持っているのは悪くない気がする。天然の精油だから悪いもんでもないし……。
プラセボ効果ともいうけど、これをスプレーすることで悪い気を断ち切れるとか、自分の身を守れる……と思うことが、自分の気持ちや行動を変えてくれることもあると思うからだ。
仕事で嫌なことがあった、思い切って辛い職場から転職したい、苦手な人に会わなきゃいけない……なんてときに空間にシュッとして、いい香りを嗅いで気持ちを切り替える。
価格はひとつ1320円。ロフトや東急ハンズ、コスメショップなどでよく販売されているほか、Amazonにも公式ショップがありますぞ。
参考リンク:Amazon、おいせさん公式オンラインショップ
執筆:御花畑マリコ
Photo:RocketNews24.
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