
世は喫茶店ブームらしい。
かつては地元や年配の方ばかりが通っていた喫茶店に、最近は10・20代の若者たちが押し寄せているとか、いないとか。
今回ご紹介する『喫茶ソワレ』は、まるで夜の海に差し込む月明かりのような、しっとりとしたロマンチックな空気が魅力の喫茶店。まさに夢見心地な空間が広がっていたぞ……!
・75年の歴史を持つ老舗喫茶店
喫茶ソワレは1948年創業。京都市下京区、四条通から西木屋町を北に少し行ったところに店を構える。
2階建ての建物は、窓や柱に手彫りの装飾が施されている。オレンジ色に光る看板のレタリングもロマンチックである。
ガラス張りのドアの向こうにうっすらと店内の様子がうかがえるのだが、漏れてくる光が青いのがわかる。
青い照明は喫茶ソワレの特徴のひとつ。「女性がより綺麗に見える灯りを」という専門家の助言から、店内には創業当時から青い照明が取り付けられているのである。
平日の午後3時半に到着した筆者の前には、すでに3組(8名)のお客さんが並んでいた。
週末は特に観光客が多いため、待ち時間は余裕を持って見積もっておいた方がよいかもしれない。参考までに、筆者は30分ほど待っての入店となった。
・夜の海のような空間
ソワレの店内が群を抜いて美しく幻想的であることは、インスタ・Googleマップなどから情報を得ていた。しかし写真で見るのと実際に店に入るのとでは、感覚がまったく違う。
インテリアはガラスや木でできたアンティーク調で、壁は真っ白。小規模な美術館に来たような気持ちになるのだが、なによりも非日常的な気持ちをかきたてるのは やはり青い照明である。
目に入るすべてが青いフィルターを通して艶やかに見え、見慣れた自分の手すらも青みピンクがかって なんだか色っぽく感じる。
生まれて初めて水族館でクラゲを見た時のような、夜の海から月明かりを眺めているような、静かな興奮が胸の内に生まれた。
案内してもらったのは、1階の奥にある1~2名用の席。
座ってしばらくして気が付いたが、店内にBGMはない。サワサワと他のお客さんの話し声が耳に心地よく、これもまた海を漂っているような気分にさせてくれた。
ちなみに、ソワレの席は全体的に小さめ。創業当時の日本人の体格に合わせて作られているためだが、身長の高い方は身体をぶつけないよう注意した方がいいかもしれない。
座ってふと左を見ると、さりげなく壁にかけられたメニューすらもオシャレで震えちゃう……!
・魅惑のゼリーポンチ
今回注文したのは、ソワレの名物のひとつである『ゼリーポンチフロート(税込850円)』。初めて訪れる方は、もれなく全員が頼むべき品である。なぜなら……
な、なにコレ! 夢見心地な可愛さだよぉ~~っ!!
シュワシュワと泡が浮かぶ透明なサイダーに浮かぶのは、四角く切られた5色のゼリー。青い光にしっとりと照らされ、まるで色とりどりの宝石みたいに美しく輝いている。
静かな雰囲気の店内なので大声は出さないが、内心では「なんてロマンチックなの? なんて美しいの!?」と大騒ぎである。
もちろん見た目だけではない。プルプルとしたゼリーは口の中の温度でやんわりとトロけ、ほんのりと甘い幸せな味がする。
サイダーは神戸で製造されているもので、100年以上前から変わらない製法で作られている。炭酸が弱いため早めに食べる必要はあるが、優しく柔らかな口当たりが心地よい。
「強炭酸」や「強刺激」といった強いものがもてはやされる現代だが、ソワレのゼリーポンチはそれらとは正反対の場所にある。
まるで波に揺られてサラサラと音をたてるシーグラスのように筆者の心をほぐしてくれた。
・最後まで夢見心地
ソワレでの体験を一言で表すと「映える」とか「エモい」とかっていう言葉になるのかもしれないけど、そんな単純なものではないはずだ。
波に揺蕩(たゆた)うように75年以上の歴史に思いを馳(は)せ、「この青い世界で何組のカップルがロマンチックなひと時を過ごしたんだろう?」……なんて、ゆったりと考えながら過ごす時間が ソワレの最大の魅力なんじゃないだろうか。
お会計を済ませようとカウンターへ近づくと、ガラスのショーケースの中には上品なティーカップ&ソーサ―のコレクションや、ゼリーポンチを作品にしたステンドグラスが並んでいた。
最初から最後まで夢みたいな空間が広がってるよぉ……。
細部までこだわりを感じる美しさに、感嘆のあまりため息が出た。
──ドアを開けて外に出ると、急に色温度が上がって目がシパシパする。初めて陸の世界で暮らした時の人魚姫って、もしかしたらこんな気持ちだったのかもしれないな。
参考リンク:喫茶ソワレ
執筆:高木はるか
Photo:RocketNews24.
▼店内は1階と2階がある。次回の訪問ではまだ見ぬ2階席も行ってみたい!
▼壁や柱の木彫り装飾も美しい。
▼ゼリーポンチ以外にも、ケーキやコーヒーなどが楽しめるよ。
高木はるか













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