私(佐藤)はかねてから大阪発祥の「人類みな麺類」に行ってみたいと思っていた。このお店は、大阪でも屈指の人気を誇るブランドで、2020年に東京・代官山に出店している。コロナ禍で行きそびれている間に、すっかり訪問する機会を逃していた。
その人類みな麺類が、なんとあの一風堂と店舗限定コラボしている! その名も「人類みな一風堂」だ。2023年6月15日~21日までの1週間限定ってことだったので、急いで行ってきたぞ!
・人類みな一風堂
人類みな麺類は「UNCHI株式会社」が運営を行っている。変な会社名なのだが、実は過去に当サイトでも姉妹ブランドのお店を紹介している。砂子間正貫が紹介した「世界一暇なラーメン屋」も、ショーンが紹介した「くそオヤジ最後のひとふり」(取り寄せ)も、中澤星児が紹介した「ラーメン大戦争」(グループブランド)もUNCHIが関わっているのだ。
このほかにも「人類みなまぜそば」や「人類みなジンギスカン」「人類みな饂飩酒場」など、異なる飲食ブランドを手掛けており、いずれもクセが強めである。
そのUNCHIが一風堂とコラボして、東京・大阪の計4店舗が「人類みな一風堂」として営業している。訪ねたのは実施店舗のひとつ、一風堂池袋店だ。
7日間の期間限定、その4日目の12時半頃に訪ねてみたところ……。おや? 意外と空いてるのか?
……と思いきや、入り口はこっちだった! 5人が並んでいる。私の後ろにも1人、また1人と並び列が伸びる。さすが、人気ブランド同市のコラボである。ラーメンファンが見過ごすわけないよな。
約20分程度並んだ後に入店。コラボ期間中のメニューは「人類みな一風堂」のみである。低温チャーシューか厚切りバラチャーシュー、もしくはその両方をトッピングすることも可能だ。両方トッピングで税込1500円(白ごはん付)である。
客のほとんどが両方トッピングをチョイスしていた。当然私も両方を食う!
実物がコレ。メニュー写真で見るよりずっと美味そうだよ! 良い意味で裏切られた。
丼のフチに垂れ下がった低温チャーシュー。そして奥の方に鎮座する厚切りバラチャーシュー。その2つの圧倒的な存在感。こういうインパクトの強いラーメンを食うのは、本当に久しぶりだなあ。
まずは、スープをたしかめよう。一風堂のなめらかな豚骨スープに、人類みな麺類の醤油ベースのかえしを加えているそうだ。この味を決めるために、一風堂創業者の河原成美氏と人類みな麺類創業者の松村貴大氏で、何度も試作を重ねたそうである。
ひと口すすってみると、完全に醤油の味が勝っている。豚骨の風味はするにはするけど、コクを添えているくらいで、豚骨スープのテイストは控え目。それが狙いなのかもしれないけど、もっと2社の味が主張し合っていると思っていた。
麺は中太のツルツル麺。これまた一風堂らしくない。人類の方を食べたことがないのでわからないけど、麺もまた人類側の特徴を汲んでいると思われる。
なんといってもこのラーメンの魅力は、バラチャーシューに尽きるのではないだろうか。「肉を食え」と言わんばかりの巨大なサイズ。これを無視してこのラーメンを語ることはできない。
圧倒的なサイズでありながら、箸でちぎれるほどに柔らかい。それでいて、脂っぽさがほとんどなく、ラーメンのそのものの味を邪魔していない。
低温チャーシューも同じく、生ハムを思わせるような繊細な食感で、浸った部分がほどよくスープを吸っていて、ひと口で肉とスープの味を同時に楽しむことができるのだ。
で、ちょっとだけ困ったのがサービスでついている白ごはんである。あればうれしい、でもなくてもいいと思えるほど、ラーメンが完成されていた。正直、ごはんの出る幕はほとんどなかった。
……のだが、バラチャーシューをひとかけ乗せて、チャーシュー丼にすることで、そのわだかまりは解決したのだった。
ということで、有名ラーメンブランド2社によるコラボは、6月21日までだ。再び実現するかわからないので、ラーメンファンはこの機会にGO!
・今回訪問した店舗の情報
店名 一風堂 池袋店
住所 東京都豊島区南池袋2-26-10
時間 11:00~22:00
コラボ期間 2023年6月15~21日
※コラボ期間中のメニューは「人類みな一風堂」のみ