meijiのミルクチョコレートとは味の質が違う外国のチョコ。父親が海外に出張に行く度にお土産で買ってきてくれるそれらは、田んぼしかない田舎に住んでいた子供の頃の私(中澤)からしたらキラキラ輝いているように見えた。その時の気持ちが蘇るのか、今でも外国のチョコが好きである。
イギリスに行った時もスーパーで売っていた「ミルカ」ばかり食べていた私。高級な詰め合わせではなく、こういうスーパーとかに売ってるようなヤツは特に良い。そこにいる人々の息遣いが感じられる気がするから。今回入手した「Čoksa」もそんな海外の庶民派チョコの1つである。
・クロアチア
友人のK氏がお土産で買っきたこのチョコレート。壁画みたいなパッケージイラストにはエジプトを感じるが、K氏が行っていたのはクロアチア。パッと位置が思い浮かばない人もいるかもしれないが、ざっくり言うと、東欧でアドリア海に面した国である。
アドリア海と言えば『紅の豚』。事実、クロアチアのドゥブロヴニクは『紅の豚』の舞台のモデルの1つと言われている。ちなみに、『魔女の宅急便』の聖地でもあるようだ。K氏いわく、海辺の街は大体似たような雰囲気だったのだとか。
・スーパーに売ってたチョコ
そんなクロアチアのスーパーで売っていたというのが「Čoksa」。Google翻訳の音声発音を聞いてみたところ「チョクサ」と読むようだ。メーカーは「Kraš」と書かれている。これは「クラッシュ」の模様。
さっそく開けようとしてみたところ、パッケージに手で切る用の切れ目が入ってない。最近の「どこからでも開けられます」的なのじゃなく、普通にパワーで開けろ的なストロングスタイルである。チョコなのにそこは甘くないところに、なぜかクロアチアを感じた。ミルコ・クロコップもこれで握力を磨いたのかもしれない。
・庶民的なウマさ
さて置き、チョクサは食べてみると、むっちりした歯ざわり。日本ほどガチガチじゃなくてキャラメル感がある。このむっちりした質感が海外のチョコという感じがするが、さらに良いのはちょっと塩味がきいているところ。
最初甘いのだが、途中しょっぱさが来て、後味がまた甘い。この中間に来る塩味がチョコの味を引き締めて、かつ後から来る甘みを鮮烈に感じさせてくれる。いわゆる塩チョコだと思うのだが、この塩味が隠し味程度にとどまっているのがちょうど良い。
またナッツっぽいクリスピーな食感も感じられる。後味の甘さは多少喉に引っかかるが、ひと口食べるとまたひと口食べたくなるのが、庶民の味という感じがした。
・実は王室も御用達だったメーカー
調べてみたところ、「クラッシュ」はクロアチアで100年以上続いている老舗チョコレートメーカーのようだ。有名なのはヘーゼルナッツの「バヤデーラチョコ」で、当時の王室や皇室からも愛されていた他、現在もクロアチアを代表するチョコなんだとか。
で、クラッシュの公式サイトによると、チョクサは子供向けチョコレートのようだ。石畳をチャリで走りながら片手にこれ持ってたりするんだろうか? まじょ子さ~ん!
私のクロアチア知識はジブリアニメがせいぜいなので、リアルな人々の息遣いを感じられたかどうかは疑わしい。でも、やっぱり日本のチョコレートとはちょっと違って、その味にはキラキラした何かを感じたのであった。
参考リンク:Kraš
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.