最近続けてカルビ焼肉丼のお店を訪ねている。吉野家の新業態「かるびのとりこ」、焼肉きんぐ系の「焼きたてのかるび」。そしてこの分野では老舗にあたる「韓丼」である。

読者から新たに「肉のヤマキ商店にも行ってみろ」と要請を受け、実際に店舗に行ってみた。そうしたところ、他社にない魅力を感じると共に、運営会社を調べて度肝を抜かれてしまった! このお店はなんと、あそこの系列だったのだ……

・運営会社はまさかの!?

お店の公式サイトを見ると、店づくりは近頃飲食店で流行っている昭和レトロなテイストであることがわかる。丼とコロッケやから揚げなどの総菜の販売も行っているようだな。


で、どこが運営してるのかな? ページの末端まで見てビックリ! こ、これは……


トリドールやないかい! つまり丸亀製麺の仲間だった!! またお前か! どんだけサブブランド持ってんねん!


改めてトリドールのブランド紹介ページを見ると、しっかりと写真付きで掲載されていた。うどんだけの会社ではないと思っていたけど、まさかカルビ焼肉丼までやっていたとは……。ちなみに、ヤマキ商店は2017年に大阪に1号店を出店し、フードコートを中心に店舗展開をしている。現在(2023年6月)全国に21店舗、都内に7店舗を展開している。

ヤマキ商店については2019年の段階で、当サイトの和才が「鉄鍋すき焼き」を紹介しているのだが、その当時はまだ公式サイトはなく、彼の訪ねた「お茶の水サンクレール店」は閉店したようである。


・切りたて、焼きたてのカルビ丼

私(佐藤)が訪ねたのは、2019年1月末にオープンした両国店だ。開店時間の11時に到着すると、テイクアウトコーナーに弁当や総菜を買い求める人の姿があった。


JR両国駅高架下のこの界隈には、隣に松屋、逆隣りの方には焼肉ライク、そのさらに隣にはペッパーランチがあり、肉食系飲食店が軒を連ねている。そのなかでもヤマキ商店は1番支持を得ている様子。

訪ねた日は毎月2・9・29日に設けられた「肉の日」だった。カルビ焼肉丼の中が通常税込680円のところ500円!


そのほかのボリュームメニューも割引で食べられるラッキーデイじゃないか!


しかし私は他社との丼比較をしたかったので、レギュラーメニューを食べたいと思っていたんだけど、この日のランチは肉の日メニューオンリー。通常メニューは頼めなかった。ちょっと残念……


ってことで注文したのは、「国産ロース & カルビ丼」。通常1180円のところを1100円で頼むことができた。

実物がコレ。メニュー写真より少し迫力にかけるけど、悪くはない


切りたての肉を焼きたてで提供するのがこの店のこだわり。炭焼きの芳ばしい香りが漂っている。


肉質はかなりいい。切りたてで鮮度も良く、ロースはまさしくトロけるような食感だ。


カルビはスライス肉で甘めの醤油ダレがしっかりと絡んでいる。肉質は評価できるんだけど、肉の量がもう少し欲しいところだなあ。


同じ基準に基づていないのだが、かるびのとりこ・焼きたてのかるび・韓丼・ヤマキ商店の4社のなかで、もっとも私が好きなのはとりこの肉だ。肉の量・厚さ・香り、この3つのポイントで他社よりも優れていると感じる。


・総菜の店頭販売は強い

そんなヤマキ商店には、他社にない強みがある。それは店頭販売の弁当・総菜販売だ。これがかなり強い。焼肉丼を焼きたてで提供するのと同じように、揚げ物も揚げ立てを販売しているのである。


ランチ時の弁当の販売はもちろん、夕方の帰宅時に揚げ物の香りに誘われて、つい立ち寄って夕食のおかずを買って行くなんて人も少なくないだろう。店頭に並んだコロッケ・から揚げ・とんかつ・アジフライの視覚インパクトも絶大。小腹が空いてたら素通りは難しいはず。

私も丼を食べてお腹が満たされているはずなのに、つい牛肉コロッケ(税込140円)を買ってしまった。


衣は薄くてサクサク。なかからアツアツのタネがジュワリ。じゃがいもは荒く挽いてあって、ゴロリとした舌触り。挽き肉の旨味もしっかりと感じる。


これは強い! イートインもさることながら、テイクアウトでも勝負できている。他社が取り込めきれない女性層にも、しっかりリーチできる点も優れている。


ということで、さすがトリドール。外食大手の強みを余すところなく見せつけている。ヤマキ商店は今後、ドンドンお店が増える予感がするぞ。いずれにしろカルビ焼肉丼業界は、戦国時代に突入したといっても過言ではない!


・今回訪問した店舗の情報

店名 肉のヤマキ商店 両国店
住所 東京都墨田区横網1-3-9
時間 11:00~22:00(ラストオーダー閉店30分前)

参考リンク:肉のヤマキ商店トリドール
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

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