あなたは数あるペヤングの中でも「幻のペヤング」が存在することをご存じだろうか? まるで幻のポケモンのように、滅多に巡り合えないペヤング。そのうちの1つが『ペヤングわらじかつ風やきそば』である。
どこがどう幻なのかは後述するとして、およそ5カ月の時を経てついに『ペヤングわらじかつ風やきそば』をゲット! ワクワクしながら食べてみたところ、心に浮かんだことはただ1つ……「幻は幻だから美しい」ということだ──。
・数少ない限定ペヤング
ほぼ毎週のように新商品を展開し続けるペヤング。その多くは全国で購入できるものの、中には長野県の善光寺のみで購入できる「ペヤング善光寺御開帳記念 蕎麦風」などの “限定ペヤング” が存在する。今回ご紹介する『ペヤングわらじかつ風やきそば』も数少ない限定ペヤングの1つだ。
『ペヤングわらじかつ風やきそば』は埼玉県と群馬県を中心に展開するスーパー「ベルク」とのコラボ商品となっており、当然ベルクでしか購入できない。私自身、その存在を知ってはいたが「わざわざ買いに行けねーズラ」と思いつつ月日が流れてしまった。
ところが練馬区民のYoshioからサラリと「ベルクに変なペヤングがあるけど買う?」との連絡が。こうして念願の幻のペヤング『わらじかつ風やきそば』を手にするに至ったのである。さすが練馬区民、埼玉方面へのケアも万全だ。
・ご当地グルメ「わらじかつ」をイメージ
さて『ペヤングわらじかつ風やきそば』はその名の通り “わらじかつ” をイメージした商品である。わらじかつはベルクの発祥地・秩父のご当地グルメとして知られ、薄くて巨大なビジュアルを草鞋(わらじ)になぞらえてこの名が付けられたという。
また注目は通常のペヤングと違って、かなり底上げされた容器が使用されていること。果たして幻のペヤング『わらじかつ風やきそば』は、どんな仕上がりなのだろうか?
作り方は通常のペヤングと変わらず、仕上げの「かやくカツ」が違うだけ。湯切りをしてダイナミックに「かやくカツ」をトッピングすれば『ペヤングわらじかつ風やきそば』の完成だ。さっそく食べてみると……
はい、ペヤングでした。
途中から薄々気付いていたが、基本的にはソースやきそばなので通常の「ペヤングソースやきそば」と大きな味の違いは無い。ソース自体の味わいはやや違ったが個人的には「いつもの方がウマい」とさえ感じてしまった。それはそう、超ロングセラーですから。
ただし、メインの「かやくカツ」はなかなか面白い試みではなかろうか? サクサクとした「かやくカツ」はジャンク感満載で、トッピングとしてはかなり個性的。これがめちゃめちゃウマいかはさておき『わらじかつ風やきそば』としてのアイデンティティを感じた。
・再現できそう
一方で「これって普通のペヤングにビッグカツをトッピングすればいいんじゃね?」と思ったことも事実。『ペヤングわらじかつ風やきそば』が手に入らない方は通常のペヤングにビッグカツをのせれば85%くらいは『わらじかつ風やきそば』を再現できるハズだ。
昨年11月に発売されて以来、待ちわびた『ペヤングわらじかつ風やきそば』であったが、正体を知ってしまった今、私には虚無感しか残されていない。容器が底上げされている理由は最後までわからなかったが、幻は幻だから美しい──。そう思い知らされた『ペヤングわらじかつ風やきそば』であった。
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.