「落ちるナイフは掴むな」──。これは投資における相場格言で、ざっくり言うと「落下中の株買ったら大ケガするよ」という意味である。ナイフは地面にささってから抜け。常識というヤツだ。

そして、2週間前、誰が見ても落ちるナイフと化したのが銀行株である。暴落に次ぐ暴落、地獄に一直線なチャートはどう見ても逃げるべき。はたして、底の深さはどれほどなのか? ナイフはどこまで落ちるのか? 分からないので掴んでみたぞヤー!!

・銀行株がヤバイことに

アメリカの大手銀行シリコンバレーバンク(SVB)の破綻から連鎖的に銀行が破綻し、世界の銀行に飛び火する形で広がった本件。もちろん日本も例外ではなく銀行株が軒並み暴落した。私(中澤)がみずほ銀行の株を約19万円分購入したのもそんな最中。詳細は以前の記事をご確認いただければ幸いだ。

・ナンピン

そんなみずほ銀行の株は翌日一旦下げ止まる。っていうか、前日の終値からすると50円くらい上がった。この時は出てくる情報も明るめで、下げ止まったかに見えたことを覚えている。奇跡キタ! ここで売っておけば少ないながらもプラスだったのだが……


翌日にグングン下がるゥゥゥウウウ

今度は100円くらい下がって一気にマイナスへ。株価がジェットコースターみたいになっている。とりあえず、ここで追加で100株購入し、持ち株は200株で平均取得価格は1849円になった。購入金額は約37万円に。

こういう下がった時に追加で株を購入してコストを下げることをナンピンと言うのだが、このまま下がり続けると当然それも追いつかなくなる。この時の最安値が1746円くらいなので、それよりも下がった時にナンピンすると決めて持ち続けてみることにした。



・2週間後

すると、再び持ち直す株価。最初に買ったのが1890円だったため、基本微妙なマイナスではあるのだが、こうなったらナンピンするほど下落しないだけで救いである。そんな感じで2週間持ち続けてみたところ……

3月28日朝、1900円台になっていた


2度目の奇跡キタ! 昨夜、破綻したSVBをファースト・シチズンズが買収することが発表されたので、アメリカの銀行顧客的には救済の動きが現実味を帯びてちょっと安心したのかもしれない。結果、3月28日の終値で含み益8000円に

・一寸先は

もちろん、前回の例もあるし、微妙な状況は続いていると思うので、3月29日はどう動くか分からない。株をやってて思うのは、世界では色んなことが起きているということである。

ただ、個人的にはこのまま崩れて恐慌みたいなパターンは耐えて欲しいので、希望的観測も含めてもう少し持ち続けてみようかな。引き続き、今後の状況を注視していきたい。

参考リンク:CNN
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.