約1カ月前、品川駅のサザコーヒーで食べた「世界一うまいコーヒーゼリー」が感動的に美味しかった……という記事を書いたら、サザコーヒーの関係者からメッセージが届き「KITTE丸の内店(東京駅)には世界一おいしいコーヒーゼリーもございます」と教えてもらった。
分かりにくいので、もう1度簡単に説明しよう。「世界一うまいコーヒーゼリー」を食べた後に「世界一おいしいコーヒーゼリー」を勧められたのだ……いや同じだろ。とは返信しなかったが、どう考えても同じである。
いや、もしかしたらビミョーに違うのかも。たまたま東京駅に行く機会があったので “おいしい方” を食べてみることにした。
・世界一おいしいコーヒーゼリー
東京駅前の「KITTE(キッテ)」内にあるサザコーヒー。今回はじめて訪れたのだが……たまたま年に1度の「ゲイシャまつり」の真っ最中(現在は終了)で行列ができていた。ゲイシャとは世界で最も高価なコーヒーのひとつ。コーヒー好きの間ではよく知られている名前だ。
並んでいる間にメニューを見せてもらう。まつり限定のメニューが「モカの飲み比べセット」と、季節限定・品評会入賞のゲイシャをブレンドした「ゲイシャハンター」の2種類。せっかくだから、コーヒーゼリーと一緒にゲイシャハンターも頼んじゃいますか!
んで、お目当てのコーヒーゼリーはというと……おいおいマジかよ。
「世界一おいしいコーヒーゼリー」と「世界一うまいコーヒーゼリー」が上下に並んでいるんですけど。日本人でも違いが分からないので、日本語勉強中の外国人が来たらマジで悩んでしまうだろう……と思ったのは、私の後ろに外国人が並んでいたからだ。
価格は「おいしい」が1000円。「うまい」はMサイズ520円で、Lサイズ640円。私が品川で感動した「うまい」よりも「おいしい」の方が高い……つまり “高級” ということだろうか。より上品なゼリーを期待しつつ「おいしい」と「ゲイシャハンター」を注文した。
・オーラが違う
約5分後、世界一おいしいコーヒーゼリーはシャンパングラスでやってきた。明らかにセレブなオーラを放っている。間違いなくデリシャスでありファビュラスでもあるだろう……いや、もっと品のある言葉の方がふさわしいか。とにかく、美しい。
しかも横に従えているのは「ゲイシャハンター」。調べたところ、ゲイシャコーヒー好きのサザコーヒー代表がパナマのコーヒー業界で「ゲイシャハンター」と呼ばれていて、自らも「ゲイシャハンター」と名乗っているという。そういうのかっこいい。
そして素人の私でも、ひと口飲めば華やかでフルーティーな香りと味わいに気がつく。これはおいしい。
つづいてコーヒーゼリー。ホイップクリームはふわふわで、とても上品で繊細な食感だ。シャンパングラスにふさわしい演出とも言える。宝石のようなゼリーと一緒に食べたらたまらなくおいしい。ゼリーもコーヒー同様、あまり苦味のないフルーティーな味わいである。
というのも後から知ったのだが、世界一おいしいゼリーに使用しているコーヒーもゲイシャだったのだ。やはり華やかな味わいが楽しめるのが特徴だという。クリームと味わう前半はついハイペースで食べてしまった……後半は急がずゆっくりゲイシャを掘り進めていきたい。
たしかに「世界一うまい」とは違うおいしさがあった。上品なゼリーを食べている実感があったのだ。同じ「コーヒー」という名前でも苦味や酸味が違うのだから、コーヒーゼリーを「おいしい」と「うまい」で分けているのはむしろ丁寧なのかもね。機会があれば、ぜひどちらも食べてみてほしい。
参考リンク:サザコーヒー
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.
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