いくら高級な中華といえども、料理がすべて味覚に合うとは限らない。時には「クセ強すぎるだろ」ってものが出て来ることもあるから気をつけろ!
──本記事で私が言いたいことを簡潔にまとめると、上のようになる。まぁ普段から高級中華を食べ慣れている方には不要なアドバイスだろうが、中華といったら「餃子の王将」か「大阪王将」という私みたいな人だっているはず。
そんな読者にとって私の経験はいくらか役に立ちそうな気がするので、以下で紹介したい。
・忘年会の裏話
すでにお気づきの方だっているだろうが、本記事は先日当サイトで公開した「上司不参加の忘年会、「超高級中華」で酒池肉林の大豪遊! → 後日領収書を見せたら返り討ちにあったでござる…」の裏話的なものである。
その記事を読んでない人もいるだろうから、軽く説明しておこう。2022年の年末、我々ロケットニュース編集部は超高級中華料理店「全聚徳(ぜんしゅとく)」で忘年会を開催した。
お店はディナーが1人1万2000円~3万円、国産の北京ダッグが1羽1万6800円、空心菜のニンニク風味の炒めが2800円、チンタオビールの小瓶が935円……という価格設定。
めちゃくちゃ高い。それだけに、料理は激ウマ。というか、激ウマという陳腐な表現では失礼だと思うレベルであった。だがしかし、注文した料理の中で、独特の風味により我々をビビらせたものが1品あったのだ。それが……
鴨の水掻き
である。ご存知だろうか。私はそのときに生まれて初めて食べたのだが、噛んだ瞬間に鴨のいた沼が見えた。そう、沼。
といっても泥臭さがあるわけではない。むしろそれ系の臭みは丁寧な仕事によって取り除かれていたように思うのだが、どうしても残ってしまう水辺のジットリした匂いと言おうか。早い話が、めちゃくちゃクセが強いってことだ。
そしてそう感じたのは私だけでなく、「鴨の水掻き」を食べた同僚の大半が同じようなことを口にしていたように思う。
誤解しないでいただきたいのは、私は何も「鴨の水掻き」をマズいと思ったわけではない。ただただ、食文化の違いに圧倒されたのだ。
もっと言うなら、王将が販売したらクレームが殺到しかねない料理が、超高級中華にあるという事実に混乱したといった方がいいかもしれない。
まぁ珍味ってそういうものだろうが、実際に自分の舌で体験すると軽くショックを受けてしまう。見方を変えれば、珍味を出す超高級中華だからこそ出来た体験で、王将や日高屋では絶対に味わえないとも言えるだろう。
なお、「鴨の水掻き」は1発目の料理『家鴨冷菜三種の盛り合わせ(5000円)』のうちの1つとして出てきた。つまり、最初に口にしたのがそれだったので、「今後どんなクセ強料理が出てくるのか」と不安になったのだが……
残りの料理はシンプルに美味しく、心配は杞憂に終わった。で、残る心配は「領収書をどうようにして上司に提出するか」ってこと。実際にどうなったのかは、以前に公開した記事で確認してくれ。
私が言えるのは、このような忘年会は勉強にもなるということ。ただただ飲み食いしているだけではないのだ。なんなら、忘年会という名称を「勉強会」と改めた方がいいかもしれない。それほど、ためになる!
なので、我々ロケットニュース編集部は今後もチャンスがあれば勉強会を開催していく所存だ。
参考リンク:全聚徳
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.