「殿堂入りクラスの人気海外コスメだけが入っている」ことで知られる『AINZ & TULPE(アインズトルペ)』の福袋。私はかつてコレを「満点の福袋」と評価していたが、ど〜も去年から雲行きがあやしい気がする。

もちろん人によって好みがあるし、今の内容でも十分おトクではあるんだけど……なんだろう、円安の影響?? そのあたりを探るべく改めて福袋をのぞき込んだ結果、なぜか「墨田区とガーナ共和国」に想いを馳せることになったので経緯をご説明したい。

・変わるもの、変わらないもの

今年のアインズトルペの福袋は3300円、5500円、7700円(全て税込)の3種類。例年どおり新年初売りと同時に販売が開始され、予約や通販は行なわない。

私はもちろん一番高い7700円のヤツを購入。中身は以下の4アイテムだ。


・クラランス 「フィックスメイクアップ」(50ml)
・ランバン 「エクラ ドゥ アルページュ オードパルファム」(30ml)
・クリニーク 「クラリファイングローション 2」(400ml)
・ザ・ボディショップ 「ボディバターシアー」(200ml)



ぐっ……


『ロクシタンのハンドクリーム』が『ボディショップのボディバター』に変わった以外、去年と完全に同じっ……!

原価は合計1万8500円相当なので、かなりお得であることには違いない。しかしながら、たとえば2021年は「ロクシタンのハンドクリーム、クロエの香水、ヴェレダのオイル、クリニークの化粧水、ディオールのリップグロス、ヘレナのマスカラ」が入って8800円だったことを考えると、ワクワク感が半減した感は否めない気がする。


ってか、なぜボディショップを起用……!?


・ボディショップのシアバターとは

実は今年のアインズトルペの福袋は、3種類どれを買っても『ボディショップのシアバター』がついてくる逃げ場のないボディショップ・ラビリンスなのだ。

品数が少ない3000円の福袋など、一瞬「ボディショップの福袋かな?」と勘違いしそうなほどである。

ケースにプリントされたこの茶色いヤツは……栗?


調べたところ、栗っぽい木の実の正体はズバリ「シアの実」。ガーナ産シアの実を192個使ったというこのボディバターは、かつてベストコスメアワードを受賞した人気商品らしい。全身のほか、唇や髪の毛にも使用できるのだそうな。

おまけにこの商品を買うことで、ガーナ共和国で働く女性たちへの支援につながるのだとか。へぇ〜! これまでとは傾向が違いすぎて少し戸惑ったけど、そこまで言われたら試してみたくなるね。


早速フタを開けた瞬間…………



私の脳裏には、なぜか墨田区の光景が浮かんだ。


・チャレンジし続けるアインズトルペ

都内あるいは大阪、名古屋、福岡あたりに住んだことがある人なら、誰しも “お相撲さんとすれ違った時の匂い(びんつけ油の匂い)” を感じたことがあるだろう。ボディショップのシアバイアーのフタを開けた瞬間、私はあの独特な匂いと近いものを感じたのである。

「遠くガーナ原産のシアバターが東京都墨田区、それも両国周辺の匂いと酷似することもある」ことを教えてくれたアインズトルペの2023年福袋。冒頭では「雲行きがあやしい」などと書いたが……今しばらく進化を見守りたい所存だ。

執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.