
クリスマスが今年もやって来る。記者は家からほとんど出ない上に、住んでいる街もクリスマス色が薄いため、あまり関係ないと言えば関係ない。がしかし、シュトレン(シュトーレン)は好きだ。
ありがたいことに、ここ最近は巷で手軽に手に入るシュトレン。そこで気になるのが、各社の違いである。ここいらで一度食べ比べ、それぞれの特徴を確かめてみるとしよう。
・カルディやセブンなど5種類を比較
シュトレンはドイツ発のフルーツケーキで、そちらの地方でクリスマス期によく食べられるもののようだ。日本へは福岡の老舗洋菓子メーカー・千鳥饅頭総本舗が1969年にレシピを持ち込み、販売したのがはじまりという話がある。
とにもかくにも、日本にやって来てから結構な年月が経つ模様。パン屋さんに置いてあることが多い気もするが、コンビニやスーパーなどでも見かけるようになった。
そこで手に入りやすい店舗のシュトレンを比較しよう、という考えに到った訳だ。取り急ぎカルディ・セブンイレブン・無印良品・成城石井・シャトレーゼの商品を用意したので、順番に見ていこう。
・カルディ「シュルンダー マジパンシュトレン」税込950円
みんな大好きカルディには『シュルンダー マジパンシュトレン(500g)』『シュルンダー オレンジマジパンシュトレン(500g)』と小さめサイズの『シュルンダー ミニマジパンシュトレン(200g)』の3種が用意されている。
記者の最寄の店舗では『シュルンダー マジパンシュトレン(500g)』のみ在庫があったので、そちらを購入。先に書いた通り金額は税込950円だ。
こちら、他社の商品と比べるとひと回りふた回り大きい。ミニサイズを買えば話は別だが、スタンダードサイズである500gのズッシリ感はかなり贅沢(ぜいたく)だ。
生地はさほどギュッと詰まった感じもなく、フォークでサックリ切れる柔らかさ。ホロホロっとした食感と、レーズンの食感、そしてそれらを包み込む粉糖が特徴だ。
大きさや味など最も異国情緒にあふれていたのが、カルディのシュトレンだ。
・セブンイレブン「タカキベーカリー シュトレン」税込537円
お次はセブンイレブンだ。セブンオリジナルではなく、広島に本社を置く製パン会社・タカキベーカリーの商品を取り扱っている。
あのタカキベーカリー製なのだから、食べる前から一定の安心感があるというもの。様ざまなフルーツが入っており、中でもオレンジピールの香りが強く感じられた。
生地はギチッとし過ぎておらず、かといってフワッとし過ぎておらず、程良い具合だ。全体的にバランスが取れていて、サッパリとしたシュトレンであると言えるだろう。
そしてなによりも、その価格が魅力的だ。シュトレンと言えば、いずれもおおよそ1000円前後はするもの。
重さを測ってみると約200gなので、そんなものと言われればそれまでだが、量と値段が程よいではないか。コンビニで手に入るという、買いやすさも高ポイントだ。
・無印良品「クリスマスの伝統菓子 シュトーレン」税込990円
無印には「自分でつくる シュトーレン」なんて商品まであるようで、シュトレンにかける思いの熱さが感じられる。
「クリスマスの伝統菓子 シュトーレン」は約200gの、手のひらよりひと周りほど大きいかなといったサイズ感。タカキベーカリーと重さはほぼ同じだが、見るからにギュッとしている。
包丁で切ると、やはりカルディやタカキよりも手ごたえがある。口に入れるとムキュッムキュっとした噛み心地で、ドライフルーツの甘みと酸味がしっかり。
スパイスもふんわりと香り、上品な味わいだ。ちょっとの量でも満足できて、かつ味のバランスが奇麗に取れているという印象を受けた。個人的にはイチオシだ。
・成城石井「自家製 5種ドライフルーツのプチシュトーレン」税込507円
成城石井は「5種ドライフルーツのシュトーレン」と「アーモンドとクランベリーの72%クーベルチュールシュトーレン」とがあり、いずれも自家製とのことだ。
記者が今回購入したのは「5種ドライフルーツのシュトーレン」のプチバージョン。こちら、コロッと丸くひと口サイズに形成されたものが4つ入っている。
シュトレンには切って食べる楽しみもあることはあるが、忙しい時などにこのタイプはありがたい。たくさんは食べられないという人にも、ちょうど良いだろう。
丸めているからか、硬さはこれまでの中でダントツ。どっしりとしていて甘みが強く、ラムの香りがふんわりとする。コーヒーと一緒に楽しみたい味だ。
ちょっとだけシュトレンを、それも気軽に食べたいという人にピッタリの一品である。
・シャトレーゼ「Xmasスパイス香るシュトーレン」税込1080円
最後はシャトレーゼだ。記者が寄った店舗には「Xmas3種のフルーツ香るシュトーレン」「Xmasスパイス香るシュトーレン」の2つが用意されていた。
パッケージにひと手間あり、手で持つことが出来る容器に入っている。自宅用だけでなく、ちょっとした手土産にも重宝すること間違いなしだ。
そして封を開けて、こんな方法もあるのかと感心した点がひとつ。なんと、粉糖が別添えされているのだ。シュトレンは周りを粉糖でコーティングしているものが多いが、そんなに砂糖はいらないよという人もいるだろう。
好みで振りかけるこのタイプは、ありそうでなかなかなく、その心遣いが嬉しい。生地はしっとり柔らかめで、ワインに漬け込んだドライイチジクとレーズンとの相性も良し。
スパイスもキツ過ぎず、ほのかに香る程度で食べやすい。量は約250gと、多くもなく少なくもなく、ちょうど良い。消費者の気持ちに寄り添ってくれていることがヒシヒシと感じられたのが、シャトレーゼだった。
以上、いかがだっただろう。色いろ書いたものの、みんな違ってみんな良いことは確か。好みや用途により、使い分けるべしである。
年中食べられるものでもないため、今年はココの来年はココのと順番に試してみるのも一興。こちらの記事が、そんなみなさんの参考に少しでもなれば幸いだ。
執筆:K.Masami
Photo:Rocketnews24.
▼シュトレンを食べ比べてみた
▼存在感のあるカルディ
▼買いやすいセブンのタカキベーカリー
▼奇麗にバランスが取れている無印
▼ちょっと食べに良い成城石井
▼手土産にしたいシャトレーゼ
K.Masami






















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