いまや我々の暮らしになくてはならないクレジットカード。カードが使えないという事態は、なんなら「財布を忘れた」よりも深刻だ。

先日、何気なくUber Eatsを頼もうとした筆者。いつものカードなのに「このクレジットカードはお使いになれません」というエラーが。

そのときは「たまたまかな?」とスルーしたのだが、ほかのサイトでも繰り返し決済エラーが起こるようになった。想像するのは「限度額に達した?」「不正利用の被害にあった?」「パスワードロックがかかった?」といった事態。

結論はそのどれでもない。


・解決策はサポートに電話すること

同じ症状に困ってこのページにたどり着いた方に言えるのは、「サポートに連絡するしかない」ということだ。

詳しくはこうだ。10月初旬、不正利用の可能性のある取引をカード会社のシステムが検知。インターネット上でのカード決済がストップした。

しかしその間、サブスクリプションなど定期引き落としになっているもの、実店舗のレジで決済するもの、家族カードやETCカードなど本カードに紐づいているものは通常どおり使えていたため気づかなかった。

不正利用の検知でカードが止まる、というのは実際よくあることのようで、サポートスタッフの対応は手慣れたものだった。

電話ごしにスタッフと行った作業は、10月初旬以降の支払い行為を「本当に筆者がやったかどうか」ひとつひとつ確認すること。見知らぬ人に……いや、知っている人ならなおさらイヤだが、利用したサービスを逐一読み上げられるのは悶絶ものだ。


なお、カード会社には、決済が完了しなかったものも含めてすべてのログが残っている。「このときは3回、試されていますね」など、行動は丸ごと筒抜けだ。

おそらくアダルトサイトなどを利用しようと焦って10回も試行した、なんて覚えがあったら恥ずかしいことになるので覚悟されたい。


確認後、すべての取引は筆者自身によるものだったので、すぐにロックを解除してもらえた。さらにしばらく同様のことが起こらないように検知フリーの状態にしてもらった。そのぶんセキュリティがガバガバなので不正利用に注意しなければならないが……。

しかし数日後にはまた検知が始まるので、同じことが起こるたびにサポートに連絡しなければならない、というのが結論だ。


・原因となった取引は……

ところで、セキュリティに引っかかったのはどの取引だったのだろう?

翌日になって、別のサポートデスクからの電話で判明した。いわく「10月初旬にDisney+を契約しましたか?」という確認だ。


「Disney+」はディズニーが世界規模で展開する動画配信サービス。ディズニー・ピクサー作品だけでなく、マーベル、スター・ウォーズ、ナショナルジオグラフィックなどの動画が定額制で見放題のため人気を博している。

筆者は最近ディズニー関連のゲームを購入し、懐かしさのあまり過去の劇場作品を見たくなったためにサブスクリプション契約をした。つまり、筆者自身による契約なので不正利用ではない。


しかし、過去には個人情報流出騒動もあった同サービス。サポートに尋ねたところ、やはり不正利用の例があり、新規に取引があった場合はこうして電話で確認する場合があるのだという。たしかに筆者の決済エラーは、すべて「Disney+」の支払い以降に起こっている。

なんと今回カードが止まった原因となったのは、おそらく「Disney+」との新規契約。不正利用をする人が悪いのだからディズニーに非はないが、カード会社がぎらっぎらと目を光らせているサービスだと言えよう。


・腑に落ちない

先ほど「定期引き落としになっているものは害を免れた」と書いたのだが、その基準は実は曖昧だ。

どうもA社のサブスクリプションは引き落とされているが、B社のサブスクリプションはブロックされた、というパターンがありそう。おそらく「お金を払っていない」状態になっているものがある。未払いやん!

自分の知らないところで社会的信用を失うのは少々……いやかなり腑に落ちないが、いざ本当に不正利用があったら役に立つ機能なので、痛しかゆしである。

身に覚えがないのにカードが蹴られたら、「そのうち直るかな」と放置せず、すぐにサポートに連絡することを強くおすすめする。



執筆:冨樫さや

Photo:RocketNews24.