時代は変わった。そう感じさせてくれる物のひとつが、最近はやっている韓国系のお菓子だ。

昔は「食べ物で遊ぶな」という考えが世間のスタンダードだった気がするが、今や地球グミ目玉焼きゼリーなど、むしろ遊ぶためのお菓子が大人気だ。

ある日、とある雑貨屋さんで「次はコレ!」というコメントとともに推されている商品『バブルゼリー』を見つけた。名前をそのまま受け取ると泡のゼリー。どんな物かよくわからないけど、とりあえずトライしてみるか!

・バブルゼリーに初挑戦

これがバブルゼリー。筆者が購入した店では税込324円であった。

パッケージにはポップなフォントの韓国語が並ぶ。Google翻訳によると「バブルゼリー」「風船のように吹くゼリー」「オレンジジュース0.01%」などと書いてあるらしいが……オレンジジュースの配合量めちゃくちゃ少ないな!!

TikTokで調べてみるといくつか動画が上がっており、一番多いものでは70万再生ほどされているようだ。なるほど、これから流行る可能性は十分にありそう!


半透明なプラスチック容器の中には、水あめのような液体が入っている。


原材料は日本語で書いてある。糖類が多く、結構甘そうな内容だな。

って、よく見てみると……


韓国産じゃなくて、中国産かい!!!!

調べてみたところ、メーカーのJINTOK(ジントック)ゼリーは韓国の企業。ただし生産が中国ということらしい。


反対側のサイドには食べ方の説明が書いてある。

ストローでくるくる回す → 2本のストローでかき混ぜる → 2本のストローを繋げる → ゼリーを吹くと風船のように膨れます、ということらしい。


・バブルゼリーで遊んでみた

スリーブ状になったパッケージを取り外すと、中には2本のストローが入っている。


連結させるため、2本は太さが違うんだな。


フタのフィルムは破れやすいので注意が必要。ゆっくりと引っ張りながら開封してみる。


もしも小さな子供が遊ぶ場合は、必ず大人が一緒の方が良いだろう。

容器を倒したら一瞬でこぼれそうなほどに液体はゆるくてトロみのある質感で、まるで水分の多いスライムみたい。手についたら間違いなくベトベトになるぞ。


まずはストロー1本で、そのあと2本でも混ぜる。

たぶんだけど、ストローの本数による混ぜ具合の違いはほとんどない。要はよくかき混ぜてねってことなんじゃないかな。


それでは息を吹き込んでみよう! 大きな泡ができたらいいな~!!

……。


…………ほ、ほほぉ?


正直に言おう。ファーストインプレッションが「だからなんだ?」だったのは否定できない。泡は大きくなる前にすぐ割れるし、小さい泡も5個ぐらいしか作れない。

本当にこれだけ? まだなにか隠された秘密があるんじゃないの??


──そう思って何度も息を吹き込んでみた。プクプクと泡ができてはすぐに消える。それだけの繰り返しであった。

マジで、現場からは以上っぽいです。


・汚れてしまった大人

筆者のやり方が悪いのかと思ってTikTokやYouTubeショート動画を見てみたが、ヤングたちは泡ができて消えるだけのアイテムをキャッキャとはしゃいで楽しんでいる。一体なにが面白いんだい?


──しかし、理解できないのは当たり前のことかもしれない。

現在アラサーの筆者は、スマホにゲームにキャンプ用品にバイク。両手でも持ち切れないほどたくさんの遊び道具を手に入れた。

ところがそれにとどまらず、欲しい物があればすぐにAmazonで注文するなど新しい刺激を求め続けているのだ。強欲にもほどがある。


対して子供の頃はどうだった?

食器用洗剤に水を混ぜただけの液体にストローをつけ、庭先でひたすらシャボン玉を飛ばすだけで日が暮れるまで遊び続けることができたじゃないか。それも1年中、毎週末、飽きもせず!


たぶんバブルゼリーは無邪気な子供たちのためのお菓子なのだろう。

「流行りそうなものを先にピックアップして書いたらバズらないかな?」なんて汚い感情を持つ大人が手を出してはいけない物だった。


苦々しい感情を飲み込むようにバブルゼリーを一気に口に流し入れ……って、


甘過ぎるわ!!!!

お菓子としてはあまり美味しくありませんでした。現場からは以上です。

執筆:高木はるか
Photo:RocketNews24.

▼ねり飴のように遊べないかと試してみたが、スライムのようなゲル状ということもあってうまく空気を含ませられなかった。

▼ストローですくいながら食べている人が多かったが、唾液をなめとるような舌触りでなんとも言えない。