2022年8月25日から、全国の はま寿司にて始まった「日本のうまいネタ祭り」。全品数量限定で、無くなり次第終了とのこと。また、値段や品ぞろえは店舗によって違う可能性もあるとのこと。
さて、今回は何か面白いネタがあるかな? と公式HPを見ると……おっ、面白いヤツがいるじゃないか。いいじゃん、こういうのが欲しいんだよ。こういうのがさ。
・夏のブリ
それが、普通にメニューでも目玉的な感じで扱われている「宮崎県産 黒瀬ぶり」。お値段は1皿2貫で税込み110円。
さて、皆さんの中には、夏のブリと聞いて、いささか期待が下がり気味になる方もいらっしゃるのでは。
ブリと言えば、旬は冬。寒ブリのウマさと比べたら、夏は痩せていて微妙じゃないかと。それはおおむねその通り。
ブリの生態的に、夏は産卵直後でやせ細っているのが普通。わざわざこの時期に食っても、本来持っているウマさのポテンシャルは引き出せないだろう。
今ブリを食うくらいなら、素直に旬のカンパチやヒラマサを食べるべきというのが、自然界の法則にのっとった寿司スタイル。
しかし我々人類は、往々にしてその手の法則をブチ破りがちだ。特に生魚に対する日本人のパッションは留まるところを知らない。
・黒瀬ぶり
きっと誰かが強く願ったのだろう。夏にも美味いブリを食いてぇ……と。それを実現したのが、夏に出てくる「黒瀬ぶり」である。
こちらは養殖ブリのブランドのうちの一つで、生産しているのは日本水産の子会社、黒瀬水産株式会社。
日本水産が水槽で飼育するブリに対し、光周期と水温を操作することで産卵時期の改変に成功したのが始まりだ。
通常は5月頃の産卵を10月に変更し、そこから育てることで、夏にまるまると肥えて旬を迎えるブリをゲットしているのだ! 驚異の水産テクノロジーの産物である。
ちなみに普通に養殖したブリだと、天然同様に夏は痩せていて美味くない。夏に肥えて美味いのは、ライフサイクルそのものが一般ブリと半年ズレている「黒瀬ぶり」の特徴と言えよう。
今回のフェアでは、そんな「黒瀬ぶり」が4種類登場している。まずはノーマル。
もうビジュアルの通りだよな。その辺のブリなら、この時期はもっと色が浅黒かったりするし、こんなに脂はのっていない。
コシュコシュっとした歯ごたえ。そして香るブリの風味と、広がる脂のうま味! ヒュー、たまらねぇぜ!!
バージョン違いで「ゆず塩炙り」も。香ばしさが増してうめぇ!!
もっと濃厚なブリフレーバーに包まれたい方には、「宮崎県産 黒瀬ぶりとろ(165円)」もあるぞ! 見よ、この薄ピンクの脂のカタマリを。
バージョン違いで「ゆず塩炙り」。見ての通り脂がヤバいので、ブリ指数が相当にヘヴィだ。ちょっと重いという方は、炙りの方がいいだろう。
・面白い
個人的に はま寿司には面白い魚を攻めて欲しいと思っている。例えば前にあった「サメガレイ」や「アラクエ」みたいな。
今回の「黒瀬ぶり」も、ブリのウマさと共に養殖の強みを体感することができるという点で、実にクールなチョイスだと思う。皆さんも是非、近くの はま寿司で食べてみてくれ!
参考リンク:はま寿司、黒瀬水産株式会社
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.
▼もちろん今回も、対象メニューの寿司は一通り試している。全部で14皿。
▼「北海道産生さんま(165円)」 プリプリで美味い。臭みも無い。いいぞ。
「炙り」と
「蒲焼」がある。珍しい。身の風味は淡白になっている。大葉がよく香る。面白いと思う。
▼「福井県産漬けほたるいか(110円)」 ちゅるんちゅるん
▼「北海道噴火湾産ほたて(110円)」
「炙り焦がし醤油」もあるぞ。今回はどっちも卵巣(オレンジの部位)がついたメスだった。オスが出てくるパターンもあるのかな? どうなんだろう。
▼「北海道産水だこ(165円)」 ちゅるんちゅるん
▼「宮城県産大切り金華〆さば(110円)」 しっかりと”大切り”と言っていいサイズで110円。頑張っていると思う。
▼「岩手県産うに軍艦(319円)」 レア度が高いらしい。
▼「北海道産こぼれいくらつつみ(319円)」 安定したいくら。ウマい。