私(佐藤)は正直な態度で接してくれるお店の人が好きだ。一見不愛想でもその方が好感を持てる。変に持ち上げられたり、心にもないお世辞を言われるよりもずっと良いと思っている。

ある日のこと、何が理由かよくわからないけど、突然お店の人にブチギレられたことがあった。その後に飲んだ「カフェ・カルディーノ」のピスタチオラテは、やや傷ついた私の心を慰めてくれたのであった……。

・SNSをちゃんと活用してほしい

その日は東京・新橋から始まった。高級マグロを使ったランチが人気のお店があると知り、ぜひとも食べてみたいと思って昼頃に駅を降りたのだ。

JR新橋駅日比谷口を出てSL広場をかすめて、ニュー新橋ビルの前の喫煙所で一服。ここの喫煙所はいつの間にか加熱式専用になっている。公共の喫煙所でも容易に紙巻たばこは吸えなくなってるんだなあ。


この調子だと紙巻喫煙者はマジで絶滅するんじゃないの……。


そういえば新橋には、ドムドムハンバーガーの高級ブランド「ツリー & ツリーズ」があったな。今は銀座の「ドムドムハンバーガープラス」に移転している。


目的のお店に来てみると営業してない。最近多いんだよねえ。ホームページを持たずにSNSだけで情報発信しているお店が、大事な情報を投稿していないケース。

やってないならやってないって、インスタやツイッターに投稿してよね。なんのためのSNSなんだか。見映えのいい料理の写真を載ってけても、営業してなきゃ食えないんだから。


・「伝説的にカワイイですね」

とはいえこれも想定内。こんなこともあるだろうと、常日頃から心がけているので第2・第3候補まで考えて出かけているのである。第2候補として考えていたのは居酒屋だ。ネットで見たそこのランチの丼がとても美味そうだったので訪ねてみた。

お店は長く営業しているようで、店構えに貫禄がある。席数はそう多くなく、中に入ると常連のお客さんが酒を飲みながら昼のニュースを見ていた。

お店の人は中国の方かな? 私がカウンター席に着くと電話で中国語らしきものを話していた。ちょっと機嫌が悪そうだけど逆に都合がいい。放っておいてもらった方が私には居心地が良いからだ。


そういえば以前、ポールダンスの発表会の出演前に会場近くの喫茶店に入ったら、やたら馴れ馴れしいスタッフに出くわしたことがあった。その子は私を見て……。


「伝説的にカワイイですね!」


と褒めちぎった。

おそらく青いロンドンブーツをはいて、トップハットをかぶっていたから褒めてくれていたんだと思うけど、「伝説的にカワイイ」はどう考えても言いすぎだろ。「ありがとう」と笑顔で応えておいたけど、正直腹立たしく思っていた


『こんなシワシワのおっさんが伝説的にカワイイ訳がないだろ。お前の伝説はその程度か? 何でもかんでも過剰に褒めておけばいいってもんじゃないんだよ。大人を舐めるな!』


と心の中で叫んでおいた。


・鬼の形相でブチギレ!!

さて、お目当ての丼を注文したところで、お店の人はカウンターの中へと入った。そういえば、お水がないな。セルフかな? いや、給水機はなさそうだ。持って来てくれるのかな? ここに来るまでにちょっと歩いたから喉が乾いたんだよね。

お店の人は手に生卵の小皿とおしんこの小皿を持って出てきた。そこで「すみません、お水ください」と伝えると……


イマ、モッテコヨウトオモッタ!!!! (今、持って来ようと思った)


え? キレてるの? めっちゃキレてるの? そんなにキレることなの!? ビックリして「あ、すみません」と謝ってしまったけど、俺が謝ることなの? なんで!? 何が起きたの? 完全に呆気にとられた。


「生卵とおしんこを持っているから、手がふさがっていてお水を持って来れない」


と状況を説明してくれた。それはわかる。けど、怒らなくてもよくない? 「は~い、ただいま~」とか「今お持ちします」とかでいいでしょ。

鬼の形相で「イマ、モッテコヨウトオモッタ!」って言われても……。


でも、そんなに悪い気はしなかったよ。きっと彼女には彼女の間があって、それを邪魔されることを好ましく思えないんだな。自分にもそういうところあるから、なんか理解できた。

実際、注文した丼はとても美味しかった。できれば「お店を紹介しても良いですか?」と尋ねたいところだったけど、どう考えても今日は良い返事をもらえそうにないので改めて出直そう。


・心を癒す甘さ

そして向かった第3候補の「カフェ・カルディーノ」。このお店は名前からもわかるように、カルディが運営している。都内にはわずか8店舗しかなく、コーヒースタンドのスタイルはここ新橋店のみである。


唐突に声を荒げられて若干興奮状態にあるから、少し気持ちを鎮めたい。甘いものを飲んで落ち着こうってことで、「ピスタチオラテ」のSサイズ(税込410円)をお願いした。


ピスタチオラテについては、2019年9月当時にショーン記者が記事で紹介している。彼はこの商品をべた褒めしていたのだが、味はどうだ? ワシャ、ピスタチオにうるさいぞ。


飲んでみると、軽い甘さとピスタチオの風味。サッパリとしていてとても飲みやすい。個人的にはピスタチオの風味が優しすぎるかなあ。もっとガツン! とピスタチオを感じたかった


とはいえ、私の心の傷を癒すには十分だ。これでいい、この甘さくらいでちょうど良い。もしも癒しを求めているのであれば、カフェ・カルディーノのピスタチオラテを飲んでくれ。そして明日からまたがんばろう!

・今回訪問した店舗の情報

店名 カフェ・カルディーノ新橋店
住所 東京都港区新橋2-17-14 JR新橋駅地下1階
時間 8:00~20:00 土日祝10:00~20:00
定休日 なし(年末年始休業あり)

参考リンク:カルディ
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

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