ひと昔前の「PB(プライベートブランド)はイマイチ」という常識を覆した「セブンプレミアム」。品数が多いうえに、モノによっては専門店顔負けの商品もあることから、個人的に「セブンプレミアム帝国」と呼んで恐れている。
帝国の中でもなぜか層が厚いのが「サバ」のラインナップ。ロケットニュースでも過去に「オススメのセブンイレブン商品記事」を書いたら8人中3人がサバ系だったという珍事が起きた。
熱心な読者には「またサバかよ」と思われそうだが、これだけはオススメさせてほしい……。「奥渋魚力4代目監修 さばの味噌煮」めっちゃ美味しい!
・セブンの異常な愛情
熱心なセブンフリークなら気づくと思う。「あれ、セブンって前からさばの味噌煮出してたよね?」と。ポイントはそこである。
そもそもセブンで前から売っている「さばの味噌煮」もめっちゃ美味い。
とろっとした甘めの味噌と生姜の香りが効いていて、おふくろの味っぽいのだ。定食屋のおばちゃんがショックで店をたたみそうなほど……。
そんな激ウマ「さばの味噌煮」がすでにラインナップにありながら、またさば味噌を出す! セブンのサバへの愛情は異常すぎる。
・新しい「さば味噌」は渋谷の名店とのコラボ
新しいさばの味噌煮の名前は「奥渋魚力4代目監修 さばの味噌煮」「奥渋魚力4代目」って、『築地魚河岸三代目』とか、詩人の「三代目魚武濱田成夫」みたいな響きである。
この商品は、渋谷にある「魚力」という老舗の魚屋さんが監修したもの。渋谷の魚力は魚の定食が有名で、なかでも名物として知られているのが「さばの味噌煮」なのである。
さばは臭みが出やすいせいか、美味しい店のさば味噌はめっちゃ美味しいけど、ハズレにあたることも多い……と個人的に思う。数年前、絶対に美味しいさば味噌が食べたいと思って「さば味噌 美味しい店」で検索してヒットしたのが「魚力」だった。
そんなところとコラボするんだから、セブンイレブンは確実にさば味噌界の天下を取りに来ている。
・カミとシモが選べる
前置きが長くなったけど……さっそく実食!
まず、本気を感じるのが「カミ」と「シモ」から選べるところ。「カミ」は脂ののった頭側、「シモ」は身のしまった尻尾側と味わいが違うらしい。
今回は身がしまっている「シモ」を買ってみた。
さば味噌といえば、トロッとした濃いめの味噌ダレのイメージだが、「奥渋魚力4代目監修 さばの味噌煮」の汁はシャバシャバ系で色も薄め。かなり珍しい! 浮かんでいるのは一緒に煮込んだ小ネギのようだ。
そして皿に出してまず思ったのが「めちゃくちゃ身がデカい」ということ。コンビニやスーパーの惣菜の大きさじゃない。ひと袋429円と、コンビニの惣菜にしてはお高めなのだが、2人分くらいある。
期待をこめてひとくち食べると……
うんま〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!
ほどよく脂が乗りつつ、キュッとしまった身に、みその旨味がじっっくり染み込んでいる。骨まで食べられると書いてあったが、そのとおり。サラッとしているのに、汁はしっかりと甘め。そして、だしのような香りがする。サバのうまみ、甘い味噌のうまみ、出汁のうまみ、うまみのビッグウェーブが押し寄せてくる。
これはメシ泥棒の味だ……。半身だけでご飯2杯くらいイケてしまう。
さらに、残った汁はご飯にかけて食べるのがオススメだという。なんという罪深さだよ!
ダイエット中には絶対食べられないなあ、だって美味しすぎるもの! 止められないもの!
「奥渋魚力4代目監修 さばの味噌煮」は、なぜかセブンの公式サイトに掲載されていない。さらに、セブンの棚に常にある……というわけではないので、見かけたら買い! さば味噌が好きじゃない人でもハマりそうな味わいですぞ。
執筆:御花畑マリコ
Photo:RocketNews24.