大阪くらいになると、なんだって “たこ焼き化” するというものだ。あっちを向いてもたこ焼き、こっちを向いてもたこ焼き。とまで言ったら大げさかもしれないが、概ねそんなもんである。

なんたって、いなり寿司専門店であるはずの『豆狸(まめだ)』でも “たこチビいなり” と称し、パッと見たこ焼きなおいなりさんを販売しているのだ。そんなのって……めっちゃアリやん!! 


・関西では京都、関東方面でも数店舗で販売中

『いなり寿司専門店 豆狸』の母体・阪急デリカアイは大阪に本社を置き、さまざまな美味しいものを私たちに届けてくれている。もちろん豆狸の店舗も大阪のみならず、全国に展開。

ある日、大丸京都店のいわゆるデパ地下をブラついていた記者が豆狸の前を通った時のことだ。パッと見、色と形がすごくたこ焼きっぽいいなり(10個入・税込860円)に遭遇した。

“たこチビいなり” の名で舟皿っぽい容器に乗せられた、一口サイズの青のりがかかったおいなりさん……? マヨネーズまで付いている。


店員さんに聞いたところ、大丸京都店ほか関東方面の『豆狸』数カ所と、大丸札幌店などでも販売しているらしい。気になる人は、最寄りの店舗に問い合わせてみてくれ。

とにもかくにも、以前より人気の高い商品であるとのこと。確かに、見た目のインパクトが絶大だ。しかし味までたこ焼きということはなかろうと、確かめるためにも買ってみることにした。


・パンチが効いているが優しさもあるいなり

持ち帰った “たこチビいなり” は、少し時間が経ってしまったからか青のりがヘニャっとして、またそこがたこ焼きらしくもある。


箸で裏返してみると、いなりの3分の1ほどを占めるサイズのタコがお出ましだ。ひょいッと口に放り込むと、タコの旨味がジュワジュワっ。


付属のマヨをかけると、完全にたこ焼きっぽい味。いなりとは思えない、パンチの効きっぷりだ。たこ焼きとは何ぞや……と考え込んでしまうこと必至である。


しかし落ち着いて噛み締めると、タコだけでなくゴマや紅ショウガもしっかり効いていて、ちゃんといなりとしても成立している。優しい味わいだ。


つまりこの商品は、いなりでもありたこ焼きでもある。『名探偵コナン』で例えるならコナンくんでもあり工藤新一でもある、『呪術廻戦』ならば宿儺(すくな)でもあり虎杖悠仁でもある、そんな感じだ。

要するに新食感だし、美味しい。気持ち程度でなく、がっつりタコを入れているところが良い方向に作用している。後を引くウマさだ。

なんでもかんでもタコを入れれば良いってもんじゃないだろうと思った、あの時の自分を叱ってやりたい。なんにでもタコを入れれば良いじゃない! 青のりだって振りかければ良いじゃない!! 

コレが大阪流……かどうかは不明だが、とにもかくにもアリな味だった。手土産で持参した際には「なんでやねん~」と盛り上がること間違いなしだぞ。知らんけど! 

参考リンク:いなり寿司専門店 豆狸
執筆:K.Masami
Photo:Rocketnews24.
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▼関西では大丸京都店で販売中

▼見た目も面白いし、味ももちろん美味しい

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