有名店のハッピーアワーを比較・検証する……という名目で、昼から合法的に酒を飲むことに成功したこのシリーズ「ハッピーアワー検証」。今回はすかいらーく系列の和食レストラン「夢庵」で飲んでみようと思う。

私(あひるねこ)が最後に夢庵に行ったのは2017年10月。生活圏に店舗がないため、正直なところほとんど行く機会がないのだが……数年ぶりの夢庵でふとメニューを見た私はこの後、自分が微妙~に損していることに気付くのだった。

・夢庵のハッピーアワー

全国に174店舗あるという夢庵(2022年6月30日時点)。すかいらーくの中ではガスト、バーミヤン、しゃぶ葉、ジョナサンに次いで5番目の店舗数である。へぇ、けっこう多いんだな。調べてみると平日限定でハッピーアワーを実施しているらしい。よしよし。

しかも優秀なことに夢庵のハッピーアワーは、14時から20時までと終了時間が他店よりも遅めに設定されている。これは本当にグッジョブだ。ガストやバーミヤンのように18時までだとサラリーマンにはちと厳しいが、20時なら仕事終わりに一杯やれる可能性が高い。

また、対象となるアルコール商品も種類が豊富。以下をご覧あれ。


・キリン一番搾り生ビール(中ジョッキ)
・角ハイボール
・甘くないレモンサワー
・はちみつレモンサワー
・かぼすサワー
・梅酒サワー
・かん酒(小とっくり)
・ひや酒(小とっくり)
・いいちこシルエット(グラス)
・黒霧島(グラス)


ビールやサワー系に加え、日本酒と焼酎がラインナップに入っているのは熱い。これらがハッピーアワー中は税込220円である。ただし! 生ビールに限っては税込274円なので注意が必要だ。

・ちょうど良いつまみ

さて、夢庵というと和定食やそば、うどんのイメージが強いが、平日のオープンから17時まで販売されているランチメニューの中に隠れた実力者を発見したぞ。『夢庵おばんざい膳(税込1099円)』というメニューで、こちらはハッピーアワーと非常に相性が良い。


天ぷら4種と焼き魚。


茄子の揚げびたし。


季節御飯。

そして小鉢を一膳に取りそろえた『夢庵おばんざい膳』は、見方を変えれば酒の肴(さかな)見本市。これだけあったら1時間は飲んでいられるだろう。他のファミレスではあまり見ないタイプの飲兵衛仕様のメニューと言える。


とくれば、ビールなど飲んでいる場合ではあるまい。そこで すかいらーく系列では珍しい『ひや酒』を試しに注文してみた。メニュー写真よりもいい感じのとっくりで運ばれてきたが……

まあぶっちゃけてしまうと安価な酒の味である。そりゃそうだよなって感じ。なぜか大学生の頃を思い出したぞ。こういう日本酒、久しぶりに飲んだ気がする。

なのでもし頼むなら、焼酎を選んだ方が間違いないだろう。当然ロック、水割り、お湯割りも可のため、コイツと『三陸産するめいかの塩辛(税込329円)』あたりを頼んでチビチビやるというハードコアな飲み方もアリではないか。

・衝撃の事実

とこんな具合に、いろいろ飲んでみたワケだが……何気なく他のメニューページを眺めていた私は、ここでとんでもないことに気付いてしまった。ちょ、ちょっと待て! アルコール飲み放題……だと?

なになに? 120分飲み放題で税込1650円。お一人様から注文可。瓶ビール、日本酒、ハイボール、焼酎、サワー、ワイン、ドリンクバーなど……って、おいお前……


めっちゃええやんけ……!

・大誤算

マジかよ、まさか夢庵に “単品飲み放題” という超絶チートアイテムが存在するとは……。ちなみに夢庵の瓶ビールはハッピーアワー対象外で税込659円(アサヒスーパードライ)。そう、瓶ビール党にとってこれ以上ない神サービスである。

ていうかこれもう、ハッピーアワーより飲み放題の方がお得感強いだろ。もちろん1~2杯しか飲まない人にとってはハッピーアワーの方が高コスパだろうが、個人的には平日も土日祝日も関係なく、しかも終日注文できる飲み放題の方が圧倒的に心が躍る。

・やや後悔

あ~、こんなことなら最初から飲み放題にしとけばよかったな。そんで注文可能なアルコールをフルコンプすればよかった。失敗したわ。冒頭で「微妙に損している」と書いたのは、つまりこういう理由だったのだ。

各有名店のハッピーアワーを比較・検証することが目的の「ハッピーアワー検証」であるが、まさか連載5回目にして、ハッピーアワーを選択したこと自体を後悔する羽目になるとは思わなかったぞ。おそらくシリーズの中でも異質の回だろうが……ぜひ参考にしていただきたい。

参考リンク:夢庵
執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.