歩くことで仮想通貨が稼げるというアプリ『STEPN』。上司のYoshioからそんな噂を聞き、とりあえずアプリをダウンロードしたのが本連載「STEPNをやってみた」の始まりであった。現在、第5回。0回と0.5回があるため、実質第7回目である。ちなみに、まだ歩いていない。

いや~、まさか歩くまでにこんなに時間がかかるとは。ひとえに私(中澤)の仮想通貨リテラシーの低さが原因なことは間違いないとして、STEPNに興味はあるけど仮想通貨よく分からないという人は参考にしていただければと思う。さて、よちよち進んできた私ですが本記事では歩きます。歩きまくります。中澤が立った!!

・最安の靴

ついにアプリのウォレットにチャージすることができた前回。ここまで来れば、さすがに安全圏。さっそく、購入する靴をマーケットで物色してみよう。

私は歩くつもりしかないから、時速1~6kmに対応している「Walker」の靴で最安のもの狙い。ふむふむ、1番安いのは0.98BNBか。2022年6月13日時点の1BNBは3万244.36円辺りなので、この靴は大体3万円くらいということになる

初めてマーケットを覗いた3日前、最安の靴が約6万5000円だったことを考えると、マーケットに出品される靴のスペックや価格はタイミングによって違うようだ。

いずれにせよ、一番安い靴が欲しい私にとっては、アプリへのエントリー料金が半額になった以上の意味はない。ラッキー♪ というわけで最安Walkerを購入してみた。

・気になる点

これで「ー3万円」、厳密に言うと「ー2万9639.4728円」。まずはこのマイナスがいつゼロに戻るかだ。稼げると言うなら、そこからが稼ぎと言えるだろう。これについてはしっかりと判断するつもりだ。

とは言え、さすがに最安靴の購入直後状態でバリバリ稼げるとか、そんな甘いことはないとも思う。お金に替わるポイントのプレゼントを売りにしているサービスとかならたまにあるけど、大体1円未満だったりするしな。「塵も積もれば」の塵が細かすぎるのはあるあるである。問題はその細かさが積もるレベルかどうかだ。

・1週間、毎日1万歩歩いた結果

まあ、アプリがどういう仕様であれ、0回で述べた通り、私が毎日約1万歩ウォーキングすることは変わらないのも事実。そこで難しいことは抜きにして歩く時にはアプリをつけるというやり方で1週間プレイした。


結論から言うと貯まった額は40.98GST。6月20日の相場で言うと1GSTは31.90円なので、日本円で言うと……

1307.262円


この額については人によって感じ方が違うだろうから、個人の意見として聞いてもらえればと思うのだが、1週間プレイした私自身の感想としては、予想以上に貯まったというのが正直なところである。

・プレイ時間で考えると

まず、このアプリはつけてさえいれば、常にプレイできるものではない。エナジーが溜まっている時のみ、歩くことでGSTがもらえるシステムだ。そのエナジーは、私の現状で言うと2.0がMAX。

これは1000歩くらいで使い果たす量で、時間で言うと10分ちょいくらい歩くと無くなる。そして、エナジーがゼロになるとGSTはもらえない。ちなみに、25%回復するのに6時間かかる

したがって、私の靴のスペックだと1週間のプレイ時間は合わせて1時間半くらいだ。だが、逆に言うと、たった1時間半で1307.262円貯まったのである。この額は積もらない塵ではない。

・ゲーム内で消費もある

一方で、1週間歩いた結果、GSTを消費する場面もあることが分かった。靴のdurabilityが53%にまで減ったのである。50%以下になると獲得できるGSTが90%に落ち、20%以下になると獲得GSTが10%に減るという値だ。そこで全回復したところ16.92GSTかかった

回復に消費したとは言え、それで使い果たすほどでもない。24.06GSTは貯まっているので、通常のゲームアプリのように、入手したGSTを貯め、時間をかけて靴をパワーアップさせていけば、いずれ原資を回収できるのではないだろうか。

・だが仮想通貨だ

なんとなく目途がついたように感じた。そこで改めて、もとになった資金を確認するため、BNBの相場を見てみたところ……あれッ!?


1週間前から6000円くらい落ちてるゥゥゥウウウ!?

つまり、これは使っていない1.1132BNBの価値が6600円くらい減ったに等しい。そうか、仮想通貨だから、稼げるかどうかに相場も関係してくるのか。もし、BNBで稼げたとしても、原資に使った日本円の換算で稼げるかまでは才覚が必要なように感じた。

色んな角度で所持金が動くこのアプリ。しかしながら、文字通り私はまだ歩き始めにすぎない。基本的には、運動して靴をパワーアップさせることにゲーム性があるように感じるので、歩くことを楽しみながら検証も引き続き進めていけたらと思う。

参考リンク:STEPNBinance
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
screenshot:STEPN、Binance