あんまり趣味らしい趣味のない私(中澤)だが、サウナはガチでハマっている。週末にゆっくり「ととのう」のが生きる楽しみになっていると言っても過言ではない。また、北海道に行きたい。
と、そんな話をすると色んな人にオススメされるのが鶯谷の『ひだまりの泉萩の湯』だ。なんでも台東区でサウナ好きなら行かないのはもったいないとか。試しにネットで調べたら、たしかに評価はかなり高い。紹介記事も多いし、まとめられてるし、サウナーたちがこぞってオススメしている。
そんなに凄いのか? そこで休日に行ってみたところ……
・設備が凄い
結論から言うと、その日は全然ととのえなかった。いや、誤解のないように言っておくとたしかに設備は凄かったのだ。サウナ室は3段になっていて奥行きもあり40人くらい入れそうだし、水風呂は広いだけではなく深くて普通に座るだけで肩まで浸かれる。
しかも、サウナ室を出てすぐ脇に水風呂があるので速攻でクールダウンできる動線も気が利いていると言わざるを得ない。露天風呂の壁際に座れるようになっていて、背もたれが頭を預けられる高さになってるのも外気浴的にはベストなデザインだ。では、なぜととのえなかったのかと言うと……
その全てに行列ができているのである。
水風呂は比較的マシだったが、サウナ室は常に10人待ちくらい。昼から夜の3時間くらいいたがその状況はずっと変わらなかった。とは言え、サウナ室前は100歩譲ってストップしても問題はない。ととのう上で結構致命的に感じたのは、外気浴の露天風呂の椅子に座れないことだ。
・ととのえない理由
前述の通り、外気浴には壁と2個のととのい椅子が用意されている。が、おそらくこれら全部使っても、席はサウナ室の3分の1もないだろう。サウナ室がいっぱいになるくらいだから当然全部埋まっているわけだ。
で、あぶれた人が露天風呂の淵に座って、空き次第座っていくわけだが、この席取りに順番待ちという概念はない。むしろ、早いもの勝ちの椅子取りゲームのようになっている。
全裸で椅子取りゲームをする気になれなかった私は、なかなか外気浴ができなかった。そして、サウナで「ととのう」のは外気浴時なので、この日は一切ととのうことなく風呂を上がったのであった。
・祝日や休日は注意
誤解のないように言っておくと、『萩の湯』の設備は本当に素晴らしかった。タオルセットにボディタオルが入っているのなんて、他にはない気遣いである。この「大人+土日祝サウナ+タオルセット」が税込み800円はハッキリ言って安い。平日なんて750円だし。
むしろ、今の状況は施設が良すぎるからこそ発生したものと言えるだろう。というわけで、噂を聞いて休日や祝日に『萩の湯』に行こうという人は注意してくれ。
・サ活とは
この経験を通して思ったのは、ととのうのに周りの環境はかなり重要だということ。他のサウナーにとって良くても、自分には合わない場合もある。逆に言うと、話題の施設である必要はない。自分にとって良い施設ならばそれで良いのだ。サ活とはそんな自分だけのサウナを探す旅なのかもしれない。見つけよう自分だけのベストプレイス。
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.