焦って記事のネタを探しているとき、ライターの目は狂いがちである。

私の場合は「あわわわわ……あわわわわ……」と言いながら100均やコンビニなどをウロウロする。そして「あっ、コレ面白いかも!」と商品をむんずと掴んで会計。そのときは金の卵を掴んだつもりだったが、いざ家に帰って冷静になると「どうすんだコレ……」となる。

今回は「どうすんだコレパターン」の商品である。

セリアで買った「マンガ風ランチマット」(110円)。ななななな、なんと、食事を載せたらグルメマンガ風になるのだ!!!!

──と、さもいい物を買ったようにビックリマークを多用してみたはいいものの……どうすんだコレ。4種類も買っちゃったよ……。


・食事を載せるとマンガ風になるマット

いや、別にモノ自体は何も悪くない。SNS映えの流行を意識した、100円で買うにはちょうどいいクスっと笑えるユニークな商品だと思う。

パターンは2サイズ。大きい方は1枚入り、小さい方は2枚入りとなっている。

<大サイズ 30✕42cm>

・超絶やみつき

・うま味天才

<小サイズ 15✕27cm>

・少女漫画風

・集中線

モデルとなったグルメマンガは『ミスター味っ子』とか『将太の寿司』あたりだろうか。


でも……


ご飯を載せて……


写真を撮ったら……


「面白い!!」で終わりなんだよなあ。


記事書かなくても、写真1枚で終わるじゃん……。

あ〜、これどうやって記事にしよう。ここまでで540文字しかない……。歴戦のロケットニュースのライターたちは、こんなときどう調理するんだ、教えて!


・何を載せたらいいか

活用法を考えるとしたら、何を載せたら美味しく見えるか……ということになるだろう。

なんてことない普通の食事やコンビニスイーツなど、SNSに載せたいけどイマイチ映えないものを載せても、それだけでサマになる。

かわいく、美しく盛るのが苦手な人でも、このランチョンマットを敷くだけでなんとなく凝った感じのグルメ写真になるぞ!

あとは失敗してしまったご飯をごまかすときとかにも良いと思う。


・しっくりきたもの

だけど、個人的にのせてみて一番しっくり来たのは……駄菓子とB級グルメだった。

『うまい棒』や『ビッグチキンカツ』を載せると……子供の頃に見ていたなつかしいグルメ漫画風になる。 


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司会者「今回のお題は……30円のとんかつ」

モブキャラ「たった30円で極上のとんかつを作る……? 無茶な!」

評論家「豚バラの薄切りやベーコンじゃ、脂身が揚げ油に溶けてしまうぞ……さて、どうするかな?」

司会者「さあ皆様おまちかね、至高の一品の登場です!」

「BIGカツ! おいしいよ!」

評論家「う、うまい……! しっかりカツの味がする」

主人公「実は魚のすり身を使ったんだ! ソースにはカレー粉やチキンエキスをたっぷり使ってうま味を引き出してる」

モブキャラ「な、なるほど、魚肉でコストを抑えながらうまみと食べごたえを引き出しているのか!!」

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などと、脳内でひとり芝居をしながらこのマットにしいて駄菓子を食べると、なんだかそれっぽく思えてくるのだ。グルメなんてよく分からないまま、マンガを読んでいたあの頃。駄菓子はミラクルなごちそうだった。

童心に帰りながら、駄菓子をごちそうのように、新鮮な気持ちで食べる……。そういうバカバカしい使い方がベストな気がする。

途中から真面目に活用方法を考えてしまったが、私にはこれが限界だった。もっといい使い方があったら連絡ください……。

執筆:御花畑マリコ
Photo:RocketNews24.