謝罪会見……それは土下座と並んで日本の謝罪文化の極み。
だれに謝っているのか、顧客でもファンでも当事者でもない「世間」に対して、「お騒がせした」という理由で深々と頭を下げる謎の風習。
そんな謝罪会見を盛大にパロディにしたカプセルトイが登場。謝っているのはペットの動物たちである。その罪状は……
・「どうぶつ記者会見」(全6種 / 300円)
ミニチュアダックス「破壊行為」
飼い主が帰宅したときに遭遇する衝撃場面ナンバーワン。非常にしょんぼりしていてカワイイ。
筆者の経験上、ペットは自分がなにかマズいことをした、という事実をしっかり理解している。
たとえば我が家の猫は、立ち入り禁止区域に入ろうとしているところを呼び止めると、「どうかしました?」という顔でそそくさと戻ってくる。しかし飼い主が後ろを向いた途端また向かうという「だるまさんが転んだ」をやってのけるのだ。
柴犬「ふみつけ」
「まだ寝ているのに飼い主を踏みつけたんですか!」と記者から質問が入っているから、なるほどそういうことなのだろう。
猫の場合は器用だから、うっかり踏みつけるということはほとんどないが、押し入れなどの上段から意図的に人間の腹に落下してくることはある。人間が寝ている夜というのは、一部の猫たちにとって無礼講のフィーバータイムなのだ。
寝ている人間は腹筋も緩んでいるので、呼吸が止まるほど苦しい。いつショック死してもおかしくない。
パグ「つまみぐい」
犬のことは詳しくないのだが、猫にも個体によって「食へのこだわり」がとても強い子がいる。ちょっと気を許せば、人間の食べ物はもちろん、おやつの保管場所を見抜いたり、自動給餌器を破壊したり……。
飼い主は、ペットの健康のため食事量やカロリーをグラム単位で計算していることも多いので、つまみぐいは大罪である。
立ち入り禁止区域をもうけ、容器にはロック、自動給餌器に日曜大工でアーマーを作る。日々、人類の威信をかけた頭脳戦である。
そうまでしても同居の人間が複数いる場合、すでにおやつをもらったのに「もう1週間、なにも口にしていません(涙)」という、はかなげな態度にコロリとだまされる。謝罪ラインナップに「空腹の偽証」も入れて欲しい。
ネコ3「壁紙」
それ! 壁紙を破くだけでは飽きたらず、中の芯材までボロボロにする探究心、根気、あきらめない心……そのチャレンジ精神を見習いたい。
そのほかネコ1、ネコ2は「ティッシュ」と「障子」。みなまで聞かなくとも、猫飼いなら光景がありありと目に浮かぶことだろう。あとトイレットペーパーも注意ね。
・まだ売り場にある
発売は2022年2月第1週と、まだまだニューフェイス。一部の店舗は「ガシャどこ?PLUS」で検索できる。カラッと並べてぜひ記者会見を。
動物の性質にも個体差があるから、教えなくとも困った行動がまったくない子もいる。さらに多くの問題行動は、人間側に原因がある。しかし、どれだけ策を練っても手がかかる子、クセのある子は、また余計に可愛いというのも事実。
謝罪会見もしたことだし、過去のことはきれいさっぱり水に流して再出発してもらいたい。
参考リンク:ガシャポンワールド
執筆:冨樫さや
Photo:RocketNews24.
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