ついに始まった2022年。だがしかし、何かやり残したことはないだろうか? 私(あひるねこ)は……ある。一つ大切なことを忘れていた。去年の「かつや」の期間限定メニューを振り返っておかなければ。じゃないといつまで経っても新年が始まらないぞ!
2021年も全力でバグりまくっていた俺たちの心のとんかつチェーン「かつや」。生粋の “かつや者” である私は、期間限定メニューのほとんどを食べてきた。今回はその中から特に頭がおかしかったメニューを厳選してご紹介したいと思う。言うまでもなく永久保存版である。
・その1. 王道ロースカツ定食
昨年、私が執筆した「かつや」関連の記事は全部で22本。毎月のように発売される期間限定メニューはいずれも曲者揃いであったが、例年に比べると割とまともな商品が多かったというのが正直な印象だ。しかし、このメニューの登場にはさすがに震えざるを得なかった。
まさかのロースカツ with カツ丼……!
そう、昨年5月に発売され話題になった『王道ロースカツ定食』である。ロースカツ定食のご飯をカツ丼に変更するという狂気のアイデアによって誕生したこのメニューは、食べた者を強制的に豚の無限ループへと追いやる魔のダンジョンとして機能。
事実、私はロースカツとカツ丼、そして豚汁のトリプルピッグスから同時多発的にボコられ、危なく命を落としかけた。しかし本当にヤバイのは、このメニューによりにもよって『王道』と名付けた「かつや」であることを忘れてはならないだろう。
誰か「かつや」に教えてやってくれ……! 王道の意味を……!!
・その2. 全力おかず盛り
実は「かつや」が期間限定で発売する弁当メニューは、ご飯の大盛りが不可となっていることが多い。理由は簡単。容器のフタが閉まらないからである。小学生が経営しとんか。なら閉まるように量を調整しろと言いたい。ところが……
「かつや」は7月に発売されたこの『全力おかず盛り』にて、ついにご飯を置き去りにするという暴挙に出てしまった。その結果、ほぼ単色のみで構成された謎の物体が爆誕するという異常事態に。こ、この弁当、揚げ物しかいねぇ……! 試しに少し寄ってみると……
もう何が何だかよく分からない。
ちなみにこの時、単品のご飯も一緒に購入していたのだが、前衛のエビフライ・から揚げ・メンチカツを片付けた私はそこで衝撃の光景を目の当たりにする。最後に残ったロースカツがご飯を取り込み……
第2形態へと移行。そう……
事実上の『ロースカツ弁当』である……!!
・その3. 親子カツ丼
11月に発売された『親子カツ丼』は、名前だけ聞くと普通に思えるかも知れない。上記のエキセントリックな2品と比べたら尚更である。私も注文するまではチキンカツを玉子でとじただけの丼だと油断しきっていた、のだが……
こ、これは……
フタかな?
鶏もも肉1枚を使用し、それを2個の玉子でとじた上に、その量を大盛りではなくデフォルトとして堂々と発売する。どうやら「かつや」の目には我々が全員フードファイターに映っているようだ。客の胃袋を信頼しすぎだろう。
だがしかし、それでこそ俺たちの「かつや」である。その心意気に応えるため、私も全力で食べに食べた。食べまくった。そして半分をたいらげた頃に気付いた。
あ、これ実質カツ丼2人前だなと。
目の前にあったのはカツ丼ほぼ1人前。こんなにナチュラルに2人分出してくる飲食チェーンが他にあるだろうか? いや、あってたまるか。「かつや」、それは食獣たちの棲家なり。
──以上、去年特に印象に残った期間限定メニュー3品を振り返った。こうして並べてみると、全員もれなく頭がおかしくて笑ってしまう。爆盛りを売りにしている店は他にもたくさんあるが、「かつや」の場合、それをごく当たり前のものとして販売しているのがヤバイ。まさに揚げ物界のサイコパス。
果たして今年はどんな凶行に及んでくれるのだろうか? 我々 “かつや者” は、ただ震えて待つことしかできない。
執筆:かつや者・あひるねこ
Photo:RocketNews24.
★「かつや」関連の記事はこちら → シリーズ「かつや激闘集」