静岡県富士市は「紙のまち」である。富士山からの豊富な水資源に恵まれ、全国有数の「再生紙の産地」として発展してきたという。今回はそんな富士市にある “芯なしトイレットペーパーのパイオニア” こと『コアレックス信栄』の工場に潜入することになった。
聞くところによると、同工場はトイレットペーパーを1日に130万ロール生産する能力があるらしい。いやまったく想像できないと思うが……とにかく、工場内部の様子をがっつり見学してから「一生分のトイレットペーパー」とご対面してきたので報告したい。
しかも現在……一生分のトイレットペーパーがもらえるキャンペーンも開催中とのこと。詳しくは記事後半で紹介しているのでお楽しみに。最後まで読んでぜひ応募してくれよな!
・コアレックス信栄
……てことで、トイレットペーパー工場にキタァァァアアアアーッッ! コアレックス信栄は環境に負担なくハイクオリティな製品づくりをしているそうだ。とくにリサイクル不可能とされている “雑がみ” も最高品質の紙製品に再生可能なのが特徴とのこと。
つまり、これまで焼却処分されていた「カップ麺のフタ」や「切符」「ホチキスの付いた紙」などの難再生紙たちもまとめてドーン! と生まれ変わるらしい。と、しっかり予習をしてから工場内に入ると……
ドォォオオオオオオオン!
いきなり恐ろしいほどの紙の山……
これらはすべて資源なのだ!
さまざまな自治体や企業から回収した古紙は “ボックス状” に固められ、次から次へとベルトコンベアで運ばれていく。さあ、長い長い旅の始まりだ。
まずは温水と薬品をかけて粗くほぐすそうだ。ドバドバ投入される古紙の固まりたち。
ダンボールはなんとそのまま……未開封なので機密を守ったままリサイクルできるのが特徴なのだとか。たとえ金属やプラスチックが混ざっていても問題ないという。ほほー頼もしい。
その後「熟成タワー」なる場所で、12時間ほどねかせて「紙」と「それ以外の物」を分離しやすくしてから……遠心力でバインダーの留め具などの金属類や石を取り除く。さらにプラスチック類を取り除き、インクも浮かせて落とす作業が行われるのだ。
汚れを洗い落として減菌・漂白したあと、同社の佐野仁取締役専務に「こちらへどうぞ」と案内されたのが……トイレットペーパーになる前のジャンボロール、つまり “巨大トイレットペーパー” 置き場である。
これがトイレットペーパーになるのか。って……
でけぇぇぇええええええええええ!
なんと直径が約2.5メートルで幅は約3メートル……マジでデカ過ぎ。小人になった気分でジャンボロールコーナーを通り過ぎると……もうクライマックス。「長さ」と「幅」を規格サイズにカットする工程はリズミカルで楽しいらしい。一気に紹介するぞ。
横幅の長いロールが次々に運ばれて……
スパッ、スパッ、スパッとカットされる。トイレットペーパーが勢いよく生み出される貴重な瞬間だ。面白い。ずっと見ていられる。
そのまま不良品チェックなどが行われて……
無事にクリアしたら袋詰めされる。
んでダンボール箱に詰めたら、ロボットが商品ごとに積み上げていくようだ。休むことなくテキパキ仕分けていくロボット……めっちゃ優秀である。
フォークリフトでトラックへ運んで……
手作業でスキマなく積み込むという。
と、ここまでが一連の流れ。まるで1本の映画を見たような気分。見応えがハンパじゃなかった……回収された古紙の固まりが見事トイレットペーパーに再生されたぞ。感動しました。
そのままダンボールの保管庫へ案内してもらうと、そこには……
山盛りのダンボール。トイレットペーパー王国が存在していた……スゲエエエエエエ!
・一生分のトイレットペーパー
で、そろそろ気になるのが、冒頭でお伝えした「一生分のトイレットペーパー」である。担当者曰く、男性より使用量の多い女性を想定すると、1日の平均使用量は15.5メートル(ダブルの場合)らしく、1年間でだいたい5657.5メートルとなる計算……
そして「1ロール60メートル」のトイレットペーパーなら年間94.29ロール必要。平均寿命は「男性81.64」「女性87.45」とのことで、平均したら84.43……と、もう計算するのが面倒なので「まとめて見せてください」とお願いしたら……
…………
…………
まとめて見せてくれた。スゲーな。
倉庫でトイレットペーパー王国を見た直後だけに、そこまで圧倒的な量だとは思わなかったが……いざ目の前に立つと怖いほどの迫力。リアルな “一生分” を感じた。私は半分くらい使ったのだろうか。そしてこれからも毎日使うのだろう。
・一生分プレゼントキャンペーン実施中
さて現在、コアレックス信栄では、ゲームをしながらトイレットペーパーができるまでの工程を学べる「バーチャル工場見学」を配信中。そして先述のとおり、一生分のトイレットペーパーが当たる「無限トイレットペーパーチャレンジ2021」が期間限定でスタートしたばかりだ!
さっそくバーチャル工場見学をしてみると……今回の工場見学をそのままスマホで体験できるようす。ミニゲームも面白い。雑紙を再生しまくるぞ!
つづいて「無限トイレットペーパーチャレンジ2021」にも挑戦。どうやら画面をスクロールしてトイレットペーパーを無限に引っぱり出すゲームらしい。
すなわち、シンプルに「スクロールスキル」を争うゲームだ。指がつりそうになるが……イケイケイケエエエ! 目指せ日本一ィィィイイイイイイイ!
──というわけで、工場見学からの一生分のトイレットペーパー鑑賞、さらにミニゲームというフルコースはかなり刺激的だった。毎日使うトイレットペーパーは、未来を守るためのリサイクルによって作られているんですな。素晴らしい。勉強になりました。
皆さんも “一生分” を狙ってゲームに参加してみてはいかがだろうか。家族全員で使っても数十年は持つと思うぞ……って、ヤバ過ぎるだろ。お得すぎるキャンペーンなのでぜひ!
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.