ロケットニュースではこれまでパクチーやホンビノス貝など様々な変わり種を販売する自販機をご紹介してきた。しかしその所在地は東京や千葉など、関東に集中しているといっても過言ではない。
筆者は思った。関西にだって……! 関西にだって面白い自販機、あるもん!!
ということで今回は大阪にある生のウニを販売している自動販売機へ行ってきたぞ!
・全国初! ウニの自動販売機
その自動販売機は大阪府富田林市にある寿司割烹 南喜久(なんぎく)の敷地内にある。正面から見るとなんの変哲もない寿司屋のように見えるのだが、
店の左側へ行くと……これだ!
「普通の自販機ではないのです」だと!?
思いのほかノリノリで変わり種自販機をやっているようだ。
メニューを見てみると、この自販機で購入できるのは昆布締め・生ハム・牛はらみ、ポン酢・ウニ……しかもウニは北海道礼文島産らしい。確かに普通の自販機じゃないな。
・ウニを購入してみた
今回の目当てはウニ。1500円と自販機で買う商品にしてはお高めだが、礼文島のウニと考えれば納得、むしろお買い得な値段である。ということでさっそく購入だ!
……と思ったが、2枚目の千円札が入金できないというトラブルが起きてしまった。
しばらく格闘した結果、よく見るとこの自販機に使える千円札は1枚までということらしい。残り500円は硬貨で用意する必要があるので、購入を検討している方は気を付けて欲しい。
改めてお金を入れてボタンを押すと「トスッ」と商品が落ちる音。
ドキドキしながら取り出し口を確認すると……
木箱入りのウニだぁ~~~!
保冷剤等はついていないため持参するのがベストだ。
後述するが、南喜久の店員さんによると「利益ギリギリでやってます」ということ。保冷剤アリでウニを減量するか、保冷剤ナシでウニは今の量のどちらかを選ぶなら、筆者は迷いなく後者を選択するね。
せっかくなのでブリ昆布締めも購入してみることにした。こちらは500円と、お寿司屋さんの手作り昆布締めとしてはリーズナブル。
昆布締めにはバランの柄のかわいい保冷剤がついていた。
これにて本日の買い物は完了。早く持って帰って食べるぞ食べるぞぉ~~~!
・お寿司屋さんの味
さっそく開封していきたいと思う。
まずはウニから。ウニは50gと聞いていたため少ないんじゃないかと心配していたのだが、開けてみればこの通り!
ぎっしり隙間なく、そして2段ぐらいに重なってたっぷりと入っている。見ているだけでヨダレが垂れちゃいそうなぐらい艶(つや)やかでしっとりしているな。
いただきます!
……。
うっまぁ~~~~!!
細かで柔らかい粒がプチプチと弾けながらも、トロッと舌触りはなめらか。クリーミーで濃いウニ味がしっかりとする! 実を言うと筆者はつい数年前までウニが苦手だったのだが、こうして美味しいウニを食べると大人舌になって良かったと心の底から思う。
50gというとお寿司の5貫前後にあたるらしい。かなり贅沢な気分を味わうことができた。
続いてはブリの昆布締めを開封していこう。プラスチックケースの中には平べったくパックされた昆布締めが丸めて入れられていた。この販売方法は斬新で面白い。
袋をとるとこんな感じ。
表面には粘り気のあるジェル状の昆布成分がしみ出てきているため、箸で持ち上げるとビヨーンと糸を引く。
筆者にとっては初めての昆布締めだったのだが、ブリの身は水っぽさがなく締まっていて、昆布のうまみがしっかりと移っているように感じた。当たり前と言えばそうなのだが、まるでお店で食べるような味を楽しむことができたぞ!
南喜久さんがこの自動販売機を始めたのは、コロナで売り上げが減ったことと 知人が焼き芋の自動販売機を作ったことがきっかけなのだそうだ。
元々は昆布締めをメインに販売していたところ、なんとSNSから「ウニも売って欲しい」との声があり、今のような品揃えになっていったのだとか。
北海道では現在赤潮が発生し(2021年10月29日時点)、その影響によりウニの価格が高騰しているのだそうだ。その中でも量を調整しながら価格そのままに販売を続けているということで先ほどの「利益ギリギリです」のコメントがポロっと出てきた。
販売しているものは時期によって変わるということで、大体2日ごとに売り切れて違うものを補充していくサイクル。ウニ以外の商品も他の自販機では購入できないレア品ばかりなので、是非チェックしに行ってみてほしい!
参考リンク:寿司割烹 南喜久
執筆:高木はるか
Photo:RocketNews24.
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▼あたり付きということらしいが、残念ながら筆者ははずれ。なにがもらえるんだろうか……!?
▼千円札は1枚までしか使えないことは、たぶんこの下に書かれている。小銭を用意してLet’sウニ!