大人向けリアルカプセルトイの雄「ケンエレファント」から、超有名牛丼チェーンとのコラボ商品が誕生した。「吉野家」である。

発売前から「出来がよさそうだなぁ」と感じてはいたのだが、実際に手にしてみたら目玉が飛び出た。とんでもない完成度だったのだ。あまりに精密なので、これ実物と比較してみちゃおうかな……と意地悪なことを考えた筆者。その結果は、目にしたものは……


・「吉野家 ミニチュアコレクション」(500円)

カリモク家具シリーズをはじめ、安易なデフォルメを排してリアリティを追求するケンエレファント。価格は500円(BOX版550円)で、カプセルトイとしてはワンランク上のプライスだ。吉野家カラーのオレンジ色が目にまぶしい。

最初に出てきたのは「おうち吉野家(冷凍牛丼の具/冷凍豚丼の具/キムチ)」だ! 筆者は購入したことはないが、自宅で店の味が楽しめる商品だという。

最初はバラバラになっているので、パックにキムチを入れてフタをし……


付属のフィルムを巻きつければ完成だ!


裏面の製品表示は、拡大撮影したからこそ字が読めそうな気がするが、肉眼ではほぼ読み取れない。「召し上がり方」や「注意事項」が書いてある。おそらく本物とそっくり同じなのだろう。

付属のペーパーも丁寧な内容だ。「吉野家のあゆみ」と題して、明治32年から続く同社の歴史を紹介している。


次に出てきたのは「テイクアウトセット」。持ち帰り容器にご飯を入れて、上に「アタマ」をかぶせる。ご飯のツブツブ感がすごい。


紅ショウガや唐辛子の小袋なんて、指先でつまめないほどの小ささだ。これは「ミニチュア作家の世界展」などと銘うって作品展で披露されるレベル。目の前に存在しているものが信じられない。


続いて3つ目の開封で出たものは…………


来たー!! この容器、間違いない!!


今作の目玉アイテムともいえる「牛丼(お新香&玉子付)」だー!! いわずと知れた吉野家の看板メニュー。これが出ずして終われない。

テイクアウトと同じようにご飯、アタマが別々になっている。お新香は接着されているが、玉子は小鉢から外してアタマにのせることもできる。

小さすぎるっ! そして細かすぎるっ!! いったいどこまで実物に寄せているのだろうか。


というわけで店舗へゴー。まったく同じメニューを注文してみた。


シュールである。「おやゆび姫」とか「おやゆびトム」とか、小人が出てきて食事をするような童話があるが、まさにその世界だ。

なんと、お新香は本当にネイビーブルーの角皿に入っている……!


そして生卵はフチのある白い容器だ……! まったく同じ……!! スモールライトで実物をそのまま小さくしたようだ。

肝心の牛丼は……


かつての魚市場で労働者の食事に高級感を演出したという有田焼のどんぶりがウリふたつ! 再現度がハンパない!!


黒いプラスチック箸もそのまんまである。完敗だ……。非の打ちどころがない。「ここ違うじゃ~ん」と指摘するポイントがないのだ。


・全5種

今回入手できなかったのは「焼魚定食」と「冷酒/生姜」である。また、ラッキーアイテムとして、まれに「湯呑み」が同梱されているという。残念ながら筆者は出会えなかった。

大人のコレクションとして間違いないクオリティだから、買って後悔はしない。見かけたらぜひ回してみていただきたい。筆者は感動した。


参考リンク:株式会社ケンエレファント
執筆:冨樫さや
Photo:valuepress、RocketNews24.