たい焼きを食べるとしたら、基本的には「クリーム」か「餡子」の2択しかないはずである。生まれついてクリームが好きな私(佐藤)の場合は必ずクリームを選ぶことになる訳だが、東京・八王子の創業50年の老舗クレープ店「ミュクレバーコア」には、クリーム・餡子以外に第3の選択肢があった。


それは「お好み焼きたい焼き」だ!


たい焼きでありながらお好み焼きでもあるってことなのか!? よくわからないから実際に食べてみたぞ!

・創業50年の老舗

このお店はダイエー八王子店で45年もの長きにわたって営業していたそうだ。2015年に建物の老朽化でダイエーが閉店した後に、現在の場所に移転し営業を続けている老舗中の老舗である。

店に行くと、メニューに驚いてしまうはずだ。なにしろクレープメニューがめっちゃ豊富!


バナナ、イチゴはもちろん、みかんやマロンなどの「フルーツ系」。アイスクリームや生クリームなどの「スイーツ系」に、ハムマヨチーズやベーコンエッグなどの「食事系」。そのほか「ピザ風」「和風」などなど、軽く80種類を越えている。

さらにソフトクーラーやかき氷、たこ焼き・たい焼き・タピオカドリンクまで。品数がスゴイ! しかも安い!! 部活帰りの学生にとっては天国のようなお店だ。


それらのメニューにまぎれて、初めて見るモノがある。それが……


お好み焼きたい焼き(税込170円)だ!!


最初に述べたように、たい焼きは「クリーム」か「餡子」の2択が主流。ところがここには「お好み焼き」がある。たい焼きのお好み焼きとは、一体どんなものなのか? 食べてたしかめてみないとな。


・見た目はたい焼き、味はお好み焼き

実物がこちら。見た目はまぎれもなく一般的なたい焼きだ。衣のはみ出し具合からして、一丁焼きのいわゆる「天然もの」だ(焼き型でまとめて焼くのは「養殖もの」と呼ばれている)。


さて、食べてみると……。柔らかい生地の向こうからシャキシャキとしたキャベツの食感が伝わってくる。おたふくお好みソースと紅ショウガの味がお好み焼きを感じさせているな。


ルックスは完全にたい焼きなのに、口の中にはお好み焼きがいる。なんだか妙な感覚で面白い。もう少し食べたい気分だったので、チョコアイス・チョコ生フレークのクレームブリュレクレープ(税込500円)も頂いた。


モッチリした生地はアイスと相性バッチリ。味もサイズも価格もちょうど良い。もしも私が高校生なら毎日通っていたかもしれない。


・長く愛される理由

このお店で何より印象に残ったのは清潔だったことだ。焼きそばやたこ焼きを出すお店は店内に油が回っていてテーブルがベタつくなんてこともあるけど、ここは全然不快な感じがしない。

テーブルはもちろん足元に至るまで汚れていない。メニューもキレイで見やすくて汚れていない。きっと日々丁寧に掃除されているからだろう。


公式ブログでは月末に、翌月の営業日をきちんと伝えている。私の経験上、ネットで調べても休業日がわからないお店は珍しくない。お店に行って休みなんてことはしょっちゅうだ。そんななかでお店の情報をちゃんと伝えているので、利用する側としては大変有難い。これらをキチンとやっているからこそ、長くお店が愛されているのだろう。

創業から半世紀、今は飲食業店は全般的に大変な時期だけど、なんとかこの困難を乗り越えて、この先の10年、さらに先の100年と続くお店であって欲しい。


・今回訪問した店舗の情報

店名 ミュクレバーコア
住所 東京都八王子市横山町3-9 豊和本社ビル 1F
時間 11:00~18:30
定休日 月曜日

参照元:ミュクレバーコア(ブログTwitter
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24