焼肉食べ放題といったら自分で皿に盛る「セルフサービス」か、電子端末で欲しいものを注文する「オーダーバイキング」が一般的だ。そんななか、新しい焼肉食べ放題スタイルが確立されつつある。それは「精肉店スタイル」。肉屋のように、ショーケースに並んだモノを好きなだけ好きなように取り選ぶことができる方式だ。
そんな精肉店スタイルの新たなお店「焼肉食べ放題 ブラックホール」が、2021年6月21日東京・池袋に誕生した。実際に利用してみると、普通に天国だった! 精肉店スタイル、最高!!
・精肉店スタイル
精肉店スタイルといえば、東京・秋葉原には「和牛放題の殿堂 秋葉原 肉屋横丁」がある。こちらは2020年11月にオープンしており、しゃぶしゃぶ食べ放題のお店を併設している。
あいにく、肉屋横丁はランチタイムは食べ放題を実施していない。一方のブラックホールは、ランチ・ディナーを問わずメニューは2種の食べ放題のみだ。
また、ありがたいことにブラックホールは1名でも食べ放題を利用できる。この手の食べ放題は最低利用人数2名~に設定しているお店が珍しくないなかで、1人ぼっちでも肉を堪能できるのは嬉しい! 助かる!
今回注文したのは、「黒毛和牛!! 希少部位堪能コース」税別4980円だ。100分の食べ放題(ラストオーダー20分前)でショーケースのすべての肉をオーダーできる。さらに約50種のサイドメニューも注文可能だ。これに100分飲み放題(ラストオーダー20分前)のソフトドリンクの飲み放題(税別500円)を付けた。
・肉を堪能させる気、満々
さて、注文が完了すると、最初に千切りキャベツのサラダ・ナムル3種・肉5種のスターターキットが出てきた。コレを食べきらなくても、ショーケースで食べたい肉を注文できるとのこと。
とはいえ、出されたものは食べ切ってから注文するのが私(佐藤)の流儀だ。ちなみに肉は厚切り牛タン・シンシン・インサイドスカート・ウエバラ・トモサンカクとなっている。
上等な焼肉は久しぶりだな~。網の上に置いただけで、良質な脂がしみ出しているのがわかる。ウマそう~!
1切れ食べると、震えるほど美味い。カ~ッ! 五臓六腑にしみ渡る。普段はペラペラの冷凍肉を食う機会が多いので、この手の上質な肉を口に入れると、頭に血が回ってめまいがしそうだよ。ウマし!
1切れずつ慎重に焼き上げつつ肉に舌鼓(したつづみ)を打っていると、桶(おけ)を持ったスタッフがあらわれた! 何ごとかな? と思ったら、テーブルを回って肉寿司を提供しているのだ。
「おひとついかがですか?」と仰るので、おふたつ頂いた。「ご入用でしたら、お声がけください」といって去って行った。なんだココは! 肉を堪能させる気、満々の店だな! 天国かよ!!
・肉だ!
本当のお楽しみはココからだ。スターターキットを片づけて、いざショーケースへ! 行く際は、伝票の付いたカードをショーケーススタッフに提示することになっている。コースによって頼める肉の種類が違うからだろう。
そしてやって来ましたよ、ショーケースの前に
肉だー!!
肉だー!!!!
そして肉だー!!!!!!
このお店の素晴らしいところは、肉を枚数単位で注文できるところだ。たとえば、「カルビ1枚、ロース1枚、牛タン1枚」、なんて頼み方も出来てしまう。少しずついろいろ食べたい人には有難いサービスだろう。たくさん食べたい人は、まとめて10枚なんて注文もアリ!
とはいえ、食い切れない量を頼まないように気をつけよう。なお、私は初回「厚切りステーキ3枚、トモサンカク3枚、厚切りカルビ5枚」をお願いした。見ると、肉が美しい! サシの入り方が実にキレイである。さすが黒毛和牛だ。
美しき肉たちを焼き網の上に展開して、さらにその美しさを引き出してやろう。肉はやっぱり焼けた姿が1番美しい。そしてウマそう!
焼き立てアツアツの肉を頬張ると、「美味い」以上の言葉が見つからない。厚切りステーキは歯ごたえがしっかりしていて、噛むほどに肉の旨味があふれ出してくるようだ。そのほかの肉も食い応えがある上に、トロけるような脂の甘さを楽しめる。
そんな訳で、私は1回目のオーダーでかなり満足してしまった。だが、これは食べ放題だ! 満足している場合ではない!!
・たくさん食べたい人は……
続けて2回戦目は「特上カルビ3枚、サガリ3枚、10秒炙り(極薄スライス肉)5枚」を頼んだ。
肉のつけダレは、卓上に置かれたものだけでなく、別途注文可能だ。たとえば卵黄を落としたすき焼きダレは、10秒炙りと相性バツグン! サッと炙ってタレにドボンとつければ、即席すき焼きの完成!
ご飯を頼んで肉をてんこ盛りにすれば、黒毛和牛の焼肉丼だ! なんて贅沢なんだろうかッ!!
何を食っても全部うめえ! そして何を食っても満足度が高い! 精肉店スタイルって最高だなあ。ただし、たくさん食べたい人には気をつけて頂きたいことがある。実はこのお店、1枚1枚のサイズが大きめだ。
したがって、他のお店と同じように肉頼むと、気が付いたらかなり満腹になっている可能性がある。特に厚切り系の肉には要注意。たくさん枚数を頼むと、あとあと食えなくなるぞ。
実際に私がそうで、このあたりで肉を切り上げ、最後にデザートにプリンを頼んだ。プリンの生地はとてもなめらかで舌触りが素晴らしい。スイーツ専門店と同等のクオリティと言ってもいいだろうが、個人的にはカラメルソースにもう少し苦味があるとさらに嬉しいと感じた次第。
というわけで、価格はそれなりだが、満足度はとても高い。ショーケースで肉を選べるだけで、こんなにワクワクするとは思わなかった。今後は精肉店スタイルの食べ放題のお店が増えるかも。気になる人は、ぜひブラックホールで体験してみて欲しい。
・今回訪問した店舗の情報
店名 焼肉食べ放題 ブラックホール池袋東口店
住所 東京都豊島区東池袋1丁目30-3 キュープラザ池袋B1
時間 11:29~20:00(短縮営業中)
参考リンク:焼肉ブラックホール、和牛放題の殿堂 秋葉原 肉屋横丁
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24